96年1月11日

遅ればせながら、新春のお慶びを申し上げます。冬休みの旅行から昨晩戻りました。一ヵ月弱の長期に渡るNYとParisでの滞在は、先学期中に溜まりに溜まったストレスを解消した上に、もやもやしていた頭の中をすっきりと整理してくれました。今年は昨年以上に密度の濃い一年にしたいと思います。

今回の旅行では、Californiaには無いものに触れたいと思い、「街」「文化芸術」「人」の3つについて貪欲に訪ねてきました。以下、ご報告。

NY:30年振りの寒波に見舞われ、White X'masは厳しいものだと実感。吹雪の為、イルミネーションを見ていられない程。

「街」:NYUおよびColumbia Univ.はさすがに都会的。Greenwich Villageは暮らしやすそうな街。雪のCentral ParkでJohn Lennonの記念碑を見て胸が熱くなる。HarlemはAfro Americanばかりで、自分が他所者だという緊張感を感じる。

「文化芸術」:Musical三昧(Les Miserable, Crazy for You, Beauty & the Beast, CATS)と、Jazz Liveは最高。American Entertainmentの真髄。MOMAのMondrianとMetropolitanのGoyaはよかったが、どちらの美術館も大きすぎて疲れる。

「人」:Columbiaの学生(Medical Science & International Relations)のアパートに泊まったのだが、New Yorkerの生活に触れられたのは最高の経験。下記のように数多くの在米日本人と会って話しが出来たが、皆、素敵な人ばかりで日本人も面白いと再確認。やりたいことをやっているということは素晴しい。

「New Havenへの日帰り旅行」:Yale大学のあるNew Englandの街、New HavenをYale卒のクラスメートに案内してもらう。WASPの牙城の厳格な空気は、明るいCaliforniaとは別の国の様。

Paris:幸いストライキは終わっていた。大学の同期で、水処理エンジニアとしてフランスの会社に勤務しているU氏のアパートに泊まる。パリジャンの生活は優雅。

「街」:シャンゼリゼの年越しは、花火や爆竹、ガラス瓶が飛び交って怖い。街中が切符、犬の糞、紙屑などゴミだらけでとにかく汚い。人々にモラルがない。形態の揃った中層アパートによる街並みは西欧ならでは。歴史の舞台であった建物や広場が現在も使われていることに感動する。Art Newveauのデザインは本当に美しかった。一方、この街の変化を象徴するグランプロジェの建築群は、歴史の重みに苦しんでいる。モンマルトルは住んでみたい街。

「文化芸術」:オルセー美術館は展示&建物とも最高。ルーブルでは、古代ギリシャ彫刻が良かった。Pompidouは常設展/企画展とも自分の理解を超えていた。美大(Beaux Art)はやっぱり美大。ソルボンヌ共々、伝統の重みがすごい。

「人」:大晦日はフランス政府給費留学生(日本人)とパーティー。アメリカの学生とはどこか少し違う。UCBで知り合った友人の家庭パーティーに招かれたのは、貴重な体験。自分以外の8人は全員フランス人で、英語があまりできなかったが、人の暖かさは言葉以外でも十分伝わるものだ。更に、UNESCO日本人職員達ともパーティー。社会人は自由に使える夜があって羨ましい。その中にいたJさんは、心の底から尊敬できる人。外国育ちの人間の国際感覚は桁が違う。同じ日本人とは思えない。

「Lyonへの小旅行」:中南部の街、Lyonに元日二日と小旅行。旧市街には中世の雰囲気が色濃く残っていて、イタリアにいるような気分。ヨーロッパの色気を感じる。

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