O-157と猛暑で日本は大騒ぎのようですが、こちらもTWA800とアトランタでの連続爆弾テロで世の中の雰囲気はなんとなく重たいです。大震災&オウム事件後の日本で世紀末的な雰囲気が漂ったのにどこか似ていて、アメリカ人が標的になっているとか皆騒いでいます。五輪の盛り上がりも思ったより冷静。Janet Evansと女子体操の負傷したヒロインの話題はゴシップ的に大騒ぎしてるけど、人々の関心は他のことにも分散している感じ。それにしても、五輪は国家主義が全面に出るもので、こっちのマスコミはアメリカのことしか報道しない。日本サッカーの大健闘(!カビラ慈英さんのコメントが聞きたい!)なんて、ほとんど報道されず残念。やっぱり日本人と一緒に応援したかったですね。
台湾系アメリカ人、韓国人との共同生活は面白いです。ルームメートの韓国人Sirnとは五輪を見ながら、「日本と韓国どっちが弱いか」なんていう自虐的な話をしたりしてます。皆、アジア系のため、味覚や美的感覚(どのアイドルが可愛いかとか、、)などが似ており、食事も毎回米を炊いてます。すでにすき焼きも2回ほどやりました。帰宅した家に人がいるというのは嬉しいですねえ。プライバシーもきちんと保たれ、本当に居心地が良いところです。
EDAW社での8週間のインターンは早くも5週間を経過しました。ようやく右左がわかってきたら、もう終わりが見えてきて残念。自分のオフィスアワーは9:00〜6:00にしてますが、たまに8:00に会社に行くと、既にパワー全開で働いているおじさんがいてたじたじ。なんで、アメリカ人は朝に強いんだ!?また、そういう人は必ず(!)5:00前には仕事を終えて帰宅おり、スケジュール管理の徹底にびっくり。突発的残業なんて殆どない。
しかし、結局、人種は違っても人間関係は似たようなところがあるもので、この頃はいろいろな噂が耳に入ってくるようになりました。A課長は思いやりがなく話しづらい、Bさんはすぐグループを作りたがる、Cさんはいい人だけど仕事はできない、などなど、この辺りは日本と一緒か。
また、驚いたのは人事異動の頻繁なこと。たった5週間の間で、取締役が解雇され、あるデザイナーは家庭問題を理由に失踪し、最も才能に恵まれた女性チーフ・ランドスケープアーキテクトは、より自分を向上させるポジションを見つけて退職。デザインチームは全部で15人余しかいないのに。アメリカの雇用、仕事、そしてプロ意識は日本のそれとは全然違うみたいです。
僕のやっている仕事は、始めの頃は「色塗り」と「トレース」などの猿仕事ばっかりで「ああ、一年生に戻ったなあ。」とため息をついていたのですが、ようやく上司の信頼を勝ち得たようで、最近は徐々に脳味噌を使う仕事を任されるようになりました。最近は、都心オフィス再開発の敷地計画および環境影響評価とか、レクリエーション型コミュニティ開発(ゴルフコースの周りに家が並ぶようなやつ)、大学の新キャンパスの敷地計画などなど。彼等の仕事の合理的な進め方と、ドローイングの技術の高さには関心。しかし、こちらの計画をやっていると、自分はまだまだこの地域を故郷と呼ぶだけの踏ん切りはないなあ、と実感してます。都市計画って土着なものだから、他所ものは地元民にはどこかかなわない部分が必ずあるので、東京を題材にした仕事がしたいと思うこの頃です。
週末は日本からのゲストの観光案内を毎週やってます(ガイドの資格が取れそうです)。懐かしい友達との再会は嬉しいです。日本語で話せるのも良いリラックスです。また、これまでは、サンフランシスコにはあんまり出かけていなかったので、レストランやら隠れたお店など開拓しつつ、毎回新しい発見をして楽しんでます。この街のことはますます好きになってます。できるだけ多くの人に来て見てもらいたいです。
さて、長い長い夏休みもあと1ヵ月となりました。働き始めると時間がぜんぜん取れなくなり、頓挫している計画がいっぱいです。もっと旅行もしたいし。この頃は修士卒業プロジェクトをさがしたり、卒業後の進路を模索し始めたりしてます。では、食中毒に気をつけて良い夏を!