ベンゼンから、化学工業的に重要な「フェノール」を合成する方法には大きく分けて3系統ありますが、その代表格がこの「クメン法」です。
まずベンゼンにプロピレンCH3−CH=CH2を加えます。プロピレンはアルケンですから、付加反応を起こし易いです。
こうしてプロピレンにベンゼンを付加させて、イソプロピルベンゼンを得ます。
イソプロピルベンゼンは、通称クメンと言います。
こいつを酸化してやると、酸素が二個割り込むタイプの酸化をしまして、クメンヒドロキシペルオキシド(ま〜長い名前だこと)になります。
これに酸を加えますと、加水分解が起きまして、ジメチルケトン(アセトン)が脱離する形で、フェノールが生じます。
環状炭化水素:独学ための有機化学の「次のページ」へ:独学ための有機化学へ:目次へ