「お父さん 私を見て」 おすすめ度 ★★★☆☆
オードリーが初めて映画に出演したのは1948年のオランダの作品からだそうです。 その後ロンドンに移ってから何作かに出ているけれど、どれも今は手に入らない。これはローマの休日の前年、つまり1952年の作品で、現在手には入る一番古い作品です。 一年後のローマの休日と比べ顔立ちや体つきが随分違っていて興味深い。オードリーが古典的バレーを踊る唯一の作品で、踊りは上手いけれど、映画の方が彼女には似合っていると感じさせる作品だと思います。オードリーが映画に出だしたのは、踊りでは食えなかったからと言うほかに、失踪した父親に自分を見て欲しいという願望があったからだと言われています。父親はナチ党員で、ドイツ軍がイギリスに上陸するための地下工作に荷担していたらしい。映画の内容と酷似していて涙を誘う。オードリーは後年父親を捜し出したけれど、願い通り父親はオードリーの出演した映画はすべて見ていた。その後も彼はこの映画の元題通りsecret peopleを通した。オードリーの生い立ちなどを考慮すると、見ておきたい作品です。
概要
大女優、オードリー・ヘプバーンがハリウッド進出前に出演した、政治抗争を背景に展開されるドラマ作品。ふたりの姉妹が、独裁の反対運動に参加する青年に出会ったことから、思いも寄らぬ事態に巻き込まれていく。亡き父の親友のもとでバレリーナを目指す少女の姿を描いた、永遠の妖精オードリー・ヘプバーン初主演作品。
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