モンテビデオのバスターミナル、トレス・クルーセスから西回りでブエノスアイレスへ、夜行バスでおよそ７時間。途中夜中に国境の所でバスの乗務員にパスポートの提出を要求され、彼はそれを持ってバスを出て行ったかと思ったら５分か１０分ほどで戻ってきてそれで出入国手続きはおしまい。本人の出頭無しでイミグレを通過できるなんて思ってもみなかった。どうやらメルコスール内での出入国はいたって簡単なようです。

　そんなこんなで早朝５時過ぎぐらいにブエノスアイレスのバスターミナルに到着。何やらものすごくおっきなターミナルで端が見えませんでした。しかしモンテビデオと違ってこちらには結構いろんな顔の人がいます。勿論白人が主でしたけどもインディオみたいな人も結構いて、やはりブエノスアイレスの方が少し国際的かなと。ターミナルの向こうに見える建物は、いかにもヨーロッパ的な時計台と割と現代的な格好をしたホテル(シェラトンでした)。基本的に同じスペイン文化圏の隣の国なのに第一印象はえらく違ったものでした。

　ところがちょっとした誤解があって、着く早々プロブレマ。うちのセニョーラ前にもブエノスアイレスに来たことがあると言っていたので、結構街を知っているのかと思ってたら実はＮｏ。いきなり路頭に迷ってしまったのでした。実は休みの日だったので両替もできずに地元のお金もなし。仕方がないので歩いて回れる範囲という非常に限られた所を見て回ることにしました。でも割とこのバスターミナルが街に近かったのでちょっと救われたような。

　で、ちょっと歩いたところの大きな公園にあった記念塔の前で取りあえず写真を一枚。"Cristoforo Colombo"とあったけど、「刑事コロンボ」じゃなくてきっとコロンブスのことだろうと勝手に納得して、取りあえず彼の有名な世界一広いと言われる大通り「７月９日通り」"Av. 9 de Julio" めざしてブラブラと。途中官庁街らしき所を通過して(ウルグアイに限らず、こっちの人は記念碑や塔が好きなのだろうか、ここにもまた塔が)、セニョーラが前来たときに立ち寄った大聖堂に行ってみようと言うことで、その辺の人に道を聞いたら、運良くそのおじさん英語を話せる人でした。そのおじいさんの身の上話を聞きながら途中まで歩いたら、別れ際にそのおじいさん向き合うとぐっと顔を突き出してくるのです。はてなんのしぐさかと思ったら、あちら方式の挨拶で頬にキスを求めてたんですね。こっちでは道であった見ず知らずの人でもこんなことするんだなと感心してしまいました。まあ、アメリカでも割りとそうかな、でも、道を聞かれただけの人までにはそんなことせんだろなあ。（でも結局目的の聖堂はわからずじまいでしたが。）

　しかしながら、日曜の早朝のせいか、街中は人も車もまばらで静かでした。例の大通りにもなんとかたどり着きましたが、この片側数車線ある通りにも車がほんの少し通るだけ。う〜ん、ここの人は朝寝かな。で、ちょっと目線をあげてみると、通りの真ん中にワシントン・モニュメント？ "Obelisco" が立っているではないですか。何でこんな所にと思うほどそっくりな塔でした。んでもって、周りの看板には日本の会社名がごろごろ。ここはなんとも不思議な街です。

　歩道にぼうっと？立ってたお巡りさんに繁華街はどこ？と尋ねたら、ここから数ブロック行った先のフロリダ通りの辺りと言われ、早朝から訳のわからないところを歩き通しでそろそろ重くなった足を引きずりながらそこまで。なるほど、ブエノスアイレスの繁華街はモンテビデオのそれよりもソフィスティケート？されてました。そうねえ、日本のアーケード街の屋根のない奴みたいな感じ。単なる商店街って言うよりはもっとお洒落な感じでした。でも、もうお昼だと言うのに人も思った程歩いていないし、お店も1/3ぐらい閉まってました。ここは日曜は休みが多いのだろうか。それともやはりアルゼンティーナはみんなバケーションでプンタ・デル・エステに行ってしまったかな。とにかくおなかもすいたのでその辺のバーガーキングでひと休み。しかしながらわざわざブエノスアイレスまで来てバーガーキングなぞ入らなくてもよさそうなものを。しかしこのお店はＵＳ＄が使えたのでした。結構どこもそうかな。ちなみにワッパー・セットのお値段はアメリカよりも少し割高でした。