レベルnにおける能力値は次のように計算されます。
HP | 成長率*n/50+n+10+固有値*n/50+努力レベル*n/100 |
それ以外のもの | 成長率*n/50+5+固有値*n/50+努力レベル*n/100 |
成長率はポケモンの種類ごとに決められている、大まかな各能力値の比率のようなものです。これは小学館の公式ガイドブックに掲載されています。ミュウのものは載っていないのでここに記しておきます。HP/攻撃/防御/素早さ/特殊の順で、100/100/100/100/100です。
固有値というのは、ポケモンを捕獲したとき(厳密にはポケモンが出現したとき)に決定される、生まれつきの強さのようなものです。これは各能力ごとに0から15の値を取りますが、HPのだけは完全には独立しておらず、攻撃のこの値が奇数なら+8、防御が奇数なら+4、素早さが奇数なら+2、特殊が奇数なら+1というようにして、0から15の値を取ります。これらすべてが奇数なら、HPの固有値は全部足して15になります。
また、各ポケモンには努力値という能力毎の隠し経験値のようなものがあります。この努力値は0から65535の値を取ります。この値は捕獲したときはすべて0ですが、戦闘を重ねるごとに増えていきます。戦闘勝利後に倒した相手の成長率(ポケモンの種類によって決まり、その相手のレベルは無関係)が加算されます。このとき複数のポケモンで相手を倒した場合は、経験値と同じ様に振り分けられます。学習装置を使った場合も同様です。そしてこの値によって努力レベル(当然これも能力別 )が決まります。この努力レベルは最初は0で、最大63まで上がります。この努力値と努力レベルの関係については、努力レベルmになるには次のような努力値(X)が必要です。
X1=10 |
Xm+1=Xm+32m+8 |
例えば、努力値が10に達すると、努力レベルが1になり、50に達するとレベル2、122に達するとレベル3になります。ドーピングは1回につき、この努力値を2560上げて、25600になるまで上げることができます。最初に行えば10回まで行うことができます。
努力値は毎戦闘後に増加し、その結果努力レベルも戦闘後に上がることになりますが、それに応じて、実際の能力値が上がるには、能力値の再計算が行われなければなりません。この再計算はレベルアップ、進化、ドーピング後、パソコンからの引き出し時に行われます。
パソコンからの引き出しを利用すれば、レベルが100になってしまっても問題ないことになります。戦闘しまくって努力値を稼いで、努力レベルを上げて、そしてパソコンを利用して、能力値の再計算を行わせればいいわけです。
また、このことにより、今までの常識とされていた、強いポケモンに育てるには、最もレベルの低いポケモンを捕まえるということや、一気にレベルを上げてはいけない(ただし技を覚えないという欠点もありますが)ということが覆されました。この努力値は稼ごうと思えば、いくらでも稼げて(面倒ですが)、レベルの低いうちに努力レベルを最大にするというのも可能です。(経験値を稼がないように、弱い敵を倒しまくればよい。)
従来考えられていた、最初にレベルの高いものを捕獲した場合、一気にレベルアップしてしまった場合、交代メインで育てた場合(弱い奴を先頭にして、すぐ強い奴に交代して育てる方法)、学習装置を使った場合等は弱く育ってしまうというのは、これらの育て方をした場合、概して戦闘数が少なくなるため、努力値の稼ぎが少なくなってしまうためです。これらの育て方でも、後で努力値を稼げば問題ないわけです。
すると強いポケモンを育てるにはという課題は、より捕獲時の固有値次第ということになります。
HIWASA, Kouichi(C)1997