さてPreseason Game も終わり最終的にOpening Day 25-man roster が決定した。 Grapefruit League 最下位の11勝19敗というのはそれほど気にすることはないと思う。昨年、一昨年と春はいい成績を残していたが今年は余裕がでて自分たちの調整という色が濃かったような気がする。そりゃないだろという Lineup を組んでいたりしたこともあったし、早々に降格した若手が一人で５点以上取られて試合をぶちこわしたりしたことが幾度もあったからだ。

さてこの春一番の驚きは開幕直前の最後の最後にあった P. Shourek の 4th Starter としての契約だった。それを除けば Gaetti が残ったことは大きな驚きであったと思う。彼は指導者になるために Camp に来たものだと思っていたので実質 55 人 + 1 人と考えていた。実際 Camp が終わって Preseason Game が始まったころには明日にでも引退発表かと言われるほどであった。それが DH/1B/PH で残れたのである。彼は実力だけで残ったのではない。確かにそれなりの成績は残したが、Cordova が結局去ってしまったことが明らかに影響した。Cordova は Minor 契約だったとはいえ 3/15 までに Boston が契約するかどうかを決めなければいけないようになっていた。またその契約は２年契約(各 $1.5 M)になるというものだった。勝ちたい Team で戦いたいといって FA で Minor 契約してまで Boston に来た彼だったが開幕まで 2 週間を残した 3/15 に契約するかどうかを決めるには $3 M(2 年契約)は高すぎたし、早すぎた。契約したら40 man Roster に登録しなければならずその場合誰かを押し出す可能性があった。彼の場合 vs LHP の DH 及び 1B Buckup だった訳で今年は Daubach, Stanley がいるし出場機会は多くないと予想された。代打が中心になるだろうがその彼に年 $1.5 Mは高すぎる。それに比べてGaetti は $500,000 で押さえられるので、そのあたりが Williams 監督の言った "Economics" という言葉が Cordova に対して Sox が契約をしない方針であるという理由になったと思う。結局彼は自分から Releaseを申し出て Sox がそれに応じ(3/26)、その次の日には Toronto と契約することになった。

Rotation の 5 人は結局 Camp In 当初と変わらないと開幕直前まで思っていた。Ramon が最後に打たれたのは少し心配になったが、Pedro、Ramon は順調に調整を終えたと思う。3th と言われていた Wake は 4th, そして Fassero が 3th となって決着と思ったが、開幕直前のＰ. Schourek の加入で Wake が押し出される形で Bullpen に移動した。これは全く予想もしなかった事態で驚いた。LHP が 2 人もいる Rotation。左打者王国の AL で LHP Starter は貴重と言われるがまさか開幕を LHP 2 人を含む Rotation で迎えることがあるとは思えなかった。Fassero は途中で打たれたものの結局その座を Rose, Pena に奪われることはなかった。しかし Fassero には Bullpen 行きの噂は絶えず、今開幕当初に打たれた場合には押し出された Wake が Rotation 入りする可能性はあると思う。注目の 5th Starter は Rose, Pena が争ったが開幕一週間前に決着がついた。Willimas 監督が「 Rose が 5th である」と宣言して初めて決定した。Pena がこの春ほとんど打たれることなく過ごしたので相当 Rose には Pressure がかかっていたと思うが Rose も悪くはなかった。 Florie も途中まで可能性はあったが Rose を押しのけるほどではなかった。Pena は 5th Starter 争いに敗れたものの 25 人には残れるはずだったのに、Reds の Casey の打球を右手首に受け、そのときに肘を痛めて結局手術となった。彼は今季絶望である。

Bullpen は Ohka が早々と脱落した。Cho もケガがあり脱落。Rotation 争いに破れた Florie が予想通り Long-man、 Spot Starter となる予定だったがどうやら Wake が Bullpen 入りしたこととBeck の DL 入りや Florie 自身 Sinkerballer であることから Settupper として使われることになった。Wasdin、Wake が Long-man, Spot Starter として働くことになる。Setupper の Cormier, Garces、そして Closer の Lowe は全く問題なかった。しかし Beck が首を痛めて DL で開幕を迎えることになった。Camp 前評判の高かった LHP Sang Lee は Kerrigan Pitching Coach, Williams 監督にはそれほど印象的にはならなかったようで AAA からの Start となった。 P 12 ではなく P11 で開幕を迎えることになったことも Lee が落ちる原因になったといえる。

C はTek と Hattie で決まり。Trade の噂はあったのだが結局他の Buckup が頼りなさすぎるために Hattie を放出することができなかった。GM は下手な Trade はしないので動かなかったのは理解できる。昨春は Hattie が No.1 で vs RHP の時は先発出場、Tek は vs LHP と Wake の先発時先発出場という状態で開幕した。今年は予想通り立場が完全に逆転した。 Tek が No.1 で、Hattie は Wake の専属 C となる。これには少し驚いた。Tek がうまかったから昨年 Wake の専属だったはずだった。Closer Wake のときなど彼がでてくると Tek も一緒に交代した。でも今年は Hattie を Wake 専属にでもしないと Hattie の出番がないのだろう。25-man Roster を使いきる Williams 監督のやり方だから文句はいわないことにする。

OF は LF O'Lreary, CF Everett, RF Nixon で決まり。Buckup として Lewis がいる。Lewis も出場の機会は与えられるだろう。Nixon が目の Laser Surgery で Contact Lenseなしで出場できるようになりこの春大爆発している。彼には期待できそうだ。Cordova が残らなかったのだが Coleman も残ることができずに AAA で開幕となった。

1B/DH は Stanley と Daubach, 2B Offerman, 3B Val, SS Nomar は予想通り。3B Veras は 2 年連続で頑張ったものの Val/Veras の併用で毎日試合にでられないよりは AAA で毎日試合にでたほうが彼のためになるというのが主な理由で AAA からの Start となった。Val に何かあったときにはすぐに AAA から昇格することになるはずである。右の DH/1B/PH として Gaetti が残ったのはこの春の驚きだったが、最後まで決まらななかったのは UT だった。Frye、Sadler、Alexander の3人のうち誰をかを落とさないといけなかった。一番高給取りの Frye は高ぎる年俸と膝の不安があったために Trade でとってくれる球団を探すことはできなかった。Williamsの監督のおきにいりということもあって開幕に残った。Sadlerは optionが残っているという理由で AAA に落とされることになった。

開幕直前になってビックリする News が飛び込んできた。折角 25 man Roster に残ることになっていた Pena が肘の手術で今季絶望だという。悲しいことだが現実だ。Nerio Rodriguez を Waivers でとってきたので彼を Pena に代わって Bullpen に入れることで確定かと思われた。しかし開幕直前になって LHP P. Shourek と契約、4th で使い Wake を Bullpen で使うという。毎年この時期には最終 Cut でビックリっすることが多いがまさか開幕戦２日前にこういう動きがあるとは思ってもみなかった。こういうことが起こるのが Opening Day Roster への道のりだが、Rotation が確定したと思ったあとのこの動き、まさに予想外の出来事としか言いようがない。

ところで各予想誌での Sox の評価は高い。World Series に勝つと予想する人もいる。でもはっきりいって昨年の Team にEverett を加えただけでなにも大きくは変わっていないと思う。他が落ちてくれないと World Series には勝てないだろう。

NYY との差は昨年 4 Game。そして ALCS での力負け。AL East を制することももちろんだが ALCS で勝てなければ意味がない。もちろん AL East に勝てれば問題ないが Wild Card でもいいから 「Play Off にでること」これがこれが目標だろう。あとは短期決戦。なにが起こるかわからない。経験がないと言われた昨年、一昨年とは違う。戦い方はわかっているはずだ。Sox Fan としては 1986 年以来の World Series 出場、そして 1918 以来の World Champ を夢見てしまう。しかし、現実はそんなに甘くはないと思うが、全く Chance がないわけではないだろう。ALCS が今年も一番つらい難関になるのではないかと僕は予想する。



開幕 25 man Roster は最終的に以下のように決まった。
Starter 5
1)RHP Pedro
2)RHP Ramon
3)LHP Fassero
4)RHP Schourek
5)RHP Rose

Long man 2
6)RHP Wake
7)RHP Wasdin

Setupper 4
8)RHP Florie
9) LHP Cormier
10) RHP Garces
11) RHP Lowe

C 2
12)Tek
13)Hattie

INF 8
14)1B/DH Daubach
15)1B/DH Stanley
16)DH/1B/PH Gaetti
17)2B Offerman
18)SS Nomar
19)3B Val
20)UT Frye
21)UT Alexander

OF 4
22)LF O'Leary
23)CF Everett
24)CF Lewis
25)RF Nixon

DL RHP Sabes(Shoulder)
RHP Beck(Neck)
RHP Gordon(Elbow)
RHP Cho
RHP Pena (Elbow)



開幕時点のmatsudy の予想する Lineupは以下の通り。

vs RHP
1)2B Offerman
2)3B Val
3)CF Everett
4)SS Nomar
5)LF O'Leary
6)1B Stanley
7)DH Daubach
8)C Tek
9)RF Nixon

vs LHP
1)2B Offerman
2)3B Val
3)CF Everett
4)SS Nomar
5)1B Stanley
6)LF O'Leary
7)DH Gaetti
8)C Tek
9)RF Lewis/Nixon

vs LHP の Lineup は開幕戦で対戦する LHP Moyer に対してどういった Lineup でくるかを見なければわからない。Nixon を vs LHP でも今年は使ってくるのかどうかわからないし、Daubach が vs LHP DH で使われるのかもいまのところなんともいえない。Preseason Game で Gaettie が DH で使われる場合があったが、実際開幕してから彼が使われる可能性はあるのだろうか？Stanley より 1B の守備はいいと噂されているのでもしかしたら 1B での出場の可能性もある。

懸念だった Evertt/Nomar の打順だが Preseason Game を通して 3 番 Everett, 4 番 Nomar であった。Everett(Switch Hitter) の加入で vs LHP, vs RHP に関わらず 1-4 番までが固定できたのは非常にうれしいことだ。3 番を打つ Everett は Nomar が後ろに控えているという恩恵を受けることになる。Sox 打線で一番勝負したくない選手と勝負するなら Everett と勝負してくれるだろう。彼も相当の Clutch Hitter と聞いている。この 2 人で大暴れしてくれそうな勢いは充分感じる。

Camp/Preseason Game を通してけが人は思ったより少なかったといえる。Nomar が少し足に異常を訴えたり、Val が膝に違和感を感じたりしたが野手は大きな問題がなかった。投手陣では Beck が誤算だった。少し長引きそうな感じではある。Pena が今季絶望というのは問題だが、Rotation 入りできなかったことと Schourek の加入とWake/Florie/Wasdin のだれもが Rotation に回れる可能性があることは問題をそれほど申告にはしていない。また Sabes の肩の手術からの復帰は思ったより早そうで 5 月中旬にもなんとかなりそうであるのは非常に助かる。Gordon は予想通り今季は絶望だ。



最後に一つだけ言うならば、Season 途中に AAA から DH Burkhart が昇格しても驚かないで欲しいということだ。Independent League MVP を何回もとった彼は 昨年 A, AA と昇格、そして冬には Mexican Pacific League で大活躍(Mexican Pacific League MVP)した。そしてこの Camp では Major League Camp に招待されなかったものの Preseason Game には出場し、HR も打っている。彼が AAA で活躍するなら Boston 昇格も夢ではない。1998 年を Independent League(Frontier League Triple Crown)で過ごした選手が今年中にも Boston に昇格する可能性は大いにある。いつ頃昇格するのかはわからないが早ければ夏前にもありそうな気がする。注目して見ていきたい選手だ。

1999 春の動きはこちら(比べてください)