ここでは特に初心者の方のために、簡単に使える匿名メールアカウントの取得とその使用方法、使用に当たっての注意などについて書きます。ここで挙げられている方法、サイトのアカウントなどを使用したとき、あなたが望む匿名効果が得られなくそれによって被害を被っても、当方では一切関知できませんのでご了承ください。
質問や当ページでの解説要望などは、以下までメールをお送りください。
また、実際に利用を開始する前に、自分の実アドレス宛てへメールを送るなどして充分なテストを行い、システムを理解するようにしてください。
The Nymserver.comの無料(Type-1)アカウントは使用できなくなってしまいましたが、有料(月$5)のType-2アカウントはまだ利用できます。
このサイトでメールアカウントを取得するには、実アドレス(メールスプールがある「転送」ではないメールアドレス)、名前、住所などを記入します。アドレス記入の部分では、他の主なメール転送サービスのドメインを含むアドレスを入力するとハジかれることもあります。名前や住所は本名が原則でしょうが、原則はあくまでも原則です。
登録が完了すると、登録完了を伝えるメールがサイトの管理者(実際に人間の管理者が送るものではありません)から届きます。その後、あなたのアカウントが使用できるようになります。
このサイトのアカウントを取得した場合、そのアドレスは以下の3つから選択できます。好きなものを選んで使うとよいでしょう。ただし、当然のことながらどれを選んでもできることは同じ、まったく変わりありません。
ただし、このpost1.comでいうメールアカウントとは、転送用のメールアドレスのことであって通常のメールアカウントのようにはメール・スプールを持ちません。従って「メールを溜め込んでおく」などはできません。あなたのアドレス宛てに来たメールは、すべてあなたが設定した実アドレス(通常スプールを持っている)に転送されます。
メールはすべて登録した実アドレス宛てに転送されます。つまり、通常のメール受信を行なうときに、一緒に受信することになります。なお、登録転送アドレス(実アドレス)は、いつでも変更できます。
取得したアカウントからのメールの送信には、2つの方法があります。
リメイラーは正しい(登録アカウントとそのパスワードを示す)ヘッダーを含むメールを受信すると、やはりあるヘッダーで指定された宛先へメールを転送します。この際、一番目のReceived: ヘッダーはReceived from (localhost) 〜 となり、あなたの実アドレスや実際にメールをポストしたsendmailのドメインなどは相手には判りません。つまり、あくまでも同サイトから直接出したメールとして配信されます。
リメイラー経由で送信する際付加するヘッダー
以下に例を示します:
X-Mail-From: watashi99 (あなたのアカウント名)
X-Password: MYPASSWORD (そのアカウント用のパスワード)
X-Mail-To: friend@somewhere.com (メールの宛先)
X-Mail-To: ryutaro.hashimoto@gijido.gov.jp (メールの宛先は3個所まで可能)
以上の3〜5行のヘッダーブロック(正しくはX directive、Xコマンドとでも言いますか)を、送信したいメール本文の最後にエディタあるいは使用しているメールソフトのメール送信画面で配置します。メール本文全体の例としては次のようになります。
お元気ですか?
そろそろ久しぶりにお会いしたいと思っています。
よろしかったらお返事ください。
X-Mail-From: watashi99
X-Password: MYPASSWORD
X-Mail-To: friend@somewhere.com
X-Mail-To: ryutaro.hashimoto@gijido.gov.jp
このメールをremail@post1.comに宛てて送信します。メールのサブジェクトはそのまま活かされますが、その他ヘッダーのほとんどはリメイルされる際にストリップ(除去)されます。
注意:
上記ヘッダーブロックはすべて行頭から記述してください。(ここでは読みやすいようにインデントしてあります) また、各ヘッダーの:(コロン)の後には必ず半角スペースをひとつだけ空けてください。
リメイラー宛てに送るメール全体は以下のようになるはずです:
To: remail@post1.com
From: (あなたの実アドレス:リメイルされた後相手にはわかりません)
Date: XXX XXX XXXX (XXX)
お元気ですか?
そろそろ久しぶりにお会いしたいと思っています。
よろしかったらお返事ください。
X-Mail-From: watashi99
X-Password: MYPASSWORD
X-Mail-To: friend@somewhere.com
X-Mail-To: ryutaro.hashimoto@gijido.gov.jp
注意2:
シグネチャを普段使用している方は、そのシグネチャを含めないようメールソフトを設定するか、あるいはこのアドレス(アカウント)専用のシグネチャを使用するようにします。
では上の例でfriend@somewhere.comさんが受け取るメールを見てみましょう:
From: watashi99@post1.com
To: friend@somewhere.com
Date: XXX XXX XXXX (XXX)
お元気ですか?
そろそろ久しぶりにお会いしたいと思っています。
よろしかったらお返事ください。
通常のメール転送サービスサイトのアカウントを利用するのとの最大の違いは、メールの配送経路を示すReceived: ヘッダー中にあなたの実ドメインが含まれないことです。
注意3:
最近は以前よりメール処理のレスポンスも良くなってはきましたが、このサイトのアカウントでMLなど大量のメールが定常的に流れるMLなどへの参加は控えてください。
注意4(重要!):
サイトのWWWページにも記されていますが、シンガポール国内の企業が運営しているサービスのため、シンガポール国内法に触れる内容または行為のために利用された可能性があるメールとユーザー情報は、シンガポール当局に事前通告無しに渡されてしまうこともあり得ます。
ASEAN加盟各国ではインターネット上の情報のフローや内容について共通の規制を行なう動きがあり、「当局の知るところとなる」はその他のアジア各国当局にも伝わる可能性が大です。
国名には具体的には触れませんが、政治活動や買売春に関連していわゆるブラックリストに載せられると、いざというとき該当国に入国できない(空港での入国拒否等)などの可能性があることも覚えておいてください。内容によってはPGPなどを利用して暗号化したメールを使うことが望ましいと思われます。
通常のメール転送サービス、あるいは上記post1.comなどのサービスとの最大の違いは、送受信とも可能な匿名あるいは別名でのメールアドレスを持てるということです。上のpost1.comなどと違い、このサービスは最初からあなた実アドレスなどの本当のアイデンティティを明らかにすることをまったく要求されずに使え、しかもReceived: ヘッダーにもあなたがどこ(どこのISP)からインターネットに接続してメールを送受信するのかという情報もまったく残りません。ただし、ユーザー専用のメールスプールというものは存在しませんので、実アドレス自体(メールスプールを伴うメールアドレス)はやはり必ず必要です。
mail2newsゲートウェイを利用してのusenet newsgroupへの記事投稿もサポートしており、かなりの確実度を保つ別名/匿名アカウントでのニュースグループ参加、あるいはML参加も可能です。
詳細については、Shoot the Pigeon!内のThe Nymserverページを参照してください。
なおいわゆるMIMEヘッダーは、post1.comではストリップせず、The Nymserverではストリップします。
実際に稼動しているホスト以外から(ある意味)通常のメールとして一端受信、それをコマンドで指定した名前(アカウント)の下で同じく指定した宛先に転送する、というリメイラー自体の性格からして、こうした危惧を常に持つほうが健全とも言えます。
post1.comとThe Nymserverとも、リメイラー宛てのメールにはすべてパスワードを要求しており、登録アカウントとパスワードによってリメイラーを利用できるユーザーかどうか照合します。
ただし、あなたが一度でも(上記のような受信も可能な)別名/匿名アカウントを利用して自分以外の誰かにメールを送信すれば、少なくともその相手(つまり自分以外の他人)はあなたがそのアカウントを利用していることを知るわけです。もしこの相手がパスワードを知れば、あなたになりすまして少なくともメールを送信することができるようになってしまいます。
パスワードの管理は当然自身の責任において行なわなければなりませんが、リメイラー宛てに送信するのは通常のテキストメールであり、メール配送経路途中で悪意ある人間がそのメールを見ようとすればできなくはありません。post1.comではこれに対しての対処はまったくありません。
一方のThe Nymserverでは、リメイラー宛てに送信するメールをあらかじめリメイラーのPGP公開キーで暗号化して送信し、経路途中での第三者の目から守ることもできます。さらに、アカウントを取得した際の実アドレス以外からのメールをリジェクトし、他人が自分になりすますことをより防ぐオプションもあります。
多くのmail2newsゲートウェイは米国あるいはヨーロッパにあり、あなた自身がゲートウェイに対して正しくポストしたとしても、その記事があなたが直接利用可能なnntp (ニュース)サーバーに届くまで、最低 48 時間程度は待ってみてください。
また、あなたが記事を投稿しようとしたNGがそのmail2newsゲートウェイでサポートされているNGかどうかも確認してください。サポートしていないNGへの投稿があっても、例外もありますが多くのゲートウェイはエラーメッセージなどは返しません。
alt.test、misc.test、japan.test、fj.testなどで、サブジェクトにignoreという文字列を含まないサブジェクトでテスト投稿すると、たぶんどこからのサイトからあなたの記事を受信した旨知らせるメールが届くと思います。自分が普段使っているnntpサーバーにも配信されず、こうしたメール1通も届かないとすれば、投稿に失敗していると思ってよいでしょう。
なお、mail2newsゲートウェイによっては特定のNGへの投稿はできないことがあります。特にalt.binaries NGへの投稿は、トラフィックが大きくなるのを防ぐために制限されていることが多々あります。またこれらbinaries NGへの他人の投稿を、cancelbotを使って毎日のようにキャンセルしまくっている輩もおり、投稿自体はうまくいき一部のサイトへは配信されたとしても、あなたが使用しているサーバーに届くまでにキャンセルされてしまうこともあり得ます。
The Nymserverではpost1.comよりプライバシー保持についてはより高い発揮するよう設計されており、PGPのサポートその他もあります。しかし無料で利用できるType-1アカウントでは、サイト側から設定されたパスワードは自分では変更できない、1日に利用できるメールの通数/1通当たりのサイズ上限/1日トータルでのサイズ上限などがあります。
どちらを選ぶかは、これらそれぞれの特徴を判断して利用する人が決めることだと思います。
このページはリンクフリーですが、リンクされる場合事前あるいは事後どちらでも結構ですのでココナッツまでご一報ください。PGPメールの受信も可能です。私のPGPキーをご希望の方は、pgp.netのkey serverからキーをgetできます。KeyID: 0x13D84AC9