アシュランド(5):開拓の歴史の保全

アシュランド開拓の歴史は、鉄道地区(Railroad District)と呼ばれる一角を中心に展開されます。(先住民の歴史は横に置いておくと、)街への入植の始まりは1844年に鉄道駅が開業した当時に遡ります。そして、1848年にカリフォルニアで金が発見されて以来、ゴールドラッシュと共に急速に人口が増えていきました。その後、農産物などの輸送基地として街は発展していきましたが、当時の鉄道整備や街の建設が、数多くの中国からの移民に支えられていたのは、他の西海岸の都市と共通です。そして、1887年にポートランドからの鉄道が延伸され、サンフランシスコからの路線とここアシュランドで結ばれて、街の発展はさらに加速したのです。しかし、アシュランドを通過する鉄道の新線が1926年に開業したのを境に街は徐々に衰退し始め、街は静かな田舎町へと戻っていきました。その後、鉄道は一旦廃止されましたが、1995年より貨物線のみ再開され、現在に至っています。
かつての栄華を偲ばせる駅

現在では数少ない貨物線が走るだけの駅は、街のはずれにひっそりと建っています。非常に静かなところですが、街の歴史的な地区に指定されて以来、周辺で古い建物の修復や新しい建物の建設も進んでおり、かつてのにぎわいを偲ばせる地区となっています。


改装されたホテル

ピアレス・ルームズと呼ばれる写真のホテルは、開拓当時に数多く見られた労働者向けのホテルの中で唯一現存するものです。1995年に改装されて再開業しており、現在でも泊まることができます。


保存された自動車修理工場

ハスキンス・ガレージは、かつてはガソリンスタンドとして、鉄道地区の活動を支えていました。写真の右側に立っているポンプは重力式の珍しいもので、1972年まで使われていました。修復された建物では、現在では車のビンテージ部品の販売と修理サービスを行っています。


芸術家村の建設

すっかり寂れかけていた鉄道地区には、近年では芸術家村の整備が進められており、写真のような工房を兼ねた住宅が建設されつつあります。赤や黄色の彫刻が並んで、新しい地区の顔を見せています。


最後に、新しい住宅の表情を御紹介します

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