河川および氾濫原保全計画への住民参加

ポートランド・メトロ地域、オレゴン州、アメリカ
1998年1月17日〜1月31日
(メトロ・河川および氾濫原保全計画・オープンハウス)


ウィラメット川(オレゴンシティ周辺)
河川の水際まで乱開発が進むことで、水質の汚濁と洪水の危険性が問題となっている

都市成長管理実施計画の第3章は、河川および氾濫原(注:河川が氾濫した際に浸水するエリア)の保全に関する計画を自治体に義務づけていますが、現在その抜本的な改訂作業が進められています。メトロとメトロ水資源政策諮問委員会が共同で作成した下書きが完成したため、議会および政策諮問委員会での審議を前に、住民からの要望を伺い支持を取りつけるためのオープンハウスがメトロ地域内の4ヵ所で行われました。各オープンハウスは以下の4つの部分から構成されます。

計画の主な目的は水質保全洪水災害の予防の2つであり、内容の骨子は以下の3点です。


オープンハウス会場横の氾濫原

雪の直後であったため会場横に実物の氾濫原が(タイミング良く)出現した

計画案は2つの部分から構成されています。性能基準は全ての自治体に実施が義務づけられ、もう一方のモデル条例は自治体が個別に条例を作成する際の手引きです。地域の関心は法的拘束力を持つ前者に置かれており、主に以下の4点に関して住民との議論を行ないました。最大の関心は、最後に挙げた土地私権の不当侵害に集まりました。

下表に示したように、4つの会場となった地区はそれぞれ別個な問題を抱えており、計画への関心も自ずと異なります。従って、各地区の要望を調整した上で、地域全体に渡って効果的な計画案を作成せねばなりません。

日時と会場地区の概要
地図番号月日時刻会場地区の特徴
11/17
(土)
10am-1pm統合下水局水質研究所洪水の被害に頻繁に見舞われている上に、比較的裕福で環境問題に関心が高い発展中の地区
21/20
(火)
5:30-8pmグレシャム市役所小川をつぶしながら発展してきたベッドタウンから、環境保全を重視した独立コミュニティへと変貌しつつある
31/27
(火)
5:30-8pmメトロ本部ビル殆ど自然の小川が残っていない上に河川汚濁の深刻な都心部だけに、環境保護への更に積極的な取組を支持
41/31
(土)
10am-1pmクラカマス・コミュニティ・カレッジ環境教育センター最も保守的で既得権意識が強い郊外住宅地で、あらゆる行政の私権介入に反対が根強い

なお、私は1に全参加し、3は部分参加、2と4には参加していません。従って、以後の記述は1の会場に関するものです。

それでは、会場にお入りください

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