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−CM− ●トーラス・コックピット(地上) ドモン 「誰の声だ?!(コックピット内を見回す)」 トミィの声「(無線音声)ショウ!ルカちゃんの所!」 手近のモニターのチャンネルを操作するショウ…… アリエス上空のアルゴスからの映像が映る! ルカと対峙している緑色の髪の少女!! ショウ 「み?!ミコト?!」 第3話でジオの命を救った「命の樹の森」の命守、ミコト である。 ドモン 「(頭をかいて)何もんだ?」 ショウ 「地球の命を見守ってきた『命守』なんです」 ドモン 「……(髪をグシャグシャに)いったいもう何が     なんだか!!」 ●公園 走ってくるショウ。 ショウ 「(荒い息を抑えて感慨深く)ミコト……」 振り返るミコト。少女っぽい外見に似つかわしくない、慈 愛の籠もった笑みを返すが、サッと背を向ける。
ミコト
ショウ 「?」 ミコト 「(ルカに)虫たちを殲滅するつもり。そうでし     ょ」」 ル カ 「そうよ。この星系を守るのが私の任務。怪獣は     一匹残らず消えてもらうわ」 ショウ 「殲滅って……元の姿に戻すんじゃ」 ル カ 「本気?そんな面倒くさい事どうして」 ショウ 「面倒くさいって、そんな!!」 ル カ 「だって虫よ?単なる下等生物よ?10万匹死んだ     ってどうって事ないくらい生息してるのよ」 ショウ 「(激昂)数で問題を計るなよっ!!」 ル カ 「じゃあ何で計れって言うの」 ミコト 「命よ。命の尊さよ」 ル カ 「フゥ(ため息)解かってないわね……虫の命が     何だって言うの?虫を助けて何をしてくれるって     言うの」 ミコト 「解かってないのはあなたの方。星を守ってくれ     るのは嬉しいけれど、命を粗末に扱わないで」 ル カ 「何なのあなたは?!どいてなさい!!」 ペンダントをつかむルカ! ミコト、右手を突き上げて手のひらを広げる。 オレンジ色の、手のひらいっぱいの大きさの種が、強烈な 輝きを放ち、上空に飛び出す! 光は巨大化して、種子怪獣ファンガーの姿に! わおおおおおおおん!!
ファンガー
ル カ 「(驚き)あなた……いったい……」 ミコト 「同士討ちしている場合じゃないわ。虫たちは味     方なのよ。同じ地球の生き物なのよ……(ショウ     を見て)……てか、私もあまり人のこと、言えな     いけどね」 ショウを見ていたずらっぽく笑うミコト。 と、ショウのアスコムに入電! ドモンの声「(無線音声)ショウ!お出でなすったぜ!!」 ●U−SWAT作戦室 メインスクリーンに釘付けの参謀たち。 シオリ 「(レーダーを見ていて)南方上空より降下接近     中!!固体数は……100を越えてマス!」 ●上空(俯瞰) [Special MP3] 東京周辺が一望できる高空圏。 カメラの手前から降下していくグラリテ星人の姿が一つ!! と、もう一つ、更に!更に!! 一気に無数の星人の背が空を覆いつくす!! ショウの声「(オフ)ブランクはっ?!」 ●トーラス・コックピット(地上) エンジンの起動音!そして微振動が操縦桿を震わす。 ドモン 「(操縦桿をつかんで)まだ雑魚ばかりだ。発進     するぞ、戻って来い!」 ●公園 ミコトを見るショウ。 ミコト 「行って。虫たちは私たちの力で誘導してみるか     ら」 ショウ 「どうやって」 ミコト 「みんな!出ておいで!」 公園の土が、あちこち、ぼこぼこと盛り上がる。 飛び出してくるたくさんの『命の種』たち! 赤、ピンク、黄色……暖色系の色彩を放っている。 ミコト 「(種たちに)出番よ!行ってらっしゃい!」 空へ昇る『命の種』たち! 次々と種子怪獣に姿を変える……
種子怪獣たち
朱鷺色の巨鳥、ビーキー! 黄色いサーベルタイガー、サーベラー! 真っ赤なナウマン象、ノーズィー! そしてピンクのニホンカモシカ、ホーナー! 折り重なる咆哮!まるで動物園のよう! ショウ 「す、すごい!」 ミコト 「みんなで地球を守るわ!(ルカに)人間だけじ     ゃないの、この星に住んでるのは。だから、敵と     味方を混同しないで(ショウに)さぁ行って!お     兄ちゃん!」 ショウ 「ミコト……(頷く)」 駆けていくショウ。 ルカ、大きくため息…… ●上空 強烈な太陽光が照らす中、飛行怪獣たち(ヴェッサンやブ ラーモスなど)が編隊を組んで待ち受けている。 無数のグラリテ星人が正面から迫っていく! ギシャアアアアアッ!!!! 怪獣たちの咆哮!! そして轟音!!
飛翔怪獣たち
超科技庁所属・怪獣攻撃隊の戦闘機であるカプリコンと、 航空自衛隊の戦闘機が、群れを成して飛んでくる!! ●カプリコン・コックピット 怪獣攻撃隊員「(マスク音声)了解!攻撃対象をグラリテ     のみに選定します(機器を操作)」 オペレーター「(無線音声)第一次攻撃隊、攻撃開始」 怪獣攻撃隊員「(マスク音声)攻撃、開始します!(操縦     桿を操作)」 急降下のカプリコン! ●二機のジェミニ・コックピット(二分割画面) ガクンと落ちて、轟音!! 上昇角度に! ナミ・ハガネ「分離完了!行きますっ!!」 ●上空 響きわたる怪獣たちの声! 煌めく閃光! 爆光! 怪獣とグラリテ星人たちが、遂に真っ向から衝突! 撒き散らされるブラーモスの毒燐粉に巻かれる星人! 星人に食らいつくヴェッサン! 怪獣を退けようと光弾をめった撃ちする星人! 撃墜されて落ちていくメガンティス! 光弾をはじくイリダイズ! 吸収して撃ち返し、星人を撃墜するイリダイズ2! ●日本各地の戦闘の模様 (各地の様子を次々とフラッシュでつないで) ○明石大橋 ゾエアルの大群が空を覆い尽くし、真昼でありながらまる で夜の様に暗い。 上空で星人の光弾の音! 『ゾエアルの雲』がところどころ焼かれて、日光が差し込 む! ゾエアル、圧倒的な数量で穴をすぐに塞ぐ。 星人に取りつき、火球を吐きつける。 取り付かれた星人が炎上! 更にいくつかのゾエアルは成長して、中型怪獣ガロパスに 変化。 猛烈な火焔噴射で、数体の星人を一度に焼き払う! 海上に大波! 海中から最終成長形態である巨大な蟹怪獣、ディクラブが 姿を現す! 10メートルを優に越える両手のはさみで、星人をばったば ったとなぎ倒す。 ついには明石大橋の橋桁も、勢い余って切り倒してしまう! ○伊豆半島 無数のディケイダーが星人の群れと衝突している! 光線が飛び交い、火花が散る! 星人の物か怪獣の物か、その体が焼かれる煙が遠く富士山 を煙らせている。 高空より飛来する成虫ディケイダー! 今にも幼虫の首をねじ切りそうだった星人を、羽根チョッ プで叩き落とす!! 木々を吹き飛ばしながら山の斜面に着地! 羽根を震わせて……鳴き始める!!!! 衝撃波で森の木々が総倒れ! 多くの星人たちが頭を抱えて落下! 遠くにかすむ富士山にカメラが寄って、次へ。 ○富士山麓 無数のドヴォルザーがうねうねと這い回り、星人に絡みつ く! ドヴォルザーを力まかせに引きちぎる星人! ドームを閉じたポーラスターに取り付こうと迫る星人の上 空から、カプリコン編隊が急襲! ミサイルやバルカンが星人を撃退する! ドヴォルザーに食いつかれ、腐りだす星人。 ポーラスターから発射されるレーザーが腐った星人の体を 切り裂く! ●TOKYOシティ 日本の首都でも戦闘が始まっている! 降下してくるグラリテに群がるカプリコン編隊! 幾筋ものレーザーが星人を焼く! 光弾を撃つグラリテ! 撃墜されるカプリコン! 下から別の大きな光弾! 群れの中心で爆散!! 散り散りになるグラリテの群れ! ●レグルス改 上空へ向け、レグルスバズーカを撃ちまくっているレグル ス改! ●レグルス改・コックピット トミィ 「当たレ当たレ当たレーっ!」
当たレ当たレ当たレーっ!
●上空 ドフラやヴェッサンが星人を叩き落とす! ●地上 落ちた星人を地面を這うブリンガが覆い隠す!! ●上空 ドフラたちに対抗しようと群れを成す星人! 無数のグラリテが集結する! ●レグルス改・コックピット トミィ 「トミィ、行っきマ〜〜〜〜〜っス!!」 ●レグルス改 肩に伸びてる刀の柄の様なものを握るレグルス改…… 引くと! 背中に担いでいた銀色の円盤につながっている! それは……数々の戦いからデータを得て開発された、純国 産取っ手鍋型熱線砲・FLY−PANPAN1号機!! トミィ 「(エコー)照準合ワセィ!」 巨大なフライパンに火が入り、みるみる加熱化…… 白煙が上がり、周辺の空間が熱に歪みだす…… 遂に真っ赤に!! トミィ 「(エコー)ファーィヤッ!!」
Fire!
発火!! 物凄い閃光!! 超極太の熱線が上空へ!! ●上空 集結した星人の群れに着弾!! 瞬時に蒸発していく星人の群れ! 散り散りになった星人ら、さすがに動揺…… そこへ急襲をかけるヴェッサンら飛行怪獣たち!! ●トーラス・コックピット 眼前に羽化を終えたディケイダーが見えている! ドモン 「おっとっと(マイクに)総員遮音準備!急げ!!」 ショウ 「(慌てて準備)えっと!このレベルでこれを」 ドモン 「(自分だけヘッドホンを被って)急げショウ!!」 ショウ 「言われなくたって(窓外をチラと見る)」 ディケイダー、七色に輝く羽根をゆっくりと浮かす…… あきらかに鳴く準備!! ●アリエス ヘッドホンをかぶるルカ。 ミコトは風を身にまとってシールド化。 ●ジェミニ・カストル・コックピット ヘッドホンを装着するハガネ。 ●ジェミニ・ポルックス・コックピット かぶったヘッドホンの上から左腕で頭を抱え、右腕だけで 器用に操縦するナミ。 ●レグルス改・コックピット トミィ 「(ヘッドホンのコードが短く絡まって耳まで届     かず大慌て)待って!待ってネ!!」 ●TOKYOシティ 遂にディケイダーの羽根が振動を始める…… Miiiiiiiiiii iiiiinMinMin MinMinMinMin MinMinMinMin Miiiiiiiiiii iiiiiiiiiii!! 振動が増幅し、窓ガラスが割れ、壁にひびが入って…… 外壁が崩れだす高層ビル群! ●レグルス改・コックピット MinMinMinMin MinMinMin…… 極超音波の鳴き声が脳に響く!! トミィ 「ウギャハアアアア!(身を乗り出してヘッドホ     ンをかぶる)オーマイガッ!!ハリアーップ!」 ショウの声「(無線音声)相殺信号、送信っ!」 フっと……静かに…… ゲンナリするトミィ。脱力。 ●TOKYOシティ MinMinMinMin MinMinMin…… 星人たちが絶叫をあげながら悶絶! 都市が粉々に崩壊していく…… 瓦礫とともに地に倒れ伏す星人たち! Miiiiiiiiiii iiiiiiiiiii!! ようやく鳴き止む。 瓦礫の影から怪獣たちがこっそり顔を見せ始める…… 鉢合わせる星人とファンガー! 互いに驚いて飛び退くが、改めて組み付いて大格闘!! ●トーラスコックピット ナミの声「(無線音声)どうよ?あたしのくしゃみとどっ     ちが怖い?」 ハガネの声「(無線音声)くしゃみをするナミが怖い」 ナミの声「(無線音声)そうは聞いてないでしょっ!!」 ドモン 「(ヘッドホンを少し浮かして)ふぅう!相変わ     らずとんでもねぇ奴だ」 ショウ 「(モニターのグラフを見て)しかし被害は地下     にまで及んでいません!シェルターの人的被害は     ゼロと出てます」 トミィの声「(無線音声)それはまた、器用に鳴いたモノ     ネ!」 ショウ 「いや!」 ●公園 笑顔で見上げているミコト…… ショウ(オフ)「ミコトが守ってくれてるんだ」 ●レグルス改 すっくと胸を張るレグルス改! 両腕を上げて復活の雄叫び…… BanGaOooo…… の最中に背にタックルを受け、ふっ飛ばされる!! 崩れかけの高層ビルに頭から突っ込む! ●レグルス改・コックピット トミィ 「(キレる!)ファッ“P”ュー!!」 操縦桿を引き起こす!! ●レグルス改 瓦礫を弾き飛ばして飛び起きるレグルス改! フライパンをつかんで走る! Buon!と火が入る!! 着地してくるグラリテの群れに飛び込んでいくレグルス改! 片っ端から……はたく!! 閃光! バッシバッシと、閃光と共に焼き飛ばされる星人たち! ●地上 大乱戦が見える。 ル カ 「フゥ(ため息)」 ペンダントをつかむ! ミコト 「行くの?」 目の前に浮遊してくるミコト。 ル カ 「(見上げて)邪魔しないで」 ミコト 「……(見下ろしている)……」 ル カ 「?」 ミコト 「敵はグラリテ。他に敵はいないわ」 ル カ 「(ため息)うるさいわね、解ってるわよ」 ミコト 「お願いね(ニコリ)」 空を見上げるミコト。 ルカも、にらんだ目をミコトから空へ向けて…… ペンダントが輝き出す! ●上空 爆発、黒煙、飛び交うビーム…… その中でバルカンを連射しているトーラス! ●地上 ルカ、視線を街へ…… ●TOKYOシティ レグルス改が大勢のグラリテを相手に大格闘中! ●地上 ルカ、更に視線をずらす。 ●TOKYOシティ ファンガーが大ジャンプで星人にタックル! 突き飛ばされた星人が路面を滑る! サーベラーが弾き飛ばす! ノーズィーが鼻を振ってホームラン! ボロボロ星人が海上へ飛んでいく! ●地上 目を閉じるルカ…… 両手でペンダントを握り、うつむいて祈るような姿勢に。 握ったペンダントがスパーク!! 真っ赤な光が静かにルカを包む……
ルカの変身!
ルカの髪が強風に吹き上げられる! 胸元から両手を左右に広げる…… 赤い光が上空へ伸びていく! 周辺に閃光が拡大! ビルの合間に、真っ赤な閃光が立ち昇る! 光の中に両腕を左右に広げたまま、うつむいているアルテ ロンの女性戦士が姿を現す…… ギクリと見るグラリテたち…… ●トーラス・コックピット ドモン 「あーちくしょー!ルカを返せってあれだけ言っ     たじゃねーかっ!」 ●上空 戦闘機を弾いて地上を見下ろす星人たち…… 地上に神々しい光が見える! 顔を見合わせたり、うなったり…… あきらかに動揺が見える…… ●TOKYOシティ 顔を上げるディアナ!そのまま上空を睨む! ファンガーを始めとする種子怪獣たちが上空へ向けて吼え る! その咆哮が地球怪獣たちへ伝染して、地上を揺るがす大咆 哮となる!! ●上空(アオリ) 散り散りだった星人たちが黒い雲の様に集まりだす。 ●TOKYOシティ(俯瞰) 地球の叫びの中心で見上げているディアナの姿。 ●上空 グラリテたち、一斉に地上へ降下! ●TOKYOシティ レグルスも怪獣たちも無視してディアナへ殺到するグラリ テ星人!! 強敵である事を知っているのか、一気に叩くつもりらしい! ディアナ、両手を高く挙げる! 球体のバリアが発生!! 地上と上空から突進してきた星人たちが、磁力の反発の様 に、辺り一面に弾き飛ばされる! 即座に何かの構えをとるディアナ! 両腕が光り出す! 足元を見下ろすディアナ…… ●地上 ミコト 「(見上げていてうなずき)みんなっ!!」 ●TOKYOシティ 種子怪獣ら大咆哮! 甲殻怪獣たちをビルの陰へ引いたり押したり! ディアナ「(確認して)テエエエエエエエエエエイッ!!」 輝く左右の腕を上下に開くと、腕の輝きが体まで伸びて胸 のところで直結! 大閃光! 超ワイドレンジな光線が扇状に拡がっていく!
ワイドレンジ光線!!
上空から地上に至るまで、グラリテ星人たちが一瞬にして 消滅! ディアナ、ワイドレンジ光線を放ちながら全方向へ身体を 一回転! 周囲の星人たちが一網打尽に消滅させられる!! 光線が消える。 ディアナ「フゥ(ため息)」 ●トーラス・コックピット じりじりしているショウ。 状況を分析し、怪獣たちをフォローする攻撃指示を出しな がらも、怪獣たちやディアナの様子が気になって仕方がな い。 ドモン 「まだだぞ……ショウ」 ショウ 「あぁ、はい……」 ドモン 「状況は?!」 ショウ 「グラリテ星人群、圧倒されています。ディアナ     の存在がかなり動揺を誘った模様です」 ドモン 「ジオに言ってやれ。強すぎる女房も考え物だぜ     ってな」 ●ショウのポケット内 ボウっとグリーンに光っているジオシードが、ピンクに染 まる。 シオリの声「(無線音声)新手ヨ!いま成層圏!」 ●U−SWAT作戦室 レーダーモニターを見ながら叫んでいるシオリ! シオリを総勢が囲んでいる! シオリ 「真上から猛スピードで降下中!気をつけテっ!!     ……あ?」 ●トーラス・コックピット シオリの声「隊長っ?!ショウ君っ?!」 ドモン 「(イライラと)なんだっ?!」 シオリの声「来た来た来た!来ました!ブランクです!!」 ●上空 [Special MP3] 星人と飛行怪獣、それに戦闘機群が入り交じった空中戦が 繰り広げられている。 更なる高空から、強烈なエネルギー光線! 戦闘機が木っ端微塵に! 直撃された怪獣たちの悲鳴!炎上!墜落!! 同様の被害が星人たちにも及ぶ! 問答無用な光線を発した主が雲間から姿を現す…… ブランク!! ●トーラス・コックピット キッと上をにらむショウ! ●上空 急降下のブランク! 戦闘空域にさしかかると、急激に水平飛行に! 怪獣や星人、戦闘機の中を高速でかいくぐる! その飛行航跡をなぞるように、爆発が起こる!! ●カストル・コックピット ハガネ 「ちぃ!早えぇ!」 ●ポルックス・コックピット ナ ミ 「私が行くっ!」 ●カストル・コックピット ハガネ 「追うな!」 ナミの声「(無線音声)どーしてっ?!」 ハガネ 「俺たちはかえって邪魔になる」 ナミの声「(無線音声)そんな……」 ハガネ 「任せるんだ」 ●ポルックス・コックピット ハガネの声「(無線音声)ショウに任せるんだ」 ナ ミ 「(後方に視線)……ショウ……」 ●上空 一直線に飛ぶブランク!! ●トーラス・コックピット 上空の激戦の閃光がドモンとショウの顔を照らす。 ショウ 「じゃ、隊長……(敬礼をしようと)」 ドモン 「よせよ(苦笑)」 ●TOKYOシティ 水平飛行で高度を下げてくるトーラス…… 追って走る星人たち! ガシン! 星人の首を後からつかむレグルス改! 他の星人に投げつける! ショウ(オフ)「最後にします」 ドモン(オフ)「ん……俺は今まで、お前たちに無理ばか     り言って来たけどよ……最後にもう一言いいか」 ショウ(オフ)「……はぁ」 下降を続けるトーラス…… 群がる星人たち! ドモン(オフ)「勝て……絶対に勝て」 飛びこんでくるディアナ! ボンバリウムの連打で一人また一人と星人を撃退! ●湾岸部 港に差し掛かって直下へ噴射するトーラス。 VTOL機能で静かに着地……機体のハッチが開く。 ショウ(オフ)「了解……絶対に勝ちます」 海上に、潜行艇ピスケスや母船アクエリウスを中心にした、 海上自衛隊の戦力が星人を迎え撃っているのが見える。 トーラスから降り立つショウ。 走る!!その手にジオシード! ●トーラス・コックピット 走っていくショウを見下ろしているドモン。 ドモン 「強くなったじゃねぇか、ショウ」 ●湾岸部 ショウ 「(走りながら)とうとう最後の戦いだね!」 ジオの声「ショウ……これまで、本当にありがとう」 ショウ 「(走りながら)お互い様だよ……」 ●防波堤 港に突出している防波堤の先端で立ち止まるショウ。 ショウ 「(ハァハァ)最後だ……正面から行こう」 ジオの声「同感だ」 ジオシードを見つめて……海を見上げる。 ショウの瞳へカメラ一気に寄って!! ●ショウの主観 ジオの能力で、遠方の海上を猛スピードで向かってくるブ ランクの姿を捉えるショウの瞳。 ●湾岸部 一気にカメラ戻って…… ジオシードを握り締めるショウ…… 一声出そうとして…… 躊躇。 ジオの声「ショウ?」 ショウ 「この戦いが終ったら、僕たちは……」 ジオの声「私はずっと、君とは友でいるつもりだ」 ショウ 「……僕もだ……(笑顔!)行こう!」 ジオシードを高く掲げて!! ショウ 「(エコー)ジオオオオオオオオオッッ!!」 ●港全景 まばゆい輝きが港を照らす!!
変身!!
●トーラス・コックピット その輝きを見つめているドモン……敬礼! ●カストル・コックピット ハガネ 「(輝きを見下ろしていて)ショウ、お前が仲間     だったこと、誇りに思うぜ」 ●上空 港の輝きに背を向けてビームを連射するポルックス! ●ポルックス・コックピット ナ ミ 「なんか泣けちゃう……(涙)ショウ、行ってら     っしゃいっ!!(突進!!)」 ●U−SWAT作戦室 メインスクリーンの輝きを黙って見ている参謀たち。 立ちあがるシオリ! シオリ 「ショウ君!(笑顔で)行っけええええっ!!」 ●変身シーン 地球の緑を身に纏う様に、グリーンの輝きを纏って現れる我 らのウルトラマンジオ!!
変身!
変身!
変身!!
●港全景 輝きが拡散! 海を臨んで立つジオの勇姿!!
変身!!
変身!!
変身!!
我々が見慣れた巨大なる勇者の姿!! 太陽光が、爆光が、その緑に輝くボディを照らす…… その背後に、背を合わせる様に立つレグルス改とディアナ。 ●レグルス改・コックピット トミィ 「ジオ!(笑顔)」 ●湾岸部 左手を握り締めてうなずくジオ! ディアナ「全部思い出した?」 右手を握り締めてうなずくディアス! ディアナ「こっちは任せて。思いきりやってきて」 トミィの声「(エコー)ラスト・ファイッ!GO!!」 3方向に散って走るジオ・レグルス改・ディアナ!! ●TOKYOシティ 星人と怪獣たちの乱闘に飛びこんでいくレグルス改! FLY−PANPANを振り回し、星人の放つ光弾を瞬時 に吸収していく! 真っ赤になった鍋を両腕で構える。 その先に山盛りのグラリテ星人! 閃光!! ●上空 戦闘機をつかもうとするグラリテ! その後から肩を引かれる……後に……ディアナ!! 驚くグラリテ! ディアナ、燃える腕を振る! グラリテ、ボンバリウム・ナックルで四散!! ●港(海上) 大きな桟橋。 停まっている大型タンカーを揺らしてジオの足がくる。 その近くにブランクが着地。 各関節部の不気味なきしみ音…… ぐふっぐふっぐふっ…… 笑っている様な仕草。 ジ オ 「ブランク」 ブランク「?」 ジ オ 「我々だけでやろう。これ以上、無駄な命を失う     のは、お互い望んでいないだろう」 ブランク「……」 ジ オ 「お前が倒れたら、他の連中は我々の戦力には敵     わない。逆を言えば、私が現時点で地球最強の戦     力だ」 ブランク「……」 ジ オ 「解るな。1対1だ」 ブランク、ふん、と笑ったように見える。 その向こうの空に静かに降下してくるディアナ…… ●上空 宙に浮いたまま見下ろしているディアナ。 呆れたように肩をすくめる。 ディアナ「まだおかしい。ブランク相手にあんな戯言。あ     のショウという子の影響かしら?(ため息)ま、     いいわ。万が一の時は、私がフォローしてあげる     から(あらぬ方向に光弾を発射!)」 ブランクに加勢しようと飛んでくる星人に……見事命中!! 火の玉になって落ちる星人。 ●港(海上) 一陣の風!! 波しぶきがジオとブランクを濡らす…… ジオの目が光る! ブランクの暗い瞳が燃える! ジ オ 「ジュアッ!(構える)」 ブランク「ギィエエエア!!(構える)」 お互い、ファイティングポーズのまま対峙……
対峙するジオ
ナレーション「遂に地球とグラリテ星の全面戦争が始まっ     た!勝利を手にするのはジオか?ブランクか?!地     球は元通りの平和を取り戻すことができるのか?!     今ここに、最終決戦の火ぶたは切られた!!」 ダッ!! 波を蹴立てて駆け出すジオとブランク!! [Special MP3] ジ オ 「(突進)ジュアアアアアッ!!」 ブランク「(突進)ギェエエエエエッ!!」 衝突寸前でストップ・モーション!
TO BE CONTINUED 次回予告 運命の対決! 勝つのはジオか? ブランクか?! しかし その決戦は 思わぬ方向へ…… そして 人類を震撼させる 新たな脅威!! ディアナ立つ!! ジオは? ショウは? U−SWATは? そして地球の未来は? 次回、ウルトラマンジオ 衝撃の最終回 こころ ご期待下さい!! 次回は4月中旬の公開を予定しております。 お読みになられた皆様へ。  簡単で結構ですので、ぜひともご感想をお寄せ下さい。  皆様の感想が我々のエネルギーです!!