linkbanner Updated on November 24, 2003

ピーター・ジェンナー

Peter Jenner
ピーター・ジェナー


The Man in Brief
初期ピンク・フロイドのマネジャーで、その後イギリス音楽界の裏方として活躍している人物。

原点は左翼系のインテリで、シド・バレット時代のピンク・フロイドに惹かれたのは、もともとは既存の因習を打ち破るきっかけをアンダーグラウンドに求めたからだった。同様の精神から、60年代末にはフリー・コンサートを推進、彼の事務所の主催でハイド・パークでたびたび開かれた音楽祭は、69年にローリング・ストーンズが出演したことで特に有名。

生まれ: 1943年 イギリス

現事務所:
Sincere Management
Flat B
6 Bravington Road
London W9 3AH
United Kingdom

Tel: +44 (0)20 8960 4438
Fax: +44 (0)20 8968 8458
Email:
office@sinman.co.uk

主なパート: マネジャー、プロデューサー

担当アーティスト: ピンク・フロイド ('66-'68)、シド・バレット、ケヴィン・エアーズ、ロイ・ハーパー、サード・イヤー・バンド、エドガー・ブロートン・バンド、ティラノサウルス・レックス、クラッシュ、イアン・デューリー、バーバ・マール、アンディ・ホワイト、ロビン・ヒッチコック、ジョン・ウェズリー・ハーディング、ビリー・ブラッグ、エディ・リーダーほか

Major Works
プロデュース
Kevin Ayers / Joy of a Toy (1969)
Third Ear Band / Alchemy (1969)
Edgar Broughton Band
/ Wasa Wasa (1969)
Roy Harper
/ Flat, Baroque & Berserk (1970)
Kevin Ayers & the Whole World / Shooting at the Moon (1970)
Edgar Broughton Band / Edgar Broughton Band (1971)
Roy Harper / Stormcock (1971)
Roy Harper / Lifemask (1973)
Roy Harper / Valentine (1974)
Roy Harper / HQ (1975)
David Bedford / Odyssey (1976)
Anthony Moore / Out (1976)
John Gorman / Go Man Gorman (1977)
Sharks / Jab It in You Eye (1974)
Ian Dury / New Boots & Panties!! (1977)
Roy Harper / One of These Days in England (1977)
Roy Harper / When an Old Cricketer Leaves the Crease (1977)
Ian Dury / Do It Yourself (1979)
Roy Harper / Unknown Soldier (1980)
Syd Barrett / Opel (1988; Jenner-produced tracks are recorded in 1968-69)
Ian Dury / Mr Love Pants (1998)
Roy Harper / Bullnamingvase (1998)
Roy Harper / Hats Off (2001)

ほか

Biography
ケンブリッジ大学を優等で卒業、21歳の若さでロンドン・スクール・オヴ・エコノミックスの教員になり経済学の講座を担当。左翼系のエリートで、66年4月には、市民教育を通じた社会変革を目指すロンドン・フリー・スクールの設立に関与。

66年6月、マーキーで行われたイベントで、ピンク・フロイドのライヴをはじめて見て、刺激を受ける。まもなくピンク・フロイドのマネジャーに名乗り出て、友人のアンドリュー・キングと、ブラックヒル・エンタープライズというマネージメント事務所を設立。大学を辞して、マネージメント業に専念することに。その後約2年間、ピンク・フロイドをサポートしたが、68年4月のシド・バレットの脱退とともに、ピンク・フロイドと袂を分かつ。

引き続きブラックヒルの経営を続け、ソロになったシド・バレットをマネージしたほか、ティラノサウルス・レックス、サード・イヤー・バンド、ロイ・ハーパー、ケヴィン・エアーズなどを担当。

音楽を無料で提供するというヒッピーの精神にのっとって、68年6月に、ハイド・パークで最初のフリー・コンサートを企画(ピンク・フロイド、ティラノサウルス・レックス、ジェスロ・タルなどが出演)。以後70年代までたびたび実施、69年7月にはローリング・ストーンズも参加した。

その後、クラッシュ、イアン・デューリー、ロビン・ヒッチコックなども担当。プロデューサーとしては、シド・バレットのソロを一部手掛けたほか、ロイ・ハーパーの一連の作品を手掛けている。

今もシンシア・マネージメントという社名で、マネージメント業を続け、現在担当しているのは、ビリー・ブラッグ、エディ・リーダーほか。

また、マネージメント業界の活動にも積極的に関与、現在は国際的なマネジャー協会であるIMMFの事務総長と、イギリス音楽家協会(AURA)の理事を務めている。

Latest News
2001429日付のルモンド紙(フランス)で、シド・バレットに関するインタビューを受け、ジェナーは「バレットなくしてピンク・フロイドはなかった」と語った。(4/2001)

20031月、イギリスの女性シンガーソングライター、サラ・ジェーン・モリスとマネージメント契約を結んだ。(1/2003)

200311月、ピーター・ジェナーが共同プロデュースした「テル・アス・ザ・トゥルース」ツアーが、全米各地で13日間にわたって行われた。国際的な企業合併やメディア業界の統合が市民やミュージシャンに与える弊害を訴える趣旨のコンサートで、参加ミュージシャンは、ビリー・ブラッグ、スティーヴ・アール、レスター・チェンバーズ、トム・モレロら。詳しくは、公式HPを。(11/2003)

Related Links
当サイト内の関連記事

Column 7: 彼岸と此岸のはざまで(2) 〜狂気のダイアモンド、シド・バレット

Artist Profile - Syd Barrett

英語サイト

International Music Managers' Forum: ピーター・ジェナーが事務総長を務める、国際マネジャー団体のホームページ

Association of United Recording Artists: ピーター・ジェナーが理事を務める、アーティストの権利擁護を目指す協会のホームページ



Peter Jenner

初期ピンク・フロイドやクラッシュを
担当した著名なマネジャー


 

 

home