これは、わたしが2004年2月6日から4月10日までオーストラリアを旅行した時の紀行文、メモです。今回のオーストラリア旅行は、バスと安宿の組み合わせで、期間は約9週間でした。
面積は約768万平方キロ(日本の約21倍)、人口は約2000万人、首都はキャンベラ。民族構成はヨーロッパ系96%、アジア系2%、先住民アボリジニ1%。広い国土を反映して、さまざまな気候を持つ。
上記の赤ラインが今回の旅行ルートである。シドニーから出発し、キャンベラ、メルボルン、エアーズロック、アリススプリング、ケアンズ、ブリスベンを経由して、再びシドニーに戻る。
シドニーは、オーストラリア最大の都市であり、人口は400万人。街は人々が忙しそうに歩き回り、騒がしい都市には、アジア系の人々の割合も他の都市よりも多そうである。日本を出たときは冬で寒かったが、こちらは夏で暑い。頭では理解できることだが、実際にそうだと、可笑しく感じられ、不思議に感じられ、さらには感動する。南半球という体験は初めてである。シドニーは大都市であり、大都市にあるものは何でもある。高いタワー、高層ビル、中華街、美術館、博物館、ボタニカルガーデン(植物園)、公園、古い町並み、高級住宅街、映画館、オペラハウス、ショッピング街、レストラン、観光客、日本人。。。おっと、日本人は世界中どんな小さな街にもいるのだった。
ブルーマウンテンはシドニーから日帰りで行ける観光名所で、ユーカリの森が鬱蒼と茂った森と、スリーシスターと呼ばれる三連の奇岩が有名である。ブルーマウンテン(青い山)の名前の由来は、ユーカリから放出される油分で山がいつも青っぽく見えるということらしい。実際のところ、見渡す限りのユーカリの森は青く翳んで見える。
キャンベラは、オーストラリアの首都、人工は30万人、計画都市である。計画都市とは、都市が計画されてから初めて建設されたという意味で、美しく機能的に出来ているが、反面、極めて人工的である。実際に歩いてみると、それぞれの施設の距離が離れていて、少なくとも歩行者にはフレンドリーな街ではない。
グランピティはキャンペラとメルボルンの間にある。。。町なのか、村なのか、農場なのか。。。不明。都市でないことは確かだ。ガイドブックによれば、周りを国立公園に囲まれた台地らしい。夜になると、野生動物を見るナイトツアーに出かける。カンガルー、ワラビー、コアラ、ポッサムを見る、ウォンバットは穴のみで、いなかった。コアラ、ウォンバットを野生で見れることはあまりないが、他の動物については、どこにでもいるのだと後にわかる。オーストラリアは古い大陸だ、大地が古ければ、生態系も古い。有袋類が残り、シダが生い茂る。その意識は素朴でもある。
メルボルンの近くはワインに適した気候らしく、ワイナリー(ワイン農場)も多い。ここでワイナリーに立ち寄り、ワインテイスティング(ワインの試飲)を行う。赤、白ともに何種類かを飲んでみるが、すべておいしいというわけにはいかない。特に白は癖のある味が多いようである。
メルボルンは人口330万人、オーストラリア第二の規模、フィッツロイガーデン、ヤラパーク、キングスドメインなど多くの公園が近くにあり、わたしはこれらの公園を歩き回った。オーストラリアではどの都市にもあるボタニカルガーデンがあるが、メルボルンのそれは、あちこちに樹齢数百年と思える大木があり見事である。
メルボルンからアデレードまでのオーストラリア南海岸はグレート・オーシャン・ロードと呼ばれ、オーストラリアでも屈指の観光地である。海岸沿いには多くの奇岩が立ち並び、青い海と相まって、見所が多い。中でも最も有名なものは十二使徒と呼ばれる奇岩群である。岩は実際には十二個ないらしいが、キリスト教の使徒の十二人に例えられての由来である。
ウォルナンブールはビーチのある静かなリゾート都市。海は青く美しいが、泳ぐには水が冷たすぎる。真夏の2月(日本で言えば8月)でそうであるから、泳げる季節というのは、ほとんどないであろう。サーフ・スクールの案内を見ると、防寒のためウェットスーツを着用らしい。ビーチで不思議な生物を見つける。何だかわからないが、たくさん落ちている。拾い集めて写真を取ってみる。後で考えてみたが、おそらくクラゲの一種であろう。わたしは、ここで数日宿泊することになり、のんびりと本を読んで過ごす。
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