柏木奈々緒の診療カルテ(4)
カルテNo 107 雪村 和人(2)
担当主治医:柏木奈々緒
≪特別ゲスト:牧瀬 由希 嬢≫
(ご本人 承諾済み)
僕の名前はリック・シェルトン。だけど今回ナナオのカウンセリングを受けるのは
僕ではなくって クラスメイトのユキムラ カズト・・・・の筈だったのに・・
Oh!
僕は今 演劇部の大道具の保管倉庫にいる。そして僕は誰かに背中から抱きしめられていた。でも その誰かは女性とは思えない・・・・あ!でもそんな誤解しないでよ。僕は神に誓って ホモセクシャルの趣味なんかないんだから。。。
「はうん、むぐうううっっっ!・・・・・・・・」
思わず猿轡として噛まされたパンティストッキングから呻き声を出してしまった僕。絞って噛まされたパンティストッキングと前歯の間からはみ出している派手な色のパンティ。こんな恥ずかしい布で猿轡をされて、みじめな姿で縛られているのは中味は僕なんだけど その外見は誰が見ても、全校の男子生徒があこがれる あの牧瀬由希なんだ。
僕を抱きしめていた誰かは、徐々に大胆になってきた、、お腹から胸、膝から股間とパンティストッキングの上を動き回るその手にも、何の抵抗も出来ずに猿轡を噛み締めているだけしかないなんて。
僕の頬は 無残にくびれるほど固くパンティストッキングの猿轡を嵌められているっ
ていうのに、彼女はさらに その上から カバンの中で見つけたボールギャグを嵌めようとしてるんだ。
「このボールが邪魔なんだよな。キスも出来ないよ。これを こうしたら・・・なんだよ鍵がついてるのかよ。ほら、大人しくしろよな。」
「あふん、ぐくうぅぅぅっ・・・!!!」
「牧瀬由希って こんな事しない女かと思っていたけど全然違ったんだな。 この壮行会が終わったらデートしないか。 」
「ふおん、あぐうううっっっ!・・・・・・・・」
「ああ、キスは出来なかったけど凄いな、こんなコトって、、あああぁぁ、、とっても、、信じられないよ、、、」
(誰?この声・・・・・・まさか・・・)
声の主の手が制服の上から僕の肉体に食い込む 無数の細い革ヒモに気がついて
興奮を増した。どこかの革ヒモを引っ張られると、僕の身体が弓なりになり、別な革ヒモを引っ張ると、今度はビクンとのけぞるんだ。助けて・・・・
骨がクタクタになる程の強い力で、抱きしめられて もみくちゃにされている牧瀬由希。 めくれあがったスカートの下から、僕・・・いいえ 職員室でオカタイ顔をしている先生達ですら 眼尻を下げてしまう ハイスクールのマドンナ 「牧瀬由希」を着た僕の下半身が剥きだしになってしまって、スクールブラックのパンティストッキングのウエストのゴム部分が見えてしまいそうなのに、僕は自分でそれを直すことは不可能なんだ。
そんな僕を見て、僕を抱きしめている誰かは、とても満足げな様子。。。
「ほう、あの牧瀬由希さんか゜こんな縄の味を知っているなんてな。」
「ほあっふ、ふううっんんんんっっっ・・・・」
「君ってヒップアップしているから こんな股縛りもとっても似合うよ」
完全に露出した僕の下半身・・・パンティストッキングとパンティに包れた股間にも、その手が容赦なく這い回っている・・・自分の身体なのに、自分の意思では それをどうすることもできない。
「うむん・・・・んんんんっっっっ・・・・うむうううん・・・」
抗議の喘ぎ声は、却って手の動きを活発にしてしまう。額に汗をぬぐうことも許されずただ、猿轡を嵌められた顔を 必死に振ってもがくのがやっとだなんて・・・・
んもう、、僕をこんな眼に合せてナナオったら何が楽しいのさ!?
「はむん、、ふむむうううんんっっっ・・・・」
あきらかに彼は、こんなふうに縛り上げ猿轡を噛まされている女性を苛む事に快楽を覚えているようだった。もっとも その女性が牧瀬由希だったら僕だって きっとそうだろう、、、だけど今、僕は他人が見たなら その「牧瀬由希」本人なんだ・・・・
「とっても素敵だったよ、ボクの由希。もっと君とこうしていたいけど、もうそろそろ交代の時間なんだ、あ、そうそう。さっきの約束、絶対だぜ」
その誰かは、嫌がって抵抗する僕のあごを ぐいっと掴んで自分の方を向かせると猿轡の上からキスをしてきたんだ。
「それじゃ、残念だけど 又」
「はあん?うんんんっっっっっ!!!ふうううーむうーふむうううっっ!!」
イヤ!こんな哀れな姿のままで放置されるなんて。僕は無駄だと解っていたけど緊縛されたまま、猿轡の顔を持ち上げて必死に助けを求めて叫んでたんだ。でも、もう誰かは完全に露出したままの僕の下半身をなおそうともせずに足音をたてながら、僕をおいて さっさと出て行ってしまった。
「ふふふ、どう?楽しかったでしょ。お話出来ないのは、チョットつまらないけど、そんな猿轡していたんじゃ しょうがないわね。」
「これで、壮行会の貴女の役目はわかってくれたでしょ。でも貴女に拒む自由は無いんだけどね!」
「ふふふふ、、早く次のゲストがこないかしら・・・貴女の疼く様子を早く見たいわ・・・でも、残念だわ!あそこの影からだと貴女の顔、よく見れないのよね、そんなエッチなスタイルも・・・・うわぁ、牧瀬さんパンティとパンティストッキング丸見えよ。嫌らしい」
僕の穿くスカートはウエストの上ラインまで、ずり上がってしまってスカート本来の働きなんかしていない。スクールブラックのパンティストッキングを穿いた僕の脚は まる見えになっているし、その下に穿いているパンティも丸見えになってしまってる。
そこがもっと明るい場所なら、きっとパンティストッキングの股間のクロッチの上を走っている股縄まで ハッキリと見せてしまっていたんだと思う。牧瀬由希はそんなふうに緊縛された僕を今度は大きな箱の上に転がした。
「ううう・・・・むむんん・・・・」
「顧問の先生はテクニシャンだったようね。ここの影なら、アナタが男の人にオモチャにされるのが良く見えるわね。」
牧瀬由希は向い側の箱に座って、いたずらっぽく僕に微笑んだ。
「むむんんんっっううううんんんっっ」
「そんなにあせらなくても大丈夫、ほら、次がおみえよ。ふふふふ」
「むぐんんんっっっうむむっっ!!!!」
「ううんんふんんんんっっっっ!!」
「ねえねえ、そんなに興奮しちゃうなんてアナタ病気なの?オ・ト・コ・ズ・キって言う。ふふふふふ、じゃ サービスに足の革ヒモだけ・・・・・」ごゆっくりね マキセさん!」
清楚なのに艶のある声で牧瀬由希が僕にそういうと、そよかぜになびく 野の花のような しなやかさと柔らかさが彼女の全身から匂い立った。おそらくは同性から見ても色っぽいだろう牧瀬由希のその姿に、僕は自分の置かれた立場も忘れてどぎまぎしていた。
そんな僕を見て 牧瀬由希が ふっと笑った。
足首と下半身を縛めていた革ヒモだけが解かれていく。それでも縛られた手は緩んだり切れたりする気配もない。僕はパンティストッキングとパンティが丸出しになった脚を思いきり動かしてみた。
ズイッ、、あっひぅふふふふふふ
「無駄よ、かなり痺れてる筈だもの。だってもう何時間縛られていると思っているの?」
そんな彼女の声と共に、僕の下半身に あの革ヒモが食い込む激痛が走りだして、
これで僕が自由になる可能性は ほんのわずかもなくなった事がわかった。。。
「・・・・・っっ!!」
見る見る僕の下半身は、革ヒモで がんじがらめに縛られ、信じられない位、厳しい姿勢を強制させられていたんです。僕の両手は背中でビシッと縛られたままでしたが、手首の回りをぐるぐると巻かれた革ヒモは、そのままたてに手首の間に巻かれて手首を縛った縄の緊縛をさらに強めていました。
縛りが非常にきつかったのは手だけの事じゃありません。僕の脚はさらに きつく そして恥ずかしいアグラ縛りに縛られていました。上履きは脱がされ、スクールブラックのパンティストッキングの足首が交差して縛られしてまい、脚を閉じるのは大変な苦痛でした。そして ひざは折り曲げてたたんだ状態で、何重にも革ヒモが巻かれて、手首同様にその間を緊縛を強める目的でぎゅっと巻かれてしまったんです。
仕上げは、僕の足首から伸びる革ヒモを僕の胸元で一度縛って固定してから僕の首に巻いて結び付けられてから、もの凄く短く引き絞られてしまっていたんです。
だから、僕の足の指先と かかとは今にも僕の顔先に触れそうな状態に前かがみになっていました。僕はスクールブラックのパンティストッキングを穿いた爪先を わずかに動かす程度しか 自分の身体を動かす事ができなくなっていました。
「むんんんんっっっっ!!うむふふふふんんんんんっっっ!!」
「ふふふ・・あなたって身体 やわらかいのね!!」
「むむんんんうううううううんんんっっっっ!!!」
「ああ、ちょっとまってて。猿轡 緩んでるといけないから直してあげるわね。」
緩んでるだなんて!!!それはもう僕の口いっぱいに押し込まれていて、僕は舌をほんの少しでも動かす事もできないのに、、、、喉の奥から出す息は その詰め物とボールギャグで完全に塞がれているんだよ。
それに僕の口は ボールギャグの為に、もうほとんど限界まで強制的に開けられているのに、口の中の詰め物が吸込んでしまうから 唾液なんか一滴も流れないんだ。もう喉がカラカラさ。
おまけに そのボールは僕が勝手に吐き出す事ができないようにストラップで 顔の後で止められて鍵までかけられていた。僕がいくら そのボール猿轡に歯を立てたりして抵抗してみても、そんなの まったく無駄な抵抗なんだ。
「ああむんんんんんっっっっ!!」
牧瀬由希の姿をした 僕の声はボール猿轡によって完璧に閉ざされくぐもったかすかな呻き声にしかならない。さっきまで ナナオのホスピタルにいた朗らかで チャーミングな あの牧瀬由希の姿がこんなに無残に変貌してしまうだなんて・・・手足は厳重に縄で縛られた姿で固定され、口には大きなボールの猿轡を押し込まれもがき呻くしかできないなんて。
「むううううーうーうううんんんんんっっっ!!!!」
「それじゃ、「牧瀬 由希さん」。私は隠れるわ。ごゆっくりね !」
縛られた牧瀬由希は、その猿轡のために喋る事はできない。くっきりとした二重まぶたの瞳をキラキラと輝かせながら必死に哀願している牧瀬由希を楽しそうに見下ろしながら微笑むのも、やはり同じ顔をした牧瀬由希なんだ。
僕は あぐらで縛られた惨めな姿勢のまま大きな箱の上に転がり、自分では何もできない。猿轡の奥で哀願するのが僕にできる全ての事だった。
「だ・め・よ!、まだ解いてあげないわ。だって、アナタにはもう 少し仕事があるんですもの・・・」
牧瀬由希は、僕の必死の哀願なんか無視して 反対側の箱の影に隠れた。
「あふううん・・・おっふうぅくうんんん・・・・うむむんん・・・・・」
ガラッガッガタタタッ
「ここかい?マジで由希さんが・・・・・おっ?」
「う、うむむんんんむぐんんんっっっ!!」
牧瀬由希が姿を隠してしばらくしてから、突然 開けられた用具置き場の扉。
その向こうの廊下からの光が、縛られたまま放置されている女性のシルエットを浮かび上がらせた。
おそらく 入って来た誰かの眼には、あぐら姿勢で縛られ猿轡を噛まされた女性、、、
軽くウエーブのかかったヘアに大きな瞳の彼女・・・牧瀬由希・・・の姿が飛び込んだ
事だろう。
「うむむんんんううーうーうううううっっ!!」
僕は猿轡にあらがって思いきり呻いていた。でも そんな呻き声も 入って来た奴にしてみたら あの牧瀬由希の呻き声でしかないんだ。。。この場所にリックはいない・・・・ナナオ助けてよ!君はいったい僕をどうしたいの・・・ナナオ!
ガラッガラララッッピシャン
用具置き場の扉が閉まり、そこは元どおり 薄暗くなった。気配だけが僕に近寄ってくるのが解った。ねえ僕は本当は男の子なんだよ、リックなんだよ。勿論、僕が本当は男なんて この人には分からないだろうけど。
「うむんんっっっうぅぅぅぅぅ・・・・うーうーうぐんーんー!」
僕は必死で猿轡を歯で噛みしめながら呻いていた。
「ふーん、マジで縛られてるんだ。その猿轡も好きで嵌められるんだってねえ。あの牧瀬由希さんがなぁ、、オレ、抵抗できない女って興奮だなぁ。マジで喋れないのかよ。テレビドラマなんかでよく見る口の回りを手拭で縛るだけの猿轡と違って、そうやって詰め物をされて唇を縛った猿轡って何も喋れないんだなぁ。」
声の誰かの手が 僕の頬に食い込む猿轡に触れた。僕の呻き声が 一瞬 か細いものに変わった。猿轡にさえぎられてるけど・・・僕・・・何か不思議な気持ちになって 忍び泣きをしているんだ。なぜ?、、ねぇ なぜなんだろう、、ナナオ?
(あー、本当は残念だわ。こんな姿で縛られている牧瀬由希の事、誰もこのハイスクールクイーンの牧瀬由希の事を偽物だと気が付かないんですものねえ・・・・)
「うむんん?・・むむんんっ???・・」
僕はその声に猿轡の奥から くぐもた呻き声を上げた。何?今の声・・・僕の心の声なの?嘘だ!そんなのって!
「でも残念ながら今夜はアナタは牧瀬由希なの。リックには帰れないのよ。貴女がワタシの代わりになるの。ふふふふ、、どう?リック 驚いた?」
「!!むむんんんむーむーむむんんんっっっ!!」
僕は猛烈にもがいて必死になって抵抗した。スクールブラックのパンティストッキングに守られた僕の下半身。暴れても革ヒモは緩まないし、パンティが透けて見える。汗が浮かんだ全身のところどころに白く埃が付着して汗と混じっているのが妙にセクシーだ。
「うふふふっ、無駄よリック。どんなに暴れてもそれは解けないわ。そんな事よりも、あまり興奮すると猿轡を追加しちゃうわよ。それが原因で窒息死したって知らないから
ね。」
影は そう言うとドアに鍵をかけてから 僕の横に立った。男じゃないんだ・・スカート・・僕には、くぐもった悲鳴をあげるしか出来ずにいたが、かかとが木箱にあたってコツコツと不様な音を立ててるんだ。
「そんなに慌てなくっても夜は長いわよ、リック・・・わたしね、アナタの秘密を知ってからアナタといつか こうなりたかったの・・・わたしの心のヒロイン牧瀬由希さんに変身したリックと こうなる事が・・・待っていなさいな。その股の恥ずかしい革ヒモだけは最初に取ってあげるから・・・・ふふふふ」
僕は自分の見ている光景が信じられなかった。こんなのって・・・・・だって、薄明かりの中に立って僕を見下ろしているのは、さっき出ていった筈の牧瀬 由希さん・・・・・
あまり話しをする機会なんてなかったけれど、いつもあこがれていた少女が僕をこんな誘拐同然に監禁したなんて。しかも、彼女に変装している僕と、、、こんな、僕はまるで鏡を見ているるようだった。こんなふうに自分の自由を奪われて変装を見破られてしまうなんて、とても屈辱的だったんだ。
僕は少しでも自由になろうとして、もがいてみた。でも、解っていた事だけど それは全く無駄な努力・・・・この縛りは大人しくしていれば 対して痛くなんかないけど、無理に解こうとして 暴れると全身の関節が逆にひっぱられて骨が折れるくらいにねじ曲がるようにポイントを押さえてあるんだ。
口の中に詰め込まれている布に唾を吸い取られて すごく喉が乾く。口の中の詰め物を吐き出そうにも、噛み締めたパンティストッキングが邪魔でどうしても吐き出す事ができないんだ。それに舌先で詰め物を押し出そうとすると、パンティストッキングが唇を引き裂くようにして頬に食い込んでとっても痛い。
彼女が穿くスクールスカートから伸びる脚線は僕の穿いているのより、ちょっと光るブラックのストッキングのせいで憎たらしい程にきまっていた。脚をまっすぐに伸ばして歩く 姿も当たり前だけど 僕そっくりだった。
そう僕は思った。あの格好で彼女が歩けば、誰だって振り向くさ。そして そんなチャーミングな彼女に変身できるのも僕しかいない・・・・・だけど今、僕がが自由になれる可能性は絶望的だった。
僕は急に 得体の知れない何かが込み上げて来て思いきり叫んだ。
「いったい。僕をどうしようっていうの!!早くこれを解いて僕を自由にしてよ!!!」
「むんんっうぅぅぅ・・うむむむんんんふふむんんっ!!ううーうーうーうむむんん!!」
「だから無駄なんですってば そんなに叫んでも、ほら全部、猿轡に遮られちゃうでしょ、こんな近くにいる私にも ただの呻き声にしか聞こえないのよ、ふふふふ、もっと驚くコト、、、あるんだけどなぁ、、、ほら!見せてあげる!」
「うむむっっ・・むぐぐっっ・・」
「リックの牧瀬由希さんって とっても猿轡がよく似合うから。ほら ワタシ こんなに大きくなっちゃったの。よかった・・・」
「むむむううぅぅぅぅ・・・・・」
「その革ヒモのメイクもとってもすてきよ。柏木先生に 借りて来て正解だった。いつもの牧瀬由希さんも素敵だけど、こっちも良いわ。」
「あふううんんん、、ふうむむむっっっっっ・・むむうううんんんっっ」
僕の視線は彼女、、牧瀬由希の下半身に釘付けになってた。彼女の下半身はさっき
トイレで、僕の猿轡に使う為にパンティとパンティストッキングを脱いだままだった彼女の下半身は さっきのままで、その部分には 一握りの若草の下にヴィーナスの丘が見え隠れしていた・・・・・軽蔑されちゃうけど僕の視線は、こんな場合だって言うのに、そこから離す事が出来ずにいたんだけど・・・・
サスススッ、、シュ、、ふぉこん!
僕は絶句した。突然 牧瀬由希の恥唇がちょっと引きつったかと思ったら、まだピンクのまま勃起した『分身』が顔を出したんだから・・・・。
「うふふ、これで解ったでしょ。どうして私がリックをこんな目にあわせたのか・・・でもそれはリック、、いいえ 見事に牧瀬由希さんに変身した貴女が魅力的だから、仕方のない事なの・・・これは2人の運命なのよ・・・貴女が好きなの!」
「うむんっっ・・・むむんうんんっっ・・」
彼女、、いや その中味は牧瀬さんなんかじゃない。ここにいるのは、、僕の親友の、、雪村 和人で、彼は牧瀬由希に変装したリック・シェルトンを好きだなんて・・・・、、今、もう1人の牧瀬由希のイミテーションはギラギラ燃えた瞳を僕に向けている。
「ねぇリック?奇麗なお姉さんがそんな眼にあっているって興奮するのね。ワタシ、リックの姿を見てて興奮しちゃった。さっきの人も 実はワタシだったの。。お楽しみは後だって必死で我慢したのよ。」
「・・むぐんうんぅぅぅぅっっ!!!!」
あぐらに縛り付けられ、こんな厳重な猿轡までされたまま、僕はされるままになるしかないと分かって猛烈に呻いたんだ。
カツコツカツコツカツコツカツコツ
コンコンコンコン、ガシャン!!
「そこまでよ!」
「ふぁふぁおうぅぅぅぅ」
「柏木先生、、、ど、、どうして?、、せっかく これから2人で・・・」
ナナオ
「雪村 くん、悪いけどアナタには失望したわ。アナタには牧瀬由希みたいな人は高嶺の花どころか、同じ空間で過ごす資格すらありません!そして リックにも二度と指一本触れてはいけない!そんな粗末なペニスを見せびらかしてないで、すぐにリックの側からはなれなさい!」
ユキムラ
「・・・・先生、、、、そんな、、」
ナナオ
「お黙りなさい!アナタは最初、牧瀬由希さん本人に告白出来ないので、リックに相談した、、、リック!キミはあの治療の事を ユキムラくんにしゃべってしまったらしいわね。」
リック
「はふっ!あふふふ、、、」
ナナオ
「仕方ないわ。それを責めているんじゃないの。言ってしまった事は仕方ないしね。ユキムラくんは中味がリックなら恥ずかしくないし、プロポーズの練習したいって、、、真剣にそう言ったの。そして自分自身も一度で良いから、好きになった女性に変身してみたいって言うから、協力してあげたのよ。」
ユキムラ
「、、、そ、、それには 感謝して、、あの、、」
ナナオ
「うるさいっ!ユキムラくん、嘘もいい加減になさい!アナタは最初から牧瀬由希さんへのプロポーズなんか諦めていたのよ!そしてリックの話を聞いて、自分の心の中に長い事隠して置いた「ある嗜好」に目覚めた!」
ユキムラ
「・・・・・・」
リック
「ふくうっ、、」
ナナオ
「誤解しないで聞いて!。その嗜好、例えば<女装>でも<緊縛>や<猿轡>あるいは<フェチ>でも{ジェンダー}でも良い、メンタルがどうしたも多いに結構でしょう。私はそんな嗜好を尊重しています。・・・・
・・・・・だけどユキムラ君!君のした行為は 真剣にキミの事を考えてくれているリックを裏切ったんです。キミは「高嶺の花」の牧瀬由希さんの名前を利用してリックを自分の物にしたかっただけ!・・・・何か言うことは?」
ユキムラ
「・・・・・ありません・・・・」
ナナオ
「リック、足だけ解いてあげるから車まで、その恰好で ついてらっしゃい。元はと言えばキミがペラペラお喋りしたのが原因なんですからね。その猿轡もステキよ。」
ナナオ
「それじゃユキムラくん、私達は帰るけど、その扉の影に隠れているエキストラさん達への説明は自分でしてね、みんなキミが本気で、牧瀬由希さんにプロポーズするんだと思ったから、ありもしない野球部の壮行会をデッチあげてくれたのよ。まぁ 一番キミに期待していたのは、この子だけどね。ごめんね、由希さん・・・
さぁリック、クリニックに戻るわよ。解ってるわね・・・・」
ユキムラ
「え!ええええええええええ!!!!」
牧瀬 由希
「・・・・・・・・」
たったたたたたたた
雪村和人がナナオの指差す廊下に出た時、そこにはもう牧瀬由希の姿はなく
ただ廊下を駆け去る足音だけが遠ざかっていった。
カルテNo 107 雪村 和人
本人の事情により治療中止
担当主治医:柏木奈々緒
≪特別ゲスト:牧瀬 由希 嬢≫
(ご本人 承諾済み)
牧瀬 由希さん ありがとうごさいました。
<完>
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【続く】
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