1995年1月17日の阪神淡路大震災は、プランナーとしての進路を模索していた自分にとって、大変に大きな衝撃でした。被害がどんどん拡大していく様子、現地の人々の必死に生活を取り戻そうとする努力、政府や自治体の対応のまずさ、東京などからの後方支援と現場との隔たり、復興プロセスへの疑問、これら全てが今後のまちづくりを真剣に考えるきっかけとなりました。
しかし、時が経つに連れ、震災が話題に上ることも少なくなってしまいました。震災後、しばらく続いていたマスコミ、専門家、市民をも巻き込んだ熱い論議は目立たなくなり、震災は被災者だけの現実として、今だに続いているかのように思えます。日本のどこかのまちが大地震に襲われる日は必ずやってきます。何時、どこで起きるかが予想できないだけです。そして、その時になって後悔をするだけでは、私達は被災した地方の経験から何も学ばなかったということになってしまいます。
私は阪神大震災を決して忘れません。そして、日本中がこの教訓から建設的に今後のまちづくりを考えることを望んでいます。
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