全体解説とディスカッション

河川および氾濫原保全計画への住民参加(2)

まず受付で(任意の)記帳を終えると、住民は計画案の展示を自由に回りながら、現在の計画案に関する理解を深めていきます。各展示には担当の職員が配置されており、質問があれば一つ一つ答えていきます(←ここは前回のオープンハウスと同じです)。30分ほど経った後、議員の挨拶から全体解説が始まり、さらにディスカッションへと続きます。その一連の様子をご覧ください。
まずは議員挨拶から

住民の代表である議員の挨拶で全体解説を始めることは、メトロが住民の要求に基づいて活動していることを示すのに重要です。職員の挨拶とは意味合いが異なります。スーザン・マクレイン議員は会場を含む選挙区からの選出であるため、今回は普段よりもリラックスした挨拶で始まりました。


職員によるスライドを用いた解説

挨拶に続いて、職員による計画全体に関する解説が行なわれます。住民にもわかりやすいように、1)スライドを用意して図や写真を多用し、2)専門用語を平易な言葉にできるだけ置き換え、3)ゆっくり丁寧に説明します。写真のジェニファー・ブダバッティさんは環境工学の博士号を持つ公園緑地局の職員で、成長管理局と密接に連携しながら本計画を進めている一人です。


議員の司会によるディスカッション

全体解説に引き続いて、マクレイン議員の司会でディスカッションが行なわれます。全部で約35名ほどの大き過ぎない参加者数であったことと、それに見合った規模の部屋を用意していたために、会場には一体感が溢れています。用意されたコーヒー、マフィン、オレンジ・ジュースなども、議論の潤滑油となっています。


多角的で建設的な議論

議論は大変建設的に進み、参加者からは計画への強い支持が寄せられました。その理由の一つは、水質や洪水は大変身近な問題として捉えられていることです。1996年の大洪水は、依然として住民の心の中に深く刻まれています。もう一つの理由は、メトロと共同で計画を作成している自治体、環境団体、住民団体など目的を共有している人々が、議論に多角的な視点を提供したことです。写真の左手には統合下水局の職員がおり、メトロの計画と地域特有の事情とを対照しながら持論を述べています。


個別の質問に関する立ち話

全体でのディスカッションの後は、展示に戻る人もいれば、職員との立ち話で個別の質問をする人もいます。勿論、職員は一つ一つ丁寧に対応します。写真右の女性は本計画の中心人物であるローズマリー・ファーフィーさんで、水環境に関する知識の正確さと豊富さには驚かされます。また、後方ではマクレイン議員も住民と話しをしています。


大活躍する非営利団体(NPO)

写真左のマイク・ハウクさんは、環境非営利団体オウダボン・ソサィエティーの代表であり、ポートランド地域の環境保護派のリーダーです。彼は、メトロの多くの諮問委員会に参加しており、自治体や企業などへの運動も活発に行なっています。本計画の作成には当初から継続して深くかかわっている彼は、詳細には不満な点を持ちつつも計画全体には大変強い支持を明確にしており、環境団体や住民団体からの支持をまとめるのに大活躍してくれました。なお、彼のTシャツのロゴ「RUGGO」からもメトロのまちづくりへの理解が伺えます。


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