アメリカにやってきて今のアパートに住み始めたばかりのころ、ペットのネコにリーシュをつけて、アパートの敷地の芝生の上をお散歩している人を見かけたことがあった。見慣れていないせいか、思わずプッって吹き出して、『ええーっ!?ネコのお散歩...?変わった人もいるもんだ。』などと思ったものだったが、まさか自分までが「ネコのお散歩をする人」になるとは、その時は思いもよらなかった.....。
うちの子供達、ネコのジッピー、アシュリーはお家の中で飼うInside Catだけど、お天気のいい日にはお外に連れて行ってあげたくなる。お天気がいいと、ジッピーもアシュリーも窓にぴったりと張り付いたまま、ずーっと外の様子を伺ってる。そして、哀愁を帯びた目で振り返り、『んにゃーぁぁー!(訳:お外に行きたいよぉー!)』と私たちに訴える。やっぱり同じなんだなぁ。お天気がいいと、私たちだって外に出かけたくなるもの。それじゃ、お外に行っておいで!ちゃんと帰っておいでよーと窓をガラリと開けて、2匹を送りだしてやることができればいいのだが、実は、ここのアパートにはしっかり決まりがあって、ネコが敷地内をウロウロするようなことがあれば(それは例え飼いネコであっても)、即刻、アニマルコントロールに連れて行かれることになっている。(いや、それよりも何よりも、一度外に行っちゃったら、アシュリーはまだしもジッピーの方は鉄砲玉のように飛び出していったまま、多分帰ってこないでしょうねぇ)
そこで登場したのが、ジャーン!「ジッピーとアシュリー用、お揃いのリーシュ」(買ってきちゃったもんねー)であった。もうね、ここまできたら恥ずかしいもなにも言っていられない。とにかくジッピーとアシュリーを外に連れて行ってあげたい気持ち、それだけなのである。
ところが、ネコの散歩はワんちゃんのお散歩のようにはいかなかった....。まさに「3歩進んで2歩下がる」状態で、1匹が右へ行けば、もう1匹は左へ。1匹が駆け出したかと思うと、もう1匹はテコでも動かない。
『ジ、ジッピー、おまえはどこへ行くのじゃぁーーっ!』『おぉぉ、アーシュリーそこでいきなり止まらないでくれぇー!』と、こんな調子なのである。きっと、ハタからみたら笑えるでしょうねー。
こうして、30分ほどのお散歩を終えてからが大変。もちろん、お散歩は終わりと思っているのはChumpkinママとダーリンパパの方で、当のジッピー、アシュリーはそんなこととはみじんも思っていない。だから、お家に連れ帰るのがまた一苦労なのである。アシュリーはまだいい。聞き分けのいい子なので、しばらくはイヤだと踏ん張っていても、やがて諦めて自分から家に帰ってくれる。問題はジッピーの方である。延々、家には帰らない!と前足を踏ん張り、顔だって2重顎にして頑張った挙句(このジッピーの頑張り具合が、また笑える!)、抱き上げて無理やり連れ帰ろうとすると、Chumpkinママ&ダーリンパパに向かって『フーーッ!』とHissingして噛みつく始末。まったくぅ。噛みついたって、ママやパパにはかなわないんだからねー。
短い時間であっても、お散歩した後のジッピーとアシュリーはとっても幸せそう。いつか、ジッピーとアシュリーにリーシュをつけて一緒に朝のジョギングをするのが、Chumpkinママの密かな夢である。(いやー、多分ムリでしょう....)