4月からの異動も決まり、友人達と「これまで」を総括しつつ「これから」を語る。 親友Yに連れられて、新しいオフィスに程近い青山の小洒落たバーへ。やはり赤坂(←今の勤務地)とは周囲の人種が違う。服装も表情も物腰もどこか華やか。これなら仕事が冴えない時でも、プライベートに逃避できそうで楽しみ。 Uが故郷の滋賀に凱旋するのを祝いに、サークルの仲間とは慣れ親しんだ新宿で集まる。テニス馬鹿だった連中も今では仕事で活躍中。Uが東京勤務中に彼が雑誌に寄稿した記事や、知性派Kの編集誌を見せてもらう。皆、勉強しているなあ。自分も頑張らねば。
というわけで、S市のNPOが発行するニューズレターへの原稿を一気に書き上げる。地域全体でのまちづくりを立ち上げようというSさんやAさんの熱意に、少しでも協力できれば嬉しい。 また、大雨の土曜日、全然捗っていないポートランドの本の共同執筆予定のKさんと打合せへ。Kさんも常に超多忙の人だが、4月頭にポートランドに調査に行くそうなので、これを機会に執筆を軌道に乗せることを目論む。バークレーの先輩でもある彼との意見交換は、日常業務に疲れた時には良い刺激である。
そんな月末、バークレーのB教授と生徒8名程が来日。表参道の焼き鳥屋で日本人卒業生達の懇親パーティー。Hさん、Sさんなど懐かしい人々と近況を報告し合う。日本人はビールを飲み始めていたその頃、バークレーの現役学生達は有名建築家の建物見学に夢中。彼等にとって東京は宝石箱のようなのだろう。興味のあるものに純粋にのめり込んでいるのは素晴らしい。 やがて、彼等も合流して会も盛況。年齢も人種も専門も様々な連中は話題豊富。ああ、バークレーに帰りたい!
翌日、バークレーのグループと、東京・名古屋の学生とのディスカッションに参加。研究への取り組み方、都市空間への発想、プレゼンテーションの技法などが、グループ毎に全く異なるのが面白い。日本のグループのアプローチも身近なのだが、バークレーのやり方が一番しっくり来る。わずか2年の期間でも、留学中に染み付いた思想はもう消せないのだろう。 その夜、ディスカッションを主催したM社でのパーティー。バークレーの皆もネクタイ姿になってはいるが、色使いの点で日本人サラリーマンの紺&グレーには馴染みきれていない(笑)。そして、日本の偉い方々が20名程(!)一人ずつスピーチ。バークレーの学生には日本語はチンプンカンプンなので、「これまでの人生で最長の1時間だった!」そうで苦笑。でも、韓国やインドからの留学生は「形式的でも年長者が若者を労うのは素晴らしいこと」と真剣に主張していて、アメリカ人とは見解の相違があり面白い。
26日には新オフィスに荷物を発送してしまい、月末までは仕事にならないので休暇。充電にあてる。 今度のオフィスは家に近いので、自転車通勤しようと思いあちこちの自転車屋を物色。いやー、自転車の世界は奥が深い! アメリカにいた頃は迷わずアメリカ製マウンテンバイクに乗っていたが、日本では上品なヨーロッパモデルも多い。それに、ロードレーサーからマウンテンバイクまで、選択肢も幅広い。迷う幸せを噛み締めつつカタログ比較。舗装道路を走ることが多いこととデザインのエレガントさを考えて、ヨーロッパメーカーのクロスバイクを買うことを決意。そうして飛び込んだ中目黒のお店で白く美しいプジョーのモデル(PEUGEOT COM-505)を発見。そして、えいやっ!と衝動買い。脱力しながら支払いを済ませていると、後ろから声をかけられる。振り向けば会社の後輩E。彼女もマウンテンバイクを買い替えるつもりで、今日初めてこのお店に来たそう。ものすごい奇遇。嬉しいけれど、衝動買いを見られて少し恥ずかしい。 そして、日曜のお昼に自転車を受け取って初乗り。風を切るのはすごく気持ちよい。しばらくは病みつきになりそう。
春休みの姪が大阪から上京してきたので、八景島へ連れていく。彼女が友達と遊んでいる間、自分はベイサイドマリーナ・アウトレット・モールへ。噂には聞いていたが、この施設は面白い。不可思議な立地に、安っぽくて明るい(アメリカンな)建物、かなり充実した店揃え(品揃えは今一つか?)、そしてとにかく人が多くて賑わっているのが素晴らしい。日本の商業開発に衝撃を与えたのもうなづける。アメリカのモールが少し懐かしい。
31日に上野の美術館でエルミタージュ展を観て充電完了。さあ、明日から新入生、頑張ろう。