- 宛先を送信前に必ずダブルチェックする
匿名リメイラー/匿名アカウント使用時、実際に送信する前に宛先のアドレスを必ず確認しましょう。
- シグネチャに注意
普段使っているシグネチャがそのまま匿名リメイラーに送られても、リメイラーはそのシグネチャを認識できませんし、ましてやあなたが普段とは別な名前/匿名のメールを送っていることを特に意識はしてくれません。日常的にメールにシグネチャを使っている人は、そうしたシグネチャを送信しないようメールソフトを設定してから利用しましょう。
- CC などは使わない
匿名リメイラーを通して匿名メールを送る際に、CC (carbon copy)で別な一般のアドレスを指定すると、匿名リメイラーでヘッダー処理を行なう前段階状態のメールがそのままCCで指定したアドレスに配送されます。匿名リメイラーによっては、そのサイトを利用するためのパスワードなどをメールに含めなければいけないものもあり、もしCCするとそれらがCCで受信する相手に知れてしまうことになります。当然 BCC (Blind Carbon Copy)も同じです。
- できるだけ頻繁に匿名リメイラー・サイトの最新情報の入手を心がける
匿名リメイラーのホストがダウンしていることがままあります。また、以前利用できた匿名リメイラーでも、様々な理由からクローズされることもあります。あなたが匿名リメイラーを利用する頻度に応じて、 Raph's remailer list などで最新の情報を入手するようにしましょう。頻度が低い場合は、実際に匿名リメイラーを利用する直前にこれらのリストなどで最新情報を入手すると良いでしょう。
- ニュースグループ投稿時の X-No-Archive: yes ヘッダー
DejaNews や Altavista など、usenet newsgroup 記事のアーカイブをしているサイトでは、あなたが投稿した記事も保存されます。これらのサイトでは、記事のタイトルや投稿者名などでいつでも記事の検索が可能です。匿名性を維持したい、できるだけ高めたいという場合は、投稿記事に X-No-Archive: yes ヘッダーを付加しておくと、これらのサイトではアーカイブの対象になりません。ただし、記事本文中にこのヘッダーを含めてもまったく効果はありませんから、任意のヘッダーを付加できるソフトウェア/方法で投稿する必要があります。フォルテ社の Agent などは、このヘッダー付加をサポートしています。
- 誹謗中傷の隠れ蓑として匿名リメイラー/匿名アカウントを使わない
名前を名乗ることイコール卑怯ではないとは言えませんが、匿名化しての誹謗中傷や虐待は間違いなく卑怯な行為です。
多くの良識ある匿名リメイラー/アカウントのユーザーたち、そして匿名リメイラーの管理者たちがもっとも危惧し、現実に対応に追われているのがこうした卑怯者の卑劣な行為によって、匿名リメイラー/アカウント(サービス)が一方的に批判・攻撃されることです。現在ある匿名リメイラーや匿名アカウントでは、その匿名性は必ずしも100%ではなく、上級者(言うまでもなく匿名リメイラーの管理者たちはまさにこうした人たちです)たちの努力があれば、実際にポストしたアドレス(=ポスト者)を特定することも決して不可能ではありません。
- 匿名リメイラー/アカウントをいたずらには使わない
これは上記とちょっと別な意味ですが、テストを別としていたずらや遊びで匿名リメイラーなどを使うのはやめましょう。
なお、多くのリメイラーでは、自衛の意味もあって gov ドメインなど宛てへのメールは送信できないようブロックされています。もしあなたがホワイトハウスや日本、あるいは他の政府などに匿名でいたずら/誹謗中傷メールの類を送るとどうなるか知りたいというのであっても、のちのちあなたは多くのことを学ぶことになるでしょうが、やめておいたほうが無難です。
- 匿名リメイラー/アカウントを利用していることを口外しない
自分が匿名リメイラー/アカウントを利用していること、ましてやなんという匿名アカウントを使っているなどと友人・知人に口外していたら、匿名リメイラー/アカウントを利用する意味と効果は半減してしまいます。
私自身、下にあるように nymserver.com の匿名アカウントを持っていますが、これはこのページのビジターとのやりとり専用で用意したものです。(念のため)
- 可能であれば PGP などでメール本文などは暗号化する
説明するまでもないと思われますが、ニュースグループへの投稿などを別とすれば、できるだけ暗号化したメールをやりとりするほうがベターでしょう。
- あるいは匿名アカウント宛てに怪しいメール、知らない相手からメールが届いた場合
ほとんどの場合、 usenet ニュースグループに記事を投稿したためですが、まったく知らない相手から、あるいは聞いたこともない企業などからの広告メールなどが届くことがあります。こうした場合はできるだけ無視しておくほうが無難です。欧米にはニュースグループの投稿者のアドレスを収集してリストとして販売を行なう企業がたくさんあり、それらを利用してマーケティングを行なっている企業もまたたくさん存在します。通常の郵便でのダイレクトメールと同じく、そうしたリストに名前なりアドレスが載ってしまうとそれは際限なく広がり、あなたはどんどん有名(?)になっていきます。
- PGP の利用と PGP 公開キーについて
これには色々な考えかたがありますが、基本的には必要な人にのみ自身の公開キーを渡すようにするべきだと私は考えます。この意味では私は PGP キー・サーバーはあまり好きではありませんが、このページで説明するために登録しました。
PGP を利用するに当たって、PGPという暗号化ソフトを使用していること自体を秘匿するための方法、ツールも存在します。これらを利用することにより、 PGP やその他の暗号使用を禁止あるいはブロックするようなホストなどをも経由することができ、また暗号解読を第三者に強要される危険性も低くする(なぜなら暗号を使用していることを第三者に悟られないため)ことにもなります。これについては別なページを用意しました。
- マナーと良識を持って利用する
至極当たり前のことですが、マナーと良識を持って匿名リメイラー/アカウントを利用しましょう。また、有料サービス以外の匿名リメイラー/アカウントを利用する際は、「利用させてもらっている」という謙虚さを忘れないようにしましょう。動作に不具合があったときは管理者宛てにリポートするのも良いでしょう。