偵察隊の装備はどうしてこんなに古いのか?理由は87式偵察警戒車に予算をとられたからではないだろうか。25mm機関砲を備えある程度の独立戦闘能力はあるが、いかんせん車高が高いし値段も高い。
同期A:「これがやられる事により、敵の位置を判断するのか。」
同期B:「その割には値段が高いな・・・。どうせならジープにハリボテくっつけた方が有効だろうに。」
同期C:「戦闘能力だって、ジープから対戦車ミサイル撃った方が強いぞ。」
屈:「(何とかして機甲科を希望するライバルを減らそうとしているな・・・。)」
偵察隊見学の後、師団司令部の方から第4師団について簡単な説明を受ける。いつかはこうした司令部に配属されて、幕僚(参謀)とかやらされるんだろうな・・・。そして司令部付隊を駆け足で研修。代表的な装備品などをざっと見て回る程度の説明なので、余り印象には残らなかったが、衛生科の方が「衛生学校は世田谷にありまして、中央病院と一緒なんですよ。それでナースやそのタマゴ達がいっぱいいまして・・・。」と鼻の下を力一杯長くして説明してくださったのが非常に記憶に残った。しかし衛生科(医官・薬剤官を除く)の幹部って、こんなの(失礼)しかおらんのか。・・・ナースか・・・。希望しておくべきだろうな、やっぱり。
警務隊(憲兵)は、そのネガティブなイメージを考慮したのか隊長自らご説明。広報を長く担当していただけあって、話術の巧みさは相当なもの。キャリアの中のキャリアとでもいうべき経歴はたいしたもので、「警務隊は出世コース」といわれるのも納得したが・・・今年度の募集枠はかなり厳しいらしい。ところで卒業までに「ガメラ2・レギオン襲来」を見ておくようにといわれたが、時間があるだろうか・・・(この隊長が中央で広報を担当していた時に撮影したらしい)。
第4通信大隊は訓練検閲とたまたまかちあったおかげで、実際の訓練風景を見る事ができた。やっぱり学校でやっているのと機材が違うだけで、基本的にはほとんど変わらない。比較的実情に近いものを見せてもらえたおかげで、通信へ行った場合に「やるべきこと」がかなり具体的に把握出来た気がする。しかしまさにそのために、通信科希望者は減りそうだ・・・。しかも地下鉄サリン事件では部隊の無線機材は全く使えず、隊員が個人的に持っていた携帯電話で情報のやりとりをしたとか。実戦でも多分そうなりそうだ。というわけで、NTTさんもDDIさんも携帯電話のインフラ整備宜しくお願いします。
最後は会計科。仕事ははっきり言ってその辺のお役所の会計課と一緒だが、体力練成をしなければならないのが普通の会計課と違うところ。しかし課業時間中に体力練成して、課業後に業務を続けるって・・・何か間違っているような気がする。しかしこの会計科、仕事は地味だし、遅くまで帰れないし、あらゆる駐屯地に必要だから人口密度がゴビ砂漠並みのド田舎にも飛ばされるし、しかも「楽」と見られて戦闘職種から馬鹿にされるし、といいところなさそう。金を握っている分発言力が大きいのは、他のお役所と一緒なんだろうが・・・。
この日は福岡駐屯地泊。学校以外の隊員クラブに入るのは初めてだが、日本シリーズ第5戦の中継をしていたせいか大入り満員。椅子が足りなくなって、外から運び込むほどの大繁盛だった。ここで通信大隊の隊員とダイエーの応援で盛り上がる。余りに盛り上がり過ぎ、クラブが閉まる時間になってもなかなか帰らず、「蛍の光」2度も流してようやく解散。もし4ヶ月後ここ(福岡駐屯地)に来る同期がいたら、クラブの人から何を言われる事やら・・・。