インドダイアリー
◆10月31日 ガンガー舟ライディング?
朝
往復のサイクルリキシャ100Rs
舟 450Rs
「ボートライディング?」「ボートライディング?」
「ボートライディング?」「舟 ライディング?」
ガンガー川沿いを歩いているとこのかけ声に包まれてしまう。
妻がもう一度舟に乗りたいという。
昨日の西洋人と一緒の舟ではつまらないというのだ。
あちこちから声がかかる。
「30ドル?」
「ノー」
「20ドル?」
「ノー」
「15ドル?」
「ノー」
「1時間 150Rs」
(これは1人の値段なのがいまいち)
「うーん?どうしよう」
インド人はチャレンジャーである。だめでもともとということを平気でやる。
2人 1時間300Rsと言っておいて、舟に乗ったら値段を吊り上げるのはわかっていた。
分かっていて乗った。そういうことをするインド人が2人とも気に入ってしまったのだ。
「インド人、うそつかない。」←おおうそだ。うそつかないって人がいないということが
真実ならば、これはすでにうそであり、なるほど、インド人は奥が深い。などと
わけがわからないことをとりとめもなく考えてしまう。
「いや、やっぱりやめよう。」と私がいうのだが、こちらの心はすでに見透かされている。
私はけちなのでガイドの通りの値段で(1時間45Rs)乗りたいのだが、
妻はさっさとのろうという。確かにこれ以上下げるにはさらに1時間くらい時間を
かけないと下がりそうも無い。最初の言い値が30ドル(1000Rs)で相場の20倍なのだ。
ここから150Rsまで下がっただけでもすでに20分以上経過している。
今にも太陽が昇ってきそうだ。目の前の舟こぎは手を合わせて拝みはじめる。
「ねえねえ、早く乗らないと、もうあきらめな。」と妻が言う。
ふなこぎもさらにあおる。「これは君たちのためのスペシャルプライスだよ」
そんなことない、まだまだ下がるというのは分かっているのだが、これ以上時間を無駄には出来なかった。
「OK」
舟こぎは私たちを案内する、「さあ、ここに座れ。」
とても大きな舟だ、白くてとてもきれい。これならいいぞ。と2人で目を合わせて納得した。
と、思うのもつかの間、すぐに次の違う舟に換えられてしまった。
沈没しそうなボロボロの舟だ。椅子は湿っていて、ハンカチを引かないと座れないものだった。
足元は不吉に濡れている。ちょっと穴が開いているらしい。
そんな私たちの不安など、知ったことかと舟は動き出した。
「花、いらないか。花」「みやげ買わないか、みやげ、みやげ」
舟に乗っても、みやげを積んだ舟が追いかけてくる。
岸を歩いているほどではないが、やはりそれほどのんびりとはさせてもらえない。
それでも1曹の舟を占有出来るのは気持ちが良い。
なかなか良い舟だった。
しかし死体の写真を撮れとしつこかったのはいただけない。
私は死体を撮る趣味はない。日本人はそういう趣味があるのだろうか?
目の前でサリー姿のおばあさんが焼かれていたのだが、私は手を合わせただけで、彼の撮影の薦めは無視した。
昼はバーガーキングで食べる。
インドだけに牛肉のハンバーガーはない。
ベジタブルバーガーとチーズバーガー(チーズのみ)を食べる。
これが非常にうまい、油で軽くあげたパンにコロッケがはさまっている。
時間が20分ほどかかったのでファーストフードとは呼べないが、おいしい。
コーラ2本つけて 55Rs
インドは何でもおいしいぞ。誰だ?インドは食べ物で苦労するなんていったやつは?
インド、韓国、台湾、タイ、料理で不快な思いをした国は無い。
過去の旅行先の中で、ネパールくらいだろう、料理のまずいのは。
ネパールは西洋人の腐った舌にあわせているので味付けが混乱しているのだ。
まあ、その不満はネパール編で書くとして。
午後はホテルに戻って、屋上に登ってインドの風景を楽しむ。
屋上で写真を取っていると、コックさんが暇そうにしている。
「キッチン覗いていい?」
ときくと「いいよ」と言ってくれたので、見学させてもらう。
インドとは思えないとても清潔なキッチンだ。本当にインドに対する偏見にはまいる。
インド人は清潔で、時間にも正確で、金にも細かいぞ。
料理長は2人いる。インド料理専門と中華料理専門の2人だ。
インド料理には助手が5人もいるが、中華は0人だ。
中華担当の人はやせていて、インド料理の人は太っている。
整然としたキッチンにはタンドリー(石で出来た釜)、なべが並んでいる。
7時以降にしか食べられないタンドリーナンを焼いてもらう。
助手が手際良く粉を練り薄く延ばして、石釜の内側に貼り付けるとあっというまに
膨らんだ。約30秒ほどで出来上がりだ。簡単だ。こんな簡単なのになぜ7時過ぎにしか食えないのだ。
どうやら、釜の火はお昼時と7時以降しかつけていないらしい。
彼らと写真などを撮り合ってお別れする。
「いつもおいしい料理をありがとう。」
と言って別れた。実際ここのホテル(バイブハブ)のレストランはおいしい。
夕食 250Rs(チップ込み)
ライスプディング(デザート)
ベジタブルチャウメン
ベジタブルチャーハン
(チャウメン、チャーハンは中華の人の担当だ)
ベジタブルスープ、エッグスープ、ミネラル、チャイ。
この料理長2人を誘拐して日本でレストランをやれば、立派な一流店が出来上がりそうだ。
計 1701Rs(5900円)
明日はいよいよ移動日、ダージリンへ出発だ。
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