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2000年の春学期、学生アスレティックトレーナーだった私は、ヒルクレストという高校で現場実習をしていました。そこで私をスーパーバイズしていたホゼというアスレティックトレーナーと色々なことを話したのですがそこでの話を一つ。

あるバスケットボールの試合中でした。いつものごとく私たちはどうでもいい事をくっちゃべっていました。普段試合中はコートの端っこでプレーを見ているのですが、そこでいつも小さい黒人の子供たち(多分生徒の兄弟)がじゃれ合って遊んでいました。その子達にホゼがおかしな事を聞きはじめました。「お前の名前は何だ?」そして「お前のお姉ちゃんの名前は?」「お母さんの名前は?」あまりにもしつこく聞くので何でそんなこと聞いてるんだと聞いたら、黒人の半分は自分の父親の名前を知らないからちょっといたずらして試してるんだ、と言いました。

どういう事かというと、父親を知らない黒人の子どもが溢れているという事です。それは離婚が原因かというとそれだけでもないようで、つまり単に「できちゃった」子供達が多いという事です。何も考えず性欲に任せて避妊もせずにセックスして、そしてまた何も考えず他の男とセックスして、そしてまた 性欲に任せて別の男とセックスして・・・。そして妊娠した事に気づいた時には、その子がどの男の子供か分からないといった始末。別に結婚するわけでもないので結局片親で育てられている子供たち。片親なので満足に学校教育を受けられず、限られた生活を余儀なくされ・・・。彼らの抱える「問題」は彼ら自身が一因となっているといってもいいかもしれません。

その話をきいて改めて周りを見回していると、母親しかいない黒人のフットボールプレーヤーは物凄く多いし、逆にそういった環境でも自分を育ててくれた母親を彼らは大変愛しています。フットボールなどのTV中継で選手が「I love you, MOM!(愛してるよかあちゃん!)」という言葉を良く耳にしますが、「I love you, DAD!」とはあまり聞かないかもしれません。

で、話を元に戻すと、そのバスケットの試合の時の子供に「じゃあお父さんの名前は?」と聞くととたんに言葉が出なくなっていました。本当に目の前にそういう子がいるとやはりショックです。若者、とくに黒人の間では、例えばバスケットで凄いダンクシュートを決めたり、フットボールでタッチダウンを奪ったりすると「Who is your daddy?」と叫んでいます。ひょっとしたらこれは今述べた事実と関係してるのかも。とうちゃんいないけど俺は凄いぜ!みたいな。(・・・ほんとか?)

(2/5/2001)

 

 
 

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