サンパウロ・食べる(ブラジル)


サンパウロの市民生活を見る場合、重要なのは食べると事でしょう。所得格差が非常に大きいブラジルですが、ここではどちらかと言いますと庶民向けの食生活を紹介します。


外食はどのようにしているのか?東京ではサラリーマン向けの各種の食堂があります。米国ではマクドナルドを始めとするファースト・フードで済ませる場合が多いのでしょう。ブラジルでは「バール」と呼ばれる場所が食事を取る最も一般的な場所です。「レストラン」兼「飲み屋」兼「喫茶店」。食事する客も飲み物だけの客も手軽に利用しています。

(写真)どこにでもある「バール」-01

どこにでもある「バール」、散歩をしたり仕事の途中で喉が乾いたり、お腹が空けば立ち寄ります。ビール大瓶が大体100円程度ですが、これは10年以上前と同じ値段です。食事も取れますが、決して軽食ばかりではありません。向いの席の人は山盛りの「タジャリン」を食べていました。もう一人の人はペプシ・コーラの大瓶、鶏肉の煮込み、豆、ご飯という注文でボリューム充分でした。

立っている人は何を飲んでいるのかとよく観察していますと、「ピンガ」を飲んでいました。小さいガラスのコップに注がれたピンガをキュとやるのです。制服姿からしますとどこかのビルのガードマンでしょう。このピンガはさとうきびから作る焼酎でブラジルを代表するお酒です。

パラグアイ、アルゼンチンでは余り一人で食事をしている人は居ません。どこでも昼食は複数で、という感じですが、ここブラジル、サンパウロで見る限りどちらかと言いますと一人で、というケースが多いように思います。

(写真)どこにでもある「バール」-02

洒落た作りにして、女性客を狙うバールもあります。一般のバールはどちらかと言いますと男性客が多いのですが、店の内装をカラフルにし、甘いものなどを置いて女性、アベック向きにしている店も見かけます。

(写真)結構小奇麗にしているバール・女性客が多い

 このバールより多少大きめなのが「ランショネッチ」と呼ばれる食堂です。どのような差があるのかはよく分かりませんが、バールはどちらかと言いますと「飲料」、ランショネッチは「食べる」事が主体であるという違いがあるように思います。

(写真)軽食堂・ランショネッチ

サンパウロには勿論マクドナルドを始め、各種のファースト・フードがあります。そして地元のほっとドック店もあります。テーブルを外に二つだけ出して後は立ち食いというような店が多いのです。どの店もそれなりに客が居るのが何とも不思議な気がします。

(写真)地元のファースト・フード

そして今回目についたのは50セント、約30円の格安・ホット・ドック屋台です。あちらこちらにありましたが、どこも「50セント」で横並び、皆立ち食いで気軽に利用しています。

(写真)屋台ホット・ドック屋

喉が乾くと何か飲みたくなりますが、サンパウロでのお勧めは何と言っても「椰子の実・水」ですね。街を歩いているとあちらこちらにあります。なたみたいな大きな包丁で椰子の実を割り、ストローを立ててくれます。椰子の中は空洞になっており、そこにある水を飲むわけです。何とも不思議な味わいのある水で、最初はべっとりとして特に甘くも無く余り美味しいものとは思いませんでした、慣れて来ますと癖になる味です。

(写真)椰子の実・水売り

そして「おやつ」も各種あります。一番目にするのはアイスクリーム、とうもろこし、そして「豆類」です。豆の屋台では各種の豆を小分けにして売っています。多少お腹が空いた時に食べるのにはうってつけと言えるでしょう。

(写真)豆売り

(写真)とうもろこし売り

(写真)各種屋台
 


綜合目次に行く*作者作成4つのHP

次のページ

「南米散策」ホームページ表紙に行く


「ブエノスアイレス」についてのご意見、感想、 質問等ありましたら。
田中 宛メール送信願います(パラグアイ共和国 アスンシオン市)