− パックスジャパニカーナ −

 
ユダヤ人の国民性

講師
諸君、私は本日の講義を担当する者だ。諸君らが私の名前を知る必要は無いので、私は名乗らない。私も諸君らの名前に興味は無いから、諸君らも名乗る必要は無い。では、講義を始める。

本日はイスラエルの国民性について学んでもらう。この国は諸君らも知っての通りユダヤ人の国である。しかしながら、元からそこに住んでいるアラブ人も暮らしている。

このイスラエルという国は世界一の民主主義国家である。我々が想像できないくらい個人が自分の意見をもっているので、日本人の様に集団の意見が正しいという考えはまったくない。

さらに彼らは、恐らくこれも世界一だと思われるが超現実主義者である。こんな話がある・・・。

・・・1948年 イスラエル独立戦争

戦争勃発当時、戦闘の主役は航空機だったが、イスラエルは航空機を所有していなかった。航空機がなければ戦争にならない事は先の世界大戦でも明らかだった。そして彼らがとった手段はチェコスロバキアから戦闘機を輸入するという事だったのである。

彼らが手に入れた戦闘機はチェコスロバキア製 Avia S-199。ドイツの戦闘機をチェコスロバキアがライセンス生産していた戦闘機だった。

そう、ユダヤの宿敵ナチスドイツの戦闘機、メッサーシュミット Me109−G。パイロットはロイヤル・エアフォース(イギリス王立空軍)でスピットファイア(イギリス製戦闘機)を駆ってメッサーシュミットとヨーロッパの空でしのぎを削っていた元イギリス義勇軍のユダヤ兵だ。

彼らは数年前に敵として戦った戦闘機の操縦を一から学ばねばならなかったが、この戦闘機の特徴はしっかりと分かっていた。

さらにアラブ軍はスピットファイアなどの元連合軍戦闘機。ここに、第二次世界大戦ヨーロッパ航空戦が再現されたが、WWUで実戦経験を積んでいるユダヤ人パイロット達はアラブ空軍など物の数ではなかった。

そしてイスラエルは独立戦争に勝利し、建国する事ができたのだ。この時、ナチスの戦闘機を使う事は嫌ではなかったのかという質問に、彼らは堂々と

 『死ぬよりはいいだろう。』

 と言い放った。

 

・・・これがイスラエルだ!

 

 

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