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■オフシーズンのトレーニングプログラム
オフシーズンの「立ち上げ期」は,
コーチ・トレーナーにとって最も神経を使う時期である.
なぜならば,オフシーズンの立ち上げ方によって
そのシーズンの成功するか否か(方向性)が
決まってしまうといっても過言ではないからである.
チームの最低レベルに合わせる必要はないが,少なくとも
傷害を起こさないレベルから開始することが重要である.
トレーニングの開始初日に,まずコーチ・トレーナーがすべきことは,
プレーヤー一人一人対してインタビュー(面接)をすることである.
「休養期」をどのように過ごしたか,今シーズンの個人目標は何か,
などについてインタビューすることは,コーチ・トレーナーにとって
トレーニングプログラムを設計するための貴重な資料となる.
オフシーズンのトレーニングプログラムにおいて肝心なことは,
エネルギー系,パワー系,スキル系の各領域が
その順序性に基づいてトレーニングすることである.
エネルギー系からスキル系トレーニングにかけて系列的に専門化していく.
エネルギー系トレーニングの初期段階では,
基礎的体力の重要な要素である,有酸素性持久力トレーニングを行う.
持久力をエネルギー系体力の観点から見ると,
有酸素性持久力と無酸素性持久力に分かれる.
有酸素性持久力は大気中の酸素を使って身体にエネルギーを供給するため,
その能力は大まかに
呼吸機能能力(肺と血液との間の酸素と二酸化炭素の交換)と,
循環機能能力(血液と筋肉との間の酸素と二酸化炭素の交換)によって規定される.
呼吸器系トレーニング手段として,
一定の距離をほぼ最大スピードで走る「ループ走」がある.
循環器系トレーニング手段として,
低強度の運動(60-80% VO2max)を長時間(20-40分)かけて行う
「LSD(Long
Slow Distance)走」がある.
パワー系では,土台となる基礎的な筋力づくりのため,
基礎的ウエイトトレーニングを行う.
基礎的ウエイトトレーニング手段として,
筋肥大を主なねらいとした,
低負荷高回数の「バルクアップ型ウエイトトレーニング」と,
筋力アップを主なねらいとした,
高負荷低回数の「パワーアップ型ウエイトトレーニング」がある.
ウエイトトレーニングでは,テニスに必要な下半身の筋力を中心に,
補助的に全身にわたってバランスよくトレーニングする.
スキル系では,テニスに基礎的な動きづくりの前提として,
関節可動域の拡大及び筋出力を高めるため,柔軟性トレーニングを行う.
柔軟性トレーニング手段として,「静的ストレッチング」がある.
また,基礎的な動きづくりのためにメディシンボールトレーニングを行う.
メディシンボールトレーニング手段として,
2人組でその場で行う「基礎的メディシンボールトレーニング」がある.
■オフシーズンの主なトレーニング手段
・エネルギー系:有酸素性持久力トレーニング
ループ走
LSD走
・パワー系 :基礎的ウエイトトレーニング
バルクアップ型ウエイトトレーニング
パワーアップ型ウエイトトレーニング
・スキル系 :柔軟性トレーニング
静的ストレッチング
:メディシンボールトレーニング
基礎的メディシンボールトレーニング