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Reading SF memo 2

一億総一行批評化計画

2月特別企画、読了未紹介本のメモ。


クリスタル・シンガー アン・マキャフリイ
The Crystal Singer Anne McCaffrey
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010575-???



アストロパイロット ローラ・J・ミクスン
Astropilots Laura J. Mixon
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010814-???

ジュヴナイル、という名が似合う、どちらかというと、「ナメてるな」という本。
表紙の絵が漫画絵で、この時点でその絵柄が合わなかったのが大きいか。 あんまり「アストロパイロット」していない所も弱点。
そのあたりを大目に見れば、つまり、思ってた物語のスケール、 縮尺を調整して見れば、結構面白いお話。
ある士管学校における内紛物語です。んー、「飛ぶ教室」とかみたいだ、 と言えば語弊はあるが、物語の舞台、スケールサイズとしてはいい比喩かな?
出てくるエイリアンも靴下姿が可愛いので許可。


死者の代弁者 オースン・スコット・カード
Speaker for The Dead Orson Scott Card
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010885-???

エンダー「終わらす者」が中年になるとどうなるか。 死者の代弁者になるのでした。
代弁というとピンとこないでしょうが、故人の人生を物語として語る人、 といえばわかるでしょうか。葬式にそうやって亡くなった人をしのぶのが、 せめてものたむけ、そして残されて生きていく人らへの貢献という。
それを説得力のある形で最終的にひっぱってきてくれる、それで、それだけで、 読む価値のある本でしょう。
でもこれ、予習が大変かもね。シリーズの前作 「エンダーのゲーム」から読まないと駄目な訳で。
いや、これもこれで楽しめる作品ですが、いかんせん分厚い。
それにカードは説教臭さが強いから、 そこに拒絶反応を起こしたら続かないでしょうね。


落日の彼方に向けて ロバート・A・ハインライン
To Sail Beyond the Sunset Robert A. Heinlein
一九??年発行 19??
ISBN4-15-011190-???

ああんもう、とにかくハインラインですってば。
かのくそったれ不死人間ラザルス・ロングのおかあさまのお話ときてはもう。
「愛に時間を」と微妙にシンクロしつつ、つまり、 あのお話をお母さんの視点からで見直すという、 これがもう至福の時間を過ごしましたね。
と、いう以外では、少々冗長というか長さがしんどいお話ではあるかもしれない。


海底牧場 アーサー・C・クラーク
The Deep Ranf Arthur C. Clarke
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010225-???

クラークさんの描く、限りなくノンフィクションに近いフィクション。
科学解説物語とした方がよいか。それがクラークさんのいい所、と。
話は、トラウマをくらってしまった宇宙飛行士がリバイバルする話。
一度宇宙で遭難し、かろうじて助けてもらった主人公。しかし彼には 「広所恐怖症」という後遺症がつきまとう。周囲に壁が、物質がないと 気が狂ってしまうのだ。(鋼鉄都市?(笑))
そんな彼の新しい職場は海の底。小さな潜水挺で動き回るカウ・ボーイ。
狭いぐらいの鋼鉄に囲まれたシートに、周囲は全部水、水、水。 ああ物質があるって幸せだ、え、圧力? そんなものはどうでもいい (さすがもと宇宙飛行士ふとっぱら)。
そんな彼が感動を貴方と共にする「新・海底二万海里」が本書。


フリーダムズ・チョイス -選択 アン・マキャフリイ [011270.jpg]
Freedom's Choice Anne McCaffrey
一九??年発行 19??
ISBN4-15-011270-???

「フリーダムズ」シリーズの二冊目。
マキャフリィだから読むという本。分厚いし、 マキャフリィの以前の時代に比べれば勢いもないし……む、これは ハインラインの晩年にも通じる愚痴だな。
まあとにかくこの「選択」は、僅かにストーリーが進展したな、とは思うものの、 それだけの感触のある本だった。ついにラブラブが達成されたのは喜ぶ点か。
あれ、それってこれだったか、これの前だったか?
まあとにかく、これよりは早く三冊目に行って、謎が解かれる事の方が楽しみ。


未知の地平線 ロバート・A・ハインライン
Beyond This Horizon Robert A. Heinlein
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010680-???

ハインライン節炸裂の一冊。
ハインライン節とは、
1)赤毛の女性ヒロインが出てくる
2)猫が出てくる
3)無政府状態というか、そういう理想社会理念がある
4)老人が主人公
という今私が規定したものである。
どこまでタブーに迫れるか? みたいな遊び方もできる。っていうかしてるみたいな一冊。
核戦争の衝撃でタイムスリップした一家は、 全く(社会通念の)変わってしまった世界に放り出された…… という話だが、時間旅行の収拾の付け方は多少強引か。 思えば「夏の扉」もそんな感じだったなあ。
余談だが、現在の測量技術ってそこまで精密なんかって感心したり (でもそもそも未来の地球と今の地球じゃ観測の為の 原点からして狂っているのだろうし、それを考えたら絶対無理がとか思ったり)、 親指なしでペンが持てるかなってやってみたりしてた。


カエアンの聖衣 バーリントン・J・ベイリー
The Garments of Caean Barrington J. Bayley
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010512-???



ヴァレンタイン卿の城 (上) ロバート・シルヴァーバーグ
Lord Valentine's Castle Robert Silverberg
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010608-???

木星サイズのくそでかい惑星、だけど、重金属が少ないので、 重力は地球とほぼ同じ。この広大無辺な惑星に地球人(とそれ以外の人類) が植民して幾星相。
その頃の科学は失われて久しいが、 広さとあいまって、人の暮らしは中世っぽくも多種多様に様変わりしていた。
そんな中でも指折りの大きな帝国、ここは、 女王によって選別された王が収める国。次の国主はヴァレンタイン卿であり、 その就任祝い伝統の諸国漫遊が行なわれていた。
……で、そんな背景の中で、突然に「ここは誰? 私は何処?」 と記憶喪失のにいちゃん一人。旅芸人一座に拾われた彼は、 失われた記憶と使命を取り戻すためにひたすらに状況に流されていく(笑)
これでもかってぐらいに広い惑星をおいおい半周してるんじゃないかっ ていうその旅の行く末は。
異世界情緒観光、という感触を私に与えた一冊。


オーラの王者 ピアズ・アンソニイ
Kirlian Quest Piers Anthony
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010959-???

ピアズ・アンソニイが書いた「クラスター・サーガ」三部作の最後。 メチャクチャに広大な銀河における歴史もの、 みたいなデカSFという触れ込みだしその通りなのだが、 なんかどこかしらヌケているというかお間抜けな味が漂う。 って思ってたらよくみたらこの作者、 「ザンス」シリーズの作者じゃねえのか?(笑)
舞台をFTからSFに変えただけのライトなあほー話で 分厚い一冊を遊ばせてくれます。
あくまでも遊ばせてくれるのであって、感動させてくれたりとかとは別だからね!


運命の星フェンリル (上) クリストファー・ローリイ
The War for Eternity Christpher Rowley
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010765-???

表紙は格好良いんだよ、すごく。ジャーマンヘルメットなろおぼっとおはいるし、 流れる赤みがかった髪の美人が戦闘体制してるし。うひひひひ。
でも、うひひ、て読んだ割に既に中身は記憶の彼方ってぐらいで。
某惑星レジスタンスな物語のはずだけど。


時間外世界 ラリイ・ニーヴン
A World Out of Time Larry Niven
一九??年発行 19??
ISBN4-15-010653-???

ニーヴンの書くSFって真面目なふりして実は基本的に馬鹿SFだよね。
頭猫体蛇な猫蛇君が出てくる囚人銀河に島流しの流刑タイムスリップ物語。
「リングワールド」に出てきてた転送装置と何処かで繋がるのかなあ?

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