<ポートランド・ビルディング(Portland Building)>--(4)
1983年の開設当時はポストモダンの公共建築として建築界の話題をさらったマイケル・グレイブス設計のこの建物には、ポートランド市役所の一部が入っています。大胆な色の切り返しが入った外観は今でも新鮮ですが、道路への閉鎖性やオフィス空間の使いにくさなどにより、利用者には評判が良くありません。5th Av.のバス・モールに面した正面には、レイモンド・カスキー(Raymond Kaskey)製作の女神の銅像、ポートランディア(Portlandia)が後に取り付けられました。これは、銅像としては自由の女神に次いで世界第2位の大きさであり、市政のシンボルとなっています。なお、建物2階にある展示は必見です。建物設計コンペの図面や模型、ポートランディア設置当日のお祭り騒ぎを筆頭にしたポートランドの歴史的写真など、大変興味深いものです。
<旧市庁舎(Portland City Hall)>--(5)
ウィデンとルイスの設計によって1895年に建てられた後期ルネッサンス復興様式の旧市庁舎は、隣接するポートランド・ビルディングとは全く対照的に落ち着いた外観です。時代と共に移り変わる市役所の役割や市政の在り方が伺えて興味深いところです。現在は耐震補強を兼ねた改修中ですが、1998年には再び市役所としてオープンされる予定です。
<連邦裁判所(Federal Courthouse Building)>--(6)
1997年11月6日にオープンしたばかりのこの高層ビルは、拡大し続ける連邦司法機能の象徴として大きな関心を引きました。約50,000Fの床面積と約120億円(1億ドル)の建設費はいずれもオレゴン州の建物としては最大です。その近代的な外観は周辺の歴史的建物と不思議に調和しています。
<その他の政府機関>
右写真のジャスティス・センター(The Justice Center)(7)には刑務所、市と郡の裁判所、警察署などが入っています。建設当時に建設費の1%を公共芸術(アート)に使うことが義務づけられたことが特色です。また、連邦政府機関(GSA)(8)やマルトノマ郡裁判所(9)も3つの広場周辺に位置しています。