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ソノスフェーレは感覚を通しての知覚、凝縮、集中する空間のアンサンブルです。この三階では、「音楽の家」その謎に満ちた世界の中に足を踏み入れます。つまり、音の世界、音響芸術の世界です。私たちは誰しも意識無意識にかかわらず、常に音・響きに取り囲まれています。そうした音から身を守ろうとしたり、あるいは今関係あるものだけを選んで聞こうとする努力の中で、私たちは「聞くこと」をほとんど忘れてしまいました。ソノスフェーレのゾーンでは、さまざまな音楽が凝集した状態、新たな聞く意識を呼び戻します。アブノーマルな実験により、知覚の境界へと導かれることでしょう。 |
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ソノスフェーレの始まりは、出生前の聴覚空間、すなわち感じる音が序曲です。この身体音現象の中で、一人の胎児の知覚的観点から見た世界を体験します。つまり、胎児の母親のお腹から実際に録音された立体的音響構造の中に包み込まれながら、作曲により拡大された音のヴァイブレーションと揺れを「聞き・感じ・見る」ことができるのです。それは身体音に加えて、外から胎児に影響を及ぼすという、あの響きや音色です。これは、だれもが一度は体験しながら、ずっと以前に忘れてしまった体験なのです。 |
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知覚実験室では、民族舞踏家が専門的に音の高さについての説明を行います。知覚特有の構成要素としての音量は、ウィーンの都市騒音によって認識させられます。また、6
台の端末装置は、訪問者に向かって「実験をしてみませんか?」「さまざまな音響空間の中を散策しませんか?」「自分の知覚能力を試してみてはいかがですか?」と呼びかけているようです。 |
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これらの端末装置は、遊びの部分と何らかの知識を得る部分とが交互になるように設置されています。 |
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そのまま先に進むと、アクアリウムがあります。系統発生を学ぶ水槽です。ここでは補聴器開発の歴史が説明されます。聞くことの起源は、海にあります。現在のタツノオトシゴとヨウジウオは、はじめて聴覚を持った動物、原脊椎動物の直系の子孫です。 |
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次の展示は、特殊な楽器です。楽器のない「音楽の家」は考えられないのです。 |
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4つの巨大な渠器は、アナログの音響を発生させる根本原理を体験させてくれます。1)パイプオルガンのパイプの原理に基づいて作られ演奏される円筒状の空間、2)直径3メートルの巨大な太鼓、3)頭より高いシロフォン
(木琴) 、4)そして巨大なモノコード
(一弦琴) は、技術的に興味深い方法で音楽を奏でるのですが、それだけでなく、訪問者にも爪弾いたり、叩いたり、一緒に振動したりするよう誘いかけてます。 |
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この道は、さらに声の海の中へと導きます。 |
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ここでは、最も重要な「楽器」が人間の声で紹介されます。訪問者は、対話をしながら発見の旅に出かけます。たとえば、母音で歌いながら口をいろいろな形に動かしたらどうなるのか、また人間の声からどんなに多彩な音を引き出すことができるのかということに気づかされます。対話方式の3つの場所では、母音と子音、そしてアクロバット的な歌声を響かせることができます。ライトボックスからは発声に関する情報を得ることができます。 |
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次の部屋、ポリフォニウムには、いわば、音の素粒子加速器といえるものがあります。これは、互いに影響を及ぼし合う要素が複合したシステムであり、生きて形を持った有機体として独自の作曲的法則に則った、音を目に見える形で再現するシステムです。マクロ的領域やミクロ的領域からの音、環境の音、人体からの音が集められ、凝縮され、知覚限界を超えた速度で空間内に「飛散させ」られます。空間に音を投射するようなものです。 |
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響きのギャラリーは、ポリフォニウムのために蓄えられた多種多様な音・響きを集めた場所です。 |
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この響きの壁は、あたかも混在する音の構造を分解する音の顕微鏡です。個々の音源は、フィルターにかけ、取り出して聞くことができるようになっています。壁に耳を傾ける人は、そこから、世界の音、宇宙の音、あるいは人体の音も聴いているのです。 |
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ソノスフェーレを通ってきたコースは、エヴォリューション・マシンのところで終わります。訪問者は、ここで、響きのギャラリーにある材料の中から自分独自の音の世界を形づくり、音と音響構造の実験を行うことができるのです。訪問者は世界の12の大都市から集めた多種多様の雑音をクラシック音楽とミックスして織り合わせます。こうして合成された個々の音はCDにとり、持って帰ることができます。これは、ウィーンからの音楽のみやげものです。 |
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