都心中心部(パイオニア・コートハウス広場周辺)


(v97.12.13)

<パイオニア・コートハウス広場(Pioneer Courthouse Square)>--(1)

Will Martinによって設計されたこの広場は、都心の中心に位置し「ポートランドの居間」と呼ばれる市民に親しまれている場所です。サンドイッチをほおばるビジネスマン、コーヒーを飲むカップル、記念写真を撮る観光客、ヒッピーの若者など、あらゆる種類の人々がここに集まるので、見ているだけでも楽しいところです。バラ祭などのイベントもしばしば開かれ、その時には大きな階段は見物席に早変わりします。

この都心一等地の土地利用は学校からホテルに変わり、その後は立体駐車場として使われていました。1970年代になって地主から市に土地が寄贈されたことを契機に、市民の為の広場を造ろうという運動が盛り上がりました。しかし、市だけでは建設費を負担仕切れなかったため、購入者の名前を入れる特典付きで64,000人もの市民に舗装用ブロック45,000個を購入してもらって費用に充てるという工夫がなされました。現在でも、ブロックに刻まれた市民の名前が、市民によって造られた市民のための広場であることを象徴しています。


<パイオニア・コートハウス裁判所(Pioneer Courthouse)>--(2)

広場の名前の由来でもあるこの裁判所の建物は、1869年に建てられました。現在でも郵便局とアメリカ上訴審裁判所(US Court of Appeals)として使われています。

路面電車が走る裁判所の両側の道路には、市の公共アート・プログラムの一貫である可愛らしい動物の彫刻が置かれており、歩行者を和ませてくれます。


<デパートやショッピングモール>

オレゴン州は消費税がゼロの買い物天国です。この地区は買い物の中心でもあり、周囲には数多くのデパートやお店が並んでいます。但し、品揃えはこじんまりとしたものなので、期待しすぎるとがっかりさせられるかもしれません。

気楽に入れる庶民向けのデパートでは、パイオニア・コートハウス広場(1)に面してノードストローム(Nordstrom)(3)があり、斜向かいにマイアー&フランク(Meier & Frank)(4)があります。<

近くには、4階吹き抜けのアトリウムを中心に約70の個性的な店舗を並べたショッピングモールのパイオニア・プレイス(Pioneer Place)(5)があります。これは有名な商業デベロッパーであるラウス社によって開発されたもので、ニューヨーク、ボストン、シアトルなどの同社開発によるフェスティバル・マーケットと類似した企画によるものです。少し洒落ていて、明るく楽しい空間です。また、パイオニア・プレイスは高級志向のデパートであるサックス・フィフス・アベニュー(Saks Fifth Avenue)(6)ともつながっています。少し離れたところにはギャレリア(The Galleria)(7)というショッピング・センターがあります。店揃えはあまりぱっとしませんが、1910年に建てられたオールズ・アンド・キングというデパートを1970年代前半に改修した建物は、市内初の大規模商業ビルの改修事例として、その後のまちづくりに大きな影響を与えました。


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