「くぅおらー バカシンジ起きろー!!」
    ドカッ!!
 音流布村での、よくある朝の出来事だった。

 この音流布村は、かなり昔から、外界からの、接触を断ち、世に表立って出ることなく、住人はひっそりと暮らしている。では、この村の人々は、どのように生計を立てているかというと、驚くなかれ、「忍(しのび)」である。この村に産まれた子は、小さい頃から、忍者になるため、厳しい訓練をさせられてきたのであった。そう、むろんこの人達も・・・。

 「ひどいよアスカ。人が気持ちよく寝てるのに、いきなりかかと落としはないよ。」
と、言った少年は、「音流布中学忍び養成学科」に通う、みんなのヒーロー(?)、おなじみ碇 シンジ(14歳)である。
「何よっ!あたしがこうやって毎日起こしてあげてるから、何とか遅刻しないですんでるんじゃない。アスカ様、毎日起こしていただいてありがとうございます。ぐらいいってもいいんじゃない?」
シンジに呼ばれたこの少し(?)気の強いこの少女は、もちろんあの惣流 アスカ ラングレー(同じく14歳)である。
「もっと優しく起こしてくれれば、そりゃお礼だっていう気になるさ。でも、今日はかかと落としだったし、昨日はアキレス腱がため、少し前には、スリーパーホールドでもう少しで、おちるところだったんだよ。あれだけ大きい声出されたら、冬眠中の熊、いや酔いつぶれたミサトさんだって起き・・・」
    バキッ!!!
 アスカの蹴りが見事にシンジの後頭部にヒット!うめき声を上げることもできず、シンジは路上に倒れた。そして、二人の遅刻は決定したのであった。

 アスカが、シンジを介抱している間に、少し、音流布中学について説明しよう。この中学には、シンジ達の所属する、忍び養成学科の他、空き巣養成学科、スリ養成学科、詐欺師養成学科などがあり、どれもやばそうな雰囲気がするが、そんなことはない!どの学科を卒業しても、必ず、その道のプロになれるのだ(笑)。なに?まだ不満があるんですか。あの、ル○ン三世だって、ようは、ぬすっとじゃないか!冴○ 僚だって悪いこといっぱいしてるんだからな!ぜえぜえ、いや話が脱線してしまった。
話を戻そう。まあ、いろんな学科があるわけだが、その中でも、「忍び養成学科」は、特に、裏の世界での、評価は高く、卒業生の就職先は、一流の大企業マフィア、さらには、大○省(笑)にまで広がっている。ということは、シンジ達は、エリートだったんだ。おーすごい!初めて知ったよ、うん。(←作者がこれでどうする!!)とまあ、こんなところで、どうですか?読者のみなさん。おわかりいただけたでしょうか?なになに、よくわかったって、それはよかった(笑)。では、続きをどうぞ。

 気絶したシンジを木陰に運んだアスカは、心配そうにシンジを見つめていた。(全くシンジってば何よ。あたしが起こしてあげてるのにっ!。まぁ、ちょっとやりすぎたかもしれないけど、照れ隠しにやってるだけって、なっ何であたしがバカシンジなんかに照れなきゃいけないのよ!そっそれにしてもシンジまだ気がつかないのかな?かなりいい角度できまったからなぁ・・・。)
「うーーん。」
頭を振ってゆっくりと起きあがるシンジ。
「あっ!シンジ大丈夫?」(ほっ。ようやく気がついたわね。よしっ、あやまろっと。)
「ねぇシンジ、そっそのさっきは・・」
あーー!もうこんな時間じゃないか!アスカのせいで結局遅刻じゃないか。」ぶちっ!
ぬわんですってーー!!!!
 シンジは、そのときの鬼のような形相を、一生忘れられないだろう。(やばいっ、これじゃまた気絶させられる。どっどうしよう。えーと、そっそうだ!こういうときはっ・・・)
「アスカ、そっそのごめん。さっきのは別に悪気があったわけじゃなくて。あっそうだ!こんどあんみつでもおごるからっ、ねっ?」
「あんみつ?それですむと思ってるの?バカシンジ!!
「うーー、じゃあ、イチゴのショートケーキもつけるから。これでいいだろ?ほんとごめんっ。」
「ケーキねぇ、まあいいでしょっ。それじゃ今日の放課後ねっ。思いっきり食べヨット。」
「えっ。思いっきりって・・・」
「なんか言った?(ギロッ)」
むろん、二人は遅刻をしたのであった・・・。しかし、これがことの始まりだったとは二人が気づくはずもなかった。

 「遅れてすみませんっ!」×2
 二人は、音流布中学の登校時刻である、8:05から大変遅れた、9:13に教室のドアを開いた。
「シンジ君が、来る途中転んじゃって、そしたら、シンジ君、打ち所が悪かったみたいで、その場から動かなかったんで、それで気がつくの待ってたら、遅れちゃって。」
「なっなに言ってるんだよアスカっ。そんなのでたらめじゃないか。」
「何よー気絶したのは、ホントじゃない。」
静かにしなさーーーい!!。
と、当然、怒鳴り声が。(なお、この教師は、「葛○ ミサト」にそっくりの原田 トモヨ(26)である。)
「あんたたち、遅れてきたんなら、もっとおとなしくしてなさい。まったく、仲がいいのは、もう、わかってるんだから。見せつけないでよね。」
「そんなぁー。仲がいいだなんて、よして下さい。相手がシンジなんて、サイアクですー。」
と、顔は、嫌がってはいるが、実のところまんざらではないアスカでした。
「何だよ、その言い方。アスカからいつも、僕に何かしてくるんじゃないか。だいたい、アスカは、都合が悪くなると、いつも僕に押しつけて、自分だけ逃れようとするんだから。ホント、やめてもらいたいよ。」
いったわねー、バカシンジっ!!このあたしが、せっかく一緒にいてあげてってモゴモゴ・・。」
トモヨは、二人の口を押さえた。そして、ため息をつきながら言った。(しかし、なぜか、その口元は、笑っていた。)
「全くしょうがないわね、二人とも。いつもなら大目に見てあげるけど、今度ばかりは、ちょっとねー。いくら物わかりの良い私でも、罰を与えるしかないわねっ。」ニヤリ
物わかりが良いんじゃなくて、ただ、何も考えてないくせに。
ギクッ「言ってなさい。今日、遅刻したこと、後悔しても知らないわよ。」


次回 トモヨのいう罰とは、いったい何なのか。二人を恐怖に(?)陥れるその内容とは・・・。


 いやー、難しいですね、文章を書くっていうのは。これが、僕が初めてSS書いた感想です。実のところ、一日、二日ですぐにかけるだろ、と思っていたけど、いざ書き始めてみると、筆が全く進まないんです、これが。たったこれだけ書くのに一月かかりました。むろん、ずっと書いていたわけじゃなくて、何もしなかった日が、ほとんどですが、頻繁に更新するって大変だ、と更新したこともないのに、しみじみと思ってしまいました。(完)


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