99年2月19日

年が明けると何故か気持ちも前向きになる! さあ、元日は天皇杯サッカー決勝。快晴の国立競技場で、フリューゲルス最期の勇姿を心に刻もう。エスパルスに先制されたものの、いつの間にか同点、そして流れも変わり逆転優勝してしまったのには、何か特別な力をやはり感じずにいられない。しかし、優勝と同時に消滅とは切なすぎる…(注:祝、横浜FC、JFL参加!) 3日、辻堂のS家でホームパーティー。S君が自分で設計した(両親の)家は、とても居心地の良い空間。こういうのを見ると、設計への興味が復活する(←私的には「まちづくり」と「設計行為」はちょっと違う)。いつか、自邸を設計してみたい気もするが、とことん細部にハマリ込みそうで恐い。S家と親族の皆さんは海外暮らしも長いせいか、非常にリラックスした時間を演出。ゲストの外国人も日本人の皆もとても気さくで、美味しい手料理と楽しい会話を満喫。フルートの余興を見せる者まで出てきて、帰るのが名残惜しい。ちょっと、アメリカ生活が懐かしくなる。

正月ぼけも抜け切らないまま仕事始め。でもスローな毎日を過ごし、週末には会社のテニス部で行う恒例の餅つき大会。対抗戦で仲良くなったH社とM社の皆さんも大勢参加して、テニスとお餅(←つくのと食べるのと両方)を満喫。ああ、日本の初春の素晴らしさ! 翌日、大学サークルのOB/OGテニス大会。気がつけば思いきり年長者になっていて、現役の学生達の初々しさに感動する。テニスはすっかりおやじ系。頼もしい現役キャプテンとペアになったので、これ幸いと「美味しいところ取り」に徹する。その後、後輩3人と集中してゲームをするも、自分一人だけ球に力がない… そろそろ老獪さを目指すべきか? 若者の元気をもらうべくコンパ(←懐かしい響き!)にも顔を出すと本当に最年長。「どんなお仕事をなさっているんですか?」とか尋ねられてちょっと恥ずかしい。そこへ腐れ縁後輩のM(既婚)、「太一さん、もしかしたら永久に結婚できないんじゃないすか?実は、真剣に心配っす。」おいおい、丁寧語で無礼講するな(笑) 御機嫌に酔っぱらって帰宅するとバタンキュー。

で、翌月曜、体調がおかしい。出勤して打ち合わせに出ていると、急速に耐えられなくなってきたので早退。帰宅してベッド直行。この時点では、まさかこの後1週間も寝込むとは思わなかった。 休日前の木曜、38.6℃で絶不調だったが、やむを得ずタクシーで早朝出勤。スポーツドリンク片手にマスクの中でフーフー言っているのに、こういう時に限って話し好きな運転手さんにぶち当たる。お願い、放っておいて。 さっさと用事を済ませ、皆が出勤する頃には帰宅してベッド直行。 ああ、今年のインフルエンザはきつかった。予防とか緊張感を超えた次元の猛威である。

風邪から復帰した頃から、「まちづくりの話を聞かせて下さい」という話がたくさん飛び込んで来た。まずは、ホームページ経由で連絡をくれたコーネル大学のNさんに会う。脱サラしてプランナーを目指すという彼が歴史保存に注ぐ気合いは熱い。こういう情熱型は大好きである。頑張ってください。 そして、Planners' Eye Salonというまちづくりプランナー有志の勉強会で、メトロの話し。この席には、以前メトロ時代にお会いした名古屋市のUさんが突然駆け付けてくれてびっくり。たまたまの東京出張だそうだが、御縁を感じてしまう。二次会は四谷の居酒屋。世代や職種の違いを越えて、皆が「まちづくり魂」を熱く語る。仕事上の愚痴も飛び交い、酒が進む! 月が替わり、またまたホームページ経由でA新聞からインタビュー依頼。嬉しかったのは、「メトロ」や「まちづくり」よりも、米国観とか人生観とか、もっと「個人としての私」に興味をもってもらえたこと。二つ返事でOKする。会場に現れたインタビュアーのTさんは聞き上手。何だか友達と雑談している錯覚すら感じる。とりとめもなく話したので、どのように料理して記事にまとめてもらえるか楽しみ(←ちょっと恐怖心もある)。 さらに、FCDという若手プランナーの勉強会。私以外の2名の講演者は、こつこつ良く勉強していて感心してしまう。研究者と実務者の両立は難しいか? 会場には、以前からメールを交換していた役所のSさんをはじめ、「後藤さんのホームページを見て、今日は参加しました」という方が結構多くて、びっくりするやら嬉しいやら。特に、卒論締切り間際の学生さんが、一生懸命聞いてくれたのは嬉しい。ディスカッションでは、ビールの勢いも手伝って(←自分一人だけほろ酔いだった)やや喋り過ぎたかと反省。で、解散後にスパゲティ屋で男5人、ゆっくり語りあえたのも良かった。頼もしい同世代達だ。

こういう刺激が増えると、自然に仕事も充実してくる。昨年、もやもやが続いたプロジェクトも沈静化しながら順調。その他にもいろいろとお呼びがかかり、毎日かなり忙しい。そんな中、葉山での3泊4日の泊まり込みの研修は良い息抜き(でも研修所からの外出禁止は、ちょっとひどい)。昼の講議はさておき、同年代の工事現場の皆と風呂に入りビールを飲みつつ雑談していると、いろいろ考えさせられる。「東京で」「オフィスで」「コンピュータを使って」仕事をしているというのは、ある意味ではすごく不自然なことなのかもしれない。「ものづくりの現場」にある、何か重要なものが欠けていそうだ。現状への感謝と同時に、疑問も忘れずに頑張ろう。

まちづくりばかりではいけない、と社交。 サンフランシスコから悪友Cが帰国したので、中高の先輩Yさんと、彼女の同僚かつ私の大学同期のKとディナー。皆、元気! 「男女関係と仕事について」という定番の話題も、すごい毒舌にかかると異常な盛り上がりを見せる。ワインも美味しい! YさんとKは今夏から米国留学。いいなあ。 週末、親友Dとは2年ぶりの再会。体も生活もずいぶんと良くなったようで嬉しい。懐かしい思い出と今後の展望の話がバランスして心地良い。ちなみに、Dと別れてから観たアルヴァ・アールト展は、内容が薄っぺらくてがっかり。セゾン美術館の閉館記念には相応しくない。 1月末には久しぶりのスキーで戸狩へ。混んでいる上にスノボが多くてびっくり。まだ、ボーダーの動きのパターンが理解できてないので、2回も衝突してしまう。どうして、いきなり転んだり、真横に暴走したりするんだ?? 雪質も良く、スキーの達人Tの指導も素晴らしく、楽しいスキーだったが、やっぱり最高だったのは雪山を眺めつつ入る露天の温泉! ああ、日本に帰ってきて本当によかった。幸せ。

2月前半の最大の出来事は下北半島の先、青森県大畑町へまちづくりのお手伝いに行ったこと。地吹雪の中を苦難の片道12時間。しかし、現地には何ものにも代えられない素晴らしい感動があったのだ! この話は長くなるから、また次回(←こういう終わり方、初めてだな)。

ともあれ、今年は良いスタートを切った感じ。上昇気流だ。

メールはこちらへ

東京編その1に戻る

このページは
の提供です。 無料のページがもらえます。