メトロの組織構成は、議会(Council)と知事(Executive Officer)の間の「権力の分散」を原則としています。メトロ議会は7つの地区毎に選出される7人の議員で構成され、地域全体の政策の方向を定め、立法によるメトロの政策執行の監督を行います。一方、地域全体から選出される知事は、メトロ職員を統括し、議会で定められた政策を執行し、日々の業務を監理し、議会への政策提案を行います。また、憲章は地域全体から選出される監査役(Auditor)を定めています。監査役は、外部監査員との契約監理や、メトロの運営や機能に関する監査を行います。 知事に統括されるメトロの内部部局は、1997年会計年度において約830人のフルタイムの職員を抱え、6つの局(成長管理局、交通局、地域環境管理局、地域公園緑地局、管理部、ワシントン公園動物園)と、1つの委員会(メトロ展示レクリエーション委員会:Metropolitan Exposition-Recreation Commission=MERC)、そして他の政府機関、議員や知事、法律サービスと住民とのコミュニケーションを補佐する複数の室から構成されています。組織構成略図および各部局の概要を以下に示します。
![]() メトロ組織構成略図
成長管理局(Growth Management Services Department)私が所属する成長管理局は地域計画を統括しています。その業務は、地域の住みやすさと経済活力を維持、強化する方向を目指しており、合わせて、都市成長境界線の管理も行っています。また、自局や自治体の都市計画機能を支援するために、データ・センター(Data Resoruce Center=DRC)を内部に抱え、地域の人口や雇用の成長パターンの予測を行います。交通局(Transportation Department)交通局は成長管理局と密接に連携しながら、土地利用方針を支え、人と物資を効率的に移動させる地域交通計画を作成します。特に、全ての地域公共交通計画は、トライメット(Tri-Met)など地域の公共交通機関との契約に基づき当局で作成します。また、連邦政府の高速道路および公共交通補助金を獲得し、地域に配分するメトロの権限を担っています。地域環境管理局(Regional Environmental Management Department)地域環境管理局は、地域全体の固形廃棄物の処理や計画、そして削減・再利用・リサイクル・プログラムを担当します。地域の固形廃棄物収集は、各自治体が委託方式で行いますが、メトロ地域環境管理局は2つの固形廃棄物運搬施設を直接運営し、別の1つを依託運営しています。(参考:メトロの所有、管理する施設の地図) 地域公園緑地局(Regional Parks and Greenspaces Department)地域公園緑地局は、マルトノマ郡の公園管理機能を引き継ぐ形で1994年1月に設けられ、地域公園緑地の運営と計画の両方を行っています。公園緑地の整備は、住民に承認された公園債によって行われているので、用地および施設への投資は厳しく監理されています。現在は、21の地域公園緑地と14の墓地を運営しており、更に今会計年度中には1336haの土地を購入する予定です。(参考:メトロの所有、管理する施設の地図) ワシントン公園動物園(Metro Washignton Park Zoo)オレゴン州最大の観光客を集める有料施設であるワシントン公園動物園を運営します。(参考:メトロの所有、管理する施設の地図) 管理部(Administrative Services Department)メトロ他局や委員会に対する全ての支援業務を一括して行います。内部は、財務、会計、危機と契約管理、情報管理、制作、人材および施設管理に分かれています。管理部の費用は、毎年作成される費用負担計画に基づいて他のライン部門に負担されており、また連邦政府補助金獲得のために連邦間接費用計画の承認を得ています。メトロ展示レクリエーション委員会(Metropolitan Exposition-Recreation Commission=MERC)メトロに指名された7人の委員が、オレゴン・コンベンション・センター、エキスポ・センター、公演芸術ポートランド・センター、シビック・スタジアムの運営を行います。また、予算の承認はメトロ議会が行います。(参考:メトロの所有、管理する施設の地図)
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