匿名メールアカウント − 初心者向けガイド


Last update: April 7, 1997

ここでは特に初心者の方のために、簡単に使える匿名メールアカウントの取得とその使用方法、使用に当たっての注意などについて書きます。ここで挙げられている方法、サイトのアカウントなどを使用したとき、あなたが望む匿名効果が得られなくそれによって被害を被っても、当方では一切関知できませんのでご了承ください。

質問や当ページでの解説要望などは、以下までメールをお送りください。

また、実際に利用を開始する前に、自分の実アドレス宛てへメールを送るなどして充分なテストを行い、システムを理解するようにしてください。

The Nymserver.comの無料(Type-1)アカウントは使用できなくなってしまいましたが、有料(月$5)のType-2アカウントはまだ利用できます。


post1.com

post1.comはmailhost.net、あるいはpobox.org.sgというドメインのサービスと同一です。別ページで述べているように私個人としてはお勧めしませんが、このサイトのメール転送サービスは簡単に登録して使用することができます。現在は一民間企業が行なっている無料のサービスですが、非営利団体が運営していた当時に日本人有志によってヘルプ/FAQページの日本語訳が作成されていますので、英語に不案内な方でもそれほど苦労せずに利用することができます。このサイトについての関連情報はShoot the Pigeon!内のdrop-boxスタイルのメーラーWWWサイト、mail forwardingサー ビスの利用を参照してください。

このサイトでメールアカウントを取得するには、実アドレス(メールスプールがある「転送」ではないメールアドレス)、名前、住所などを記入します。アドレス記入の部分では、他の主なメール転送サービスのドメインを含むアドレスを入力するとハジかれることもあります。名前や住所は本名が原則でしょうが、原則はあくまでも原則です。

登録が完了すると、登録完了を伝えるメールがサイトの管理者(実際に人間の管理者が送るものではありません)から届きます。その後、あなたのアカウントが使用できるようになります。

メールアカウント

このサイトのアカウントを取得した場合、そのアドレスは以下の3つから選択できます。好きなものを選んで使うとよいでしょう。ただし、当然のことながらどれを選んでもできることは同じ、まったく変わりありません。

ただし、このpost1.comでいうメールアカウントとは、転送用のメールアドレスのことであって通常のメールアカウントのようにはメール・スプールを持ちません。従って「メールを溜め込んでおく」などはできません。あなたのアドレス宛てに来たメールは、すべてあなたが設定した実アドレス(通常スプールを持っている)に転送されます。

メールの受信

メールはすべて登録した実アドレス宛てに転送されます。つまり、通常のメール受信を行なうときに、一緒に受信することになります。なお、登録転送アドレス(実アドレス)は、いつでも変更できます。

メールの送信

取得したアカウントからのメールの送信には、2つの方法があります。

注意3:
最近は以前よりメール処理のレスポンスも良くなってはきましたが、このサイトのアカウントでMLなど大量のメールが定常的に流れるMLなどへの参加は控えてください。

注意4(重要!):
サイトのWWWページにも記されていますが、シンガポール国内の企業が運営しているサービスのため、シンガポール国内法に触れる内容または行為のために利用された可能性があるメールとユーザー情報は、シンガポール当局に事前通告無しに渡されてしまうこともあり得ます。

ASEAN加盟各国ではインターネット上の情報のフローや内容について共通の規制を行なう動きがあり、「当局の知るところとなる」はその他のアジア各国当局にも伝わる可能性が大です。

国名には具体的には触れませんが、政治活動や買売春に関連していわゆるブラックリストに載せられると、いざというとき該当国に入国できない(空港での入国拒否等)などの可能性があることも覚えておいてください。内容によってはPGPなどを利用して暗号化したメールを使うことが望ましいと思われます。


The Nymserver

今は無きanon.penet.fiスタイルで簡単に使える匿名リメイラーサイトのサービスです。上のpost1.com/mailhost.net/pobox.org.sgと同様、普段使用しているメールソフトとsmtpサーバーから利用可能で、またWWWページからの送信も可能です。

通常のメール転送サービス、あるいは上記post1.comなどのサービスとの最大の違いは、送受信とも可能な匿名あるいは別名でのメールアドレスを持てるということです。上のpost1.comなどと違い、このサービスは最初からあなた実アドレスなどの本当のアイデンティティを明らかにすることをまったく要求されずに使え、しかもReceived: ヘッダーにもあなたがどこ(どこのISP)からインターネットに接続してメールを送受信するのかという情報もまったく残りません。ただし、ユーザー専用のメールスプールというものは存在しませんので、実アドレス自体(メールスプールを伴うメールアドレス)はやはり必ず必要です。

mail2newsゲートウェイを利用してのusenet newsgroupへの記事投稿もサポートしており、かなりの確実度を保つ別名/匿名アカウントでのニュースグループ参加、あるいはML参加も可能です。

詳細については、Shoot the Pigeon!内のThe Nymserverページを参照してください。


FAQ

Q. 日本語の使用は問題ないか?

使用できます。ただし、上記2つのサイトのアカウントに限らず、サブジェクトでは日本語(正しくは2-byte code文字)は使わないほうが無難ですので、ローマ字表記のサブジェクトにしておくほうがいいでしょう。また、メール本文テキストに関しても、特に漢字を意識するわけでもないので、送信するコードが宛先にそのまま送られます。通常、多くの和製あるいは日本語使用をサポートしたメールソフトウェアでは、送信漢字コードを自動的に7-bit JIS (ISO-2022JP)に変換してから送信するようになっているので問題はありませんが、Microsoft Internet Explorer Mail/Newsを使用している初心者の少なくない方が、SJISでのメール送信やNG(newsgroup)への投稿を行なっているのが良く見掛けられます。直接は関係ない話ですが、要注意です。

なおいわゆるMIMEヘッダーは、post1.comではストリップせず、The Nymserverではストリップします。

Q. 自分以外の第三者が自分になりすましてメールを送受信することはできるのか?

(質問等ある方はメールでお問い合わせください。回答をこちらに掲載します)

実際に稼動しているホスト以外から(ある意味)通常のメールとして一端受信、それをコマンドで指定した名前(アカウント)の下で同じく指定した宛先に転送する、というリメイラー自体の性格からして、こうした危惧を常に持つほうが健全とも言えます。

post1.comとThe Nymserverとも、リメイラー宛てのメールにはすべてパスワードを要求しており、登録アカウントとパスワードによってリメイラーを利用できるユーザーかどうか照合します。

ただし、あなたが一度でも(上記のような受信も可能な)別名/匿名アカウントを利用して自分以外の誰かにメールを送信すれば、少なくともその相手(つまり自分以外の他人)はあなたがそのアカウントを利用していることを知るわけです。もしこの相手がパスワードを知れば、あなたになりすまして少なくともメールを送信することができるようになってしまいます。

パスワードの管理は当然自身の責任において行なわなければなりませんが、リメイラー宛てに送信するのは通常のテキストメールであり、メール配送経路途中で悪意ある人間がそのメールを見ようとすればできなくはありません。post1.comではこれに対しての対処はまったくありません。

一方のThe Nymserverでは、リメイラー宛てに送信するメールをあらかじめリメイラーのPGP公開キーで暗号化して送信し、経路途中での第三者の目から守ることもできます。さらに、アカウントを取得した際の実アドレス以外からのメールをリジェクトし、他人が自分になりすますことをより防ぐオプションもあります。

NGへ投稿したが、自分でその記事が読めないのはなぜ?

post1.comでは外部のmail2newsゲートウェイを、The Nymserverでは同一ドメインで稼動しているmail2newsゲートウェイを利用すればNG (usenet newsgroup)への記事投稿を別名/匿名アカウントの下で行なうこともできます。

多くのmail2newsゲートウェイは米国あるいはヨーロッパにあり、あなた自身がゲートウェイに対して正しくポストしたとしても、その記事があなたが直接利用可能なnntp (ニュース)サーバーに届くまで、最低 48 時間程度は待ってみてください。

また、あなたが記事を投稿しようとしたNGがそのmail2newsゲートウェイでサポートされているNGかどうかも確認してください。サポートしていないNGへの投稿があっても、例外もありますが多くのゲートウェイはエラーメッセージなどは返しません。

alt.test、misc.test、japan.test、fj.testなどで、サブジェクトにignoreという文字列を含まないサブジェクトでテスト投稿すると、たぶんどこからのサイトからあなたの記事を受信した旨知らせるメールが届くと思います。自分が普段使っているnntpサーバーにも配信されず、こうしたメール1通も届かないとすれば、投稿に失敗していると思ってよいでしょう。

なお、mail2newsゲートウェイによっては特定のNGへの投稿はできないことがあります。特にalt.binaries NGへの投稿は、トラフィックが大きくなるのを防ぐために制限されていることが多々あります。またこれらbinaries NGへの他人の投稿を、cancelbotを使って毎日のようにキャンセルしまくっている輩もおり、投稿自体はうまくいき一部のサイトへは配信されたとしても、あなたが使用しているサーバーに届くまでにキャンセルされてしまうこともあり得ます。

で、post1.comとThe Nymserverを比べると?

post1.comはより簡易ではありますが、PGPの未サポートやシンガポール国内法の適用内となること、などがデメリットとなります。メール/リメイラー利用の通数/サイズ制限はありません。

The Nymserverではpost1.comよりプライバシー保持についてはより高い発揮するよう設計されており、PGPのサポートその他もあります。しかし無料で利用できるType-1アカウントでは、サイト側から設定されたパスワードは自分では変更できない、1日に利用できるメールの通数/1通当たりのサイズ上限/1日トータルでのサイズ上限などがあります。

どちらを選ぶかは、これらそれぞれの特徴を判断して利用する人が決めることだと思います。

ココナッツがもっとも薦めるのは?

newnym typeと呼ばれる匿名リメイラーのアカウントを取得し、MIX masterリメイラー、PGPを併用して別名/匿名アカウントの下でメールを送受信するのが、現時点ではもっとも安全な方法だと思います。しかし初心者のかたには理解と実際の利用はなかなか難しいと思われます。とりあえずこのページで取り上げた2種類を試し、徐々に覚えていくのが良いでしょう。


Shoot the Pigeon! Copyright (c)1997 ココナッツ. All rights reserved.

このページはリンクフリーですが、リンクされる場合事前あるいは事後どちらでも結構ですのでココナッツまでご一報ください。PGPメールの受信も可能です。私のPGPキーをご希望の方は、pgp.netのkey serverからキーをgetできます。KeyID: 0x13D84AC9

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