ザグレブ空港には6月12日の午後2時に予定通り到着しました。この空港はクロアチア一の空港ですが、とても小さな空港です。国際線は30分に一本くらいしか到着しないので、非常にのんびりした印象を受けました。
入国審査がとても簡単な事には驚きました。審査官にパスポートを見せ、何の質問も受けずに判を押してもらって、それで終わりです。荷物の検査もなく、そのままゲートを通過してしまいました。
ゲートを通過した後、まず両替所でお金の両替を行いました。クロアチアではザグレブ市内はともかく、地方都市ではホテルを除くと、クレジットカードやトラベラーズチェックがほとんど使えないため、現金をある程度持ち歩く必要があったからです。クロアチアの通貨はKuna(「クナ」と呼び、単位はkn)で、この時のレートは1knが約14セント(約17円)でした。私はとりあえず1500knを手に入れました。
空港からザグレブの市街地まではシャトルバスを利用します。料金は片道20kn(340円)です。約20分くらいで、ザグレブ市内にあるバス・ステーションに到着しました。バスに乗っている途中、NATOの軍用トラックとすれ違ったりして、この国が戦場に近いことを早速思い知ることになりました。
クロアチアではバスが主要な交通機関で、ザグレブにあるこのバス・ステーションは、その交通網の中心に位置する、とても大きなステーションです。
|
![]() |
ザグレブに着いて、まずはホテルを探すことにしました。クロアチアに来る前にガイドブックやWebサイトでザグレブ市内のホテルは一通りチェックしていましたが、結局駅に一番近くて値段が手頃な「Hotel Central」に宿泊することにしました。(1泊342kn=約5800円)
クロアチアのホテルでは、宿泊期間中ホテルのカウンターにパスポートを預けなければなりません。海外に出ている時に一番大切なものを手放すことに不安を感じましたが、クロアチアではこれが規則だということで、大人しくパスポートを渡しました。
キーを受け取り、部屋を確認しましたが、日本のビジネスホテルと同じくらいの大きさでした。最近2年間はアメリカのホテルにしか泊まったことがなくて、大きな部屋にすっかり慣れていたので、この部屋のサイズにはガッカリしました。(日本に行ったアメリカ人が、ホテルの部屋の小ささに驚く気持ちが良く判りました。^^;) おまけに部屋にはエアコンが無いので、夜眠れるかなと思いました。
ザグレブ市内
ヨーロッパを訪れるのは今回が初めてですが、今まで写真でしか見た事がなかった古い街並みが、自分の目の前に広がっていることにとても感動しました。この日は天気が悪くどんよりと曇っていましたが、ザグレブには曇りの日がとても似合うような気がしました。
とりあえずザグレブ市内の中心地に行ってみました。
この日は土曜日でしたが、ザグレブでは日曜日はほとんどのお店がお休みで、土曜日も午後3時くらいまででお店が閉まってしまいます。(飲食店は除きます)
|
![]() |
クロアチアのメインの宗教はカトリックで、あちこちに教会がありますが、中でもこのCathedral of the Assumption of the Virgin Maryは、ザグレブの中心部に位置する高い建物なので、とても目立ちます。私は無宗教なので、カトリック自体には興味はありませんが、大聖堂の建造物自体には昔から興味があり、本物を目にすることが出来てとても感激しました。
|
![]() |
クロアチアでは街の至る所にカフェがあります。そのほとんどはカフェ・バーで、紅茶やコーヒーだけでなく、色々なアルコール類を注文することが出来ます。もっとも私はお酒よりも紅茶の方が好きなので、どこへ行っても紅茶を注文していました。
クロアチアの飲食費はアメリカに比べると多少安いので、当然ながら日本の価格に比べるとかなり安いです。紅茶1杯がザグレブで8〜10kn(112〜140円)でした。この後回った地方都市ではさらに物価が下がり、だいたい5kn(70円)くらいでした。
ちなみにクロアチア語でも紅茶の事を「チャイ」と言います。
テラスに並べられたテーブルで、周りの景色を楽しみながら飲む紅茶は本当に美味しくて、その後クロアチアを旅しながら、1日に5回くらいカフェに出入りしていました。
結婚式
クロアチアでは土曜日に結婚式が沢山行われ、結婚式の後のパーティーは明け方まで続きます。この日はちょうど土曜日だったので、街のあちこちで白いウエディングドレスを着た花嫁を見かけました。
カトリックでは教会で結婚式を挙げられるのは一生のうちに一回だけだそうで、再婚の場合は教会で結婚式を挙げることが出来ません。そのため、クロアチアでの結婚式の値打ちは、必然的にアメリカや日本よりも高くなります。
ウエディングドレスのまま広場を歩いている花嫁もいて、街中の人々が結婚を祝福しているようで、とても気持ちのいい光景でした。
と、人の結婚式を素直に祝福している場合ではないのですが、結婚式を挙げるならクロアチアはいい所かもしれないと思ったりしました。
夕食
夕食はやはりクロアチアの伝統料理を食べようと思ったのですが、ザグレブではカフェはどこにでもあるのに、レストランはそれほど見当たりませんでした。(レストランを探した場所が悪かったと、後で判りました)
結局、ザグレブのセンターに近いところにあるレストラン「Vinodol」に行きました。
ここではまずアイスティー(12kn=約204円)を注文しましたが、グラスと一緒にレモンティーが缶ごと出てきました。ミルクティー(8kn)よりも値段が高いので少し期待したのですが・・・。
スープはビーフ・スープ(12kn)をオーダーしました。このビーフ・スープは、牛肉自体は入っていない透き通ったスープですが、とてもコクがあって美味しく、すっかり気に入ってしまいました。その後、どこのレストランへ行ってもビーフ・スープがあればオーダーしていました。(結構凝り性なもので)
メイン料理は牛肉の串焼き(45kn=約765円)です。クロアチアは現在のところ経済がそれほど豊かな国ではないので、料理の量も少ないかと思っていたのですが、量はしっかりアメリカ並みで驚きました。
この牛肉も美味しくて、「クロアチアの料理って美味しい」と、旅行の1日目にしてすっかり有頂天になってしまいました。
このお店に入る前から気が付いてはいたのですが、ここでも周りの人達が私のことをチラチラを見ていました。別に私がハンサムということではなく(;_;)、やはりクロアチアでは東洋人は珍しいんだと思います。ただし、アメリカでの生活も結構長いので、東洋人を珍しがる周りの連中の視線は私としてはあまり気になりません。例のヒッピーの格好をしたらもっとインパクトがあるかなと思ったりしました。ただし、大人の人達は例え私の事が気になっても、ジロジロ見ることはありませんでしたが、子供達は違います。
私が食事をしていると、近くのテーブルから4,5歳くらいの女の子がトコトコ歩いて来て3mくらい離れた所に立ち、私をじっと見つめ始めました。私が「ハーイ」と声を掛けても、全く表情を変えずにじっと見ています。その女の子は5分くらい私を見ていた後、自分の席に戻って行きました。ところが、その後その女の子は5回くらい私の所へやって来て、毎回5分くらい私を見つめていました。
英語が通じれば、「気持ちは判るけど、君はまだ若すぎる」と説得していたところですが・・・。
ザグレブ市内
夕食の後もザグレブ市内をあちこち歩き回りました。知らない街を歩き回るのはとても楽しいことですが、特にザグレブのようにヨーロッパの古い街並みが残っている所を歩くのは格別でした。どこを見回しても絵になるような素晴らしい風景でした。
ザグレブはとても治安がいいところで、夜中の12時頃に外を歩いていても身の危険は感じませんでした。アトランタの中心地で夜中の12時に歩き回るのは自殺行為に等しいですが・・・。^^;
一日の終わりはやはりミルクティーで締めくくろうということで、中心地の広場にあるBan Caffeというカフェ・バーに行きました。ここは場所がいいこともあって、よそよりも値段が少し高いのですが、他のお店では紅茶を注文するとカップにあらかじめ注いでから持ってくるのに、このお店はちゃんとポットに入れて持って来ました。ミルクティーは10kn(約170円)でしたが、ポットはにはカップ2杯分の紅茶が入っているので、結局はお得です。ザグレブ市内で一番気に入ったカフェです。
夜
6時間の時差(クロアチアの夜中の12時が、アメリカの午後6時)のせいか、ベッドに入っても全然眠れませんでした。おまけに、泊まったホテルは駅のそばにあり、冷房がないために窓を開けておかなければならず、電車の走行音がまともに部屋に入ってきました。(夜はどんどん気温が下がるので、最終的には窓を閉めることができましたが)
結局、この日は午前4時半に眠りにつきました。
クロアチアのメインページに戻る |