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夕霧 -人形師の遺産- Desire adventure B:B:C:C
平たくいえば,山中異界パターンである.あるいは館ものの和タイプ.
当然最後は炎上したりもする.

マルチエンディングだが,不要な選択肢を選ばされるようなシステムではなく, 要所で選ぶだけゆえ,さほど悩むことなく終わらせられるであろう.
こじんまりとはしているものの,その分きちんとまとまっている点を評価したい.
下手に風呂敷を広げすぎて破綻するよりよほどましというものだ.

不満は一つだけ.
メッセージスキップができるのがありがたいのだが,選択肢が出てくるまで 止められないのはちょっと不便だな.


フェルミオン Silky's adventure A:A:C:D
ほとんど男が出てこない(医者が一瞬出てくるだけ)生粋のレズもののため, そっち系が駄目な人には勧められないが,途中で3D移動モードを付けてみたりと ただのadvで終わらないよう,いろいろ頑張っていて好感が持てる一品だ.

未来で遺伝的に弱くなったヒトを元に戻すため,ようやく実現した時間遡行を 使って現代に遺伝情報を取りに来るというような話.
タイムパラドクスがどうこうというのはともかく,一番大事な要素である 濡れ場を丁寧に書いてるのがなによりよい.
ただ採取するのが,興奮状態にある人の愛液って設定はやめて.
短期間ですけべぇさせまくらなくちゃいけないからそうしたんだろうけど, 普通遺伝情報取るなら口腔内粘膜使わんか?

ともあれ,全体として,システムが旧タイプであるせいでちょっと操作性が 悪いことを除けば,文句付けるところもない安定したエロゲである.
なお現在地がやたらわかりにくい3Dモードのマップは, これ.


JINN -永遠の勇士- 天津堂 roleplay B:A:C:C
画面にMight and Magicの香り漂う3Dロープレである.
流れ自体は悪くないのだが,イベント時のメッセージがスキップできないことと, 戦闘がどうにもうざったい.
それとこの手のものではありがちだが,マウスを使うとプレイしにくい.
絵のクオリティはずば抜けているんだから,こういうとこに気を配ってあれば もっといい感じになったはず.
それがわかるだけにもったいないな.

同級生2(SP) Elf Adventure S:S:A:A
言わずとしれた恋愛シミュの2作目.
エロゲ史上最強のタイトルやもしれん.

じつはこれを語るのはなかなかきつい.今の俺は,こういったジャンルのものは 唾棄すべきと考えているにもかかわらず,出た当初,どうしようもなく はまりまくって1週間ほどぶっとおしでプレイしてしまったぐらいに, 楽しんだからだ.
まぁこのジャンルの始祖だからということで,納得させているのだが.

街のあちこちをうろうろして女の子と恋愛してどうこう,というものは, このゲーム以降いくつも出た.
うちにも載せている瑠璃雪など 典型であろう.
ただそれらをやってみて得た結論は,いまだこれをこえたものがないな ということだ.
他の作り手が,ほんとにこの真価を理解していたのか少々疑問になる.

俺はこのゲームでもっとも重要視される部分は,そのイベント数の多さと 発生条件のアバウトさにあるとみている.
出てきそうな場所をまわっていればだいたい目当ての子に会え,話が進む.
だからといって何も考えないでぶらぶらしてるだけでは,どうにもならない.
つまり事前情報がなくてもなんとかできるが,優しすぎるというわけでもない という微妙なバランスを保っているのである.

これと比較すると他のゲームは,出現位置がよくわからない,イベント発生時間帯 が短い,一カ所移動するのに時間がかかりすぎる等々,問題が少なからずある.
特に最後のようなものは,ミスしたら取り返しが付かなくなるといってもよく, それは本来どこに誰がいるか正確にわからないこういうゲームでは致命的だ.
攻略情報が絶対に必要という歪んだものになってしまう.
この差は,バランスが重要であるということを認識してるかどうかの 違いなのだと思われる.

1から比べて2はシステム的な違いはないが,キャラクター造形はずいぶんと 変化したようだ.
特にヒロイン格の意味の違いは大きい.
容姿端麗品行方正なおかつ資産家の娘なんて出来過ぎの上,なにか腫れ物を 扱ってるようでどうにも落ち着かない.
また本来主人公とはほとんど関わり合いがなく,高嶺の花だから落としてみよう というのもひっかかりに乏しい.
天午後の"由美子"から大して進化してないではないか.

これに対し,2では,血の繋がらない妹なんてあまりにもベタな存在であっても, 主人公に深く関わっている上,ゲーム中でも頻繁に顔を合わせることになる.
トロフィー的な存在と話の中心的な存在.
どちらがより愛着を感じやすいだろうか.

ただ1でああいうキャラクターにした理由は,おそらく誰にも嫌われない ようにするためだったのだろう.
それが一番安全ではある.
でもそんな存在はつまらない.
一部の人に好かれなくても強い個性を持っているほうがはるかに惹きつけられる というものだ.

2の違いはもうひとつ,イベント発生条件が幾分厳しくなっていることが あげられる.
前回は二股どころかほとんどの子の同時攻略が可能だったが,今回それがかなり 難しい.
これを否定的に見る人も多いようだ.

まずいといわれるのは,攻略情報が必要なレベルの難しさになっているのでは ないかという点だ.
たしかに前回に比べればだいぶきつい.初回プレイで誰ともエンディングが 迎えられないというのも珍しくあるまい.
だが俺は微妙なラインだがこれでよいとみている.
理由は,前回の主人公ちょっと節操なさすぎじゃないかと感じてたせいだ.
一人に絞れとはいわないが,ほとんどの子と並列で進めるのは, あまり好きになれなかった.
だが,この厳しさでは,あちこちにコナかけてまわれるほどの余裕はあるまい.
それにどうにもならないほどに難しいというわけでもないのも肯定要因だ.
まぁこの辺りのことはプレイヤの受け取り方次第であって,俺にはいいと感じれる 程度だったということだ.

とにかく全体として完成度の高さが目に付く.
細部まで丁寧に,よく考えた上で組み上げられたことは間違いなく, やっつけ仕事ではない,まともなゲームを仕上げようとしていることがわかる.
他もこれぐらいしっかりした考えのもと作ってくれていればいいのだが.

ところで,目当ての女の子を追いかけ回すような輩を,ストーカーと呼ぶらしいな.


エイミーと呼ばないでっ C's ware adventure C:B:C:B
妄想癖入ったかなりやばめの主人公,栄美の妙な話である.
あっちこっちでいじめられるのだが,全編に漂う間抜けさで 悲壮感のかけらもない.
全3話だが,栄美以外のキャラが別の話では別の役を演じるという結構面白い 構成になっている.

しかしなにより強烈なのは,栄美をはじめとする連中のとんでもない髪型である.
お蝶婦人どころではないアレを見るためだけでも十分やる価値があろう.

ところで'瞳'というのは例のSM調教師か?


マーブルクッキング Negative action -:C:C:C
昔,プログラム投稿雑誌なんか読んでた世代にはやたら懐かしいタイプのゲーム.
つまり固定画面(+α程度)でパズルっぽい要素もあるアクションゲームだ.
Zでポイントを設置すると,そこから自分のいる位置までラインが延ばされ, もう一回Zを押すとそのライン上を攻撃判定のある使い魔が移動する.
これを使ってステージ内の敵を殲滅すればクリアだ.
ちょっと説明しにくいが,Namcoのロンパーズを想像してもらえばよい.
極端に難しいこともなく,敵のアルゴリズムを掴んでいけば だいじょうぶであろう.

さくらの季節 Jast adventure D:B:C:D
なぜか出てくる女の子に全員見覚えがあるという,ある意味とんでもないゲーム.
こういうものは同人で出したまえ.その方が悪ノリできて楽しかろうに.

ゲームとしてはかなりひどい部類にはいる.
まず操作性が悪い.
選択してからワンクッション入ったあとに反応するとはどういうことか.
操作性こそゲームに置いて最も重要なものと考えている俺には (正確には前提としてだが),よくまたこんなもの出せたものだと感心する.
それにこれ一つで終わってればまだいいが,同じシステムを使っていくつも 出してるときた.
向上心というものがないのか?

またシステムが古い.
選択肢を片っ端から試していかなければいけないそのうざったさ.
古典的もいいところである.
これもちゃんと他のゲームをリサーチしてれば直せるはずだが...

そしてとどめに,シナリオもまずい.

何をやっても優秀なことがコンプレックスというのはなかなか面白い設定だと 思うがそれがうまく生かされていないのだ.
例えば,そこから突き抜けてしまうとか,何かの答えを見つけなければ 意味がない.
しかも普段は気にもとめず,突然悩む.
これでは,なにやら女の子と同情買うために悩んでみせてるとしかとれないでは ないか.

軽い話にしたければ,もっとアバウトに流せばいい.
重くしたければ,主人公の心理をもっと深く書き込めばいい.
しかし,これはどっちつかずなのだ.
ゲームデザインの段階で,なにをメインに持ってくるかしっかりした考えが まとまっていなかったのではなかろうか.


Waver 天津堂 adventure B:A:C:C
同社の"goice"の一シナリオ,"Seeker"の続編ということになっている, 典型的な館もの.
深林の屋敷に迷い込まされた(?)主人公とその恋人が,その毒にあてられて 立派なSとMになってしまいましたとさというような話.
ありがちではあるが,SMをエロ描写のための道具ではなく,中心的要素として 扱ってるあたりが他と一線を引いている.
かなりきっついのもいい感じだ.

ただし,やっぱりというか,主人公の心理変化の理由付けがしっかりしてないのが 気になる.
ゲーム内時間を短くしたいとか,データ量を押さえたかったとかいった理由 だろうが,話の展開が急ぎすぎで,少々唐突に思えるのだ.
まぁこういう変化を深く書き込もうとすると,妙にブンガクしてて 気持ち悪くなるかもしれないが.

苦言を一つ.
一応声が入っているのだが,俺にとっては邪魔なだけだ.
せめてオプションでon/offできるようにしてもらいたい.
メッセージスキップできなくていらいらする.


雛鳥の囀(patch) B-Room simulation B:A:C:C
'殻の中の小鳥'の続編.
システムは基本的に変化しておらず,全体的な雰囲気も前作同様 退廃していい感じだ.
ただしカード種類が増え,その組み合わせも考える必要が大きくなったことに 加え,身請け条件も厳しくなったせいなどで,少々難易度が上がりすぎている ように思える.
ゲームシステムとしては進化したといえるが.

なお俺がやったとき参考にしたテキストを 以下に残す.


Lemmings Imaginia Puzzle -:-:A:A
穴からうぞうぞ出てくるレミングたちをゴールまで導いてやる アクションパズルだ.
レミングは,いったん歩き出せば一方向にひたすら進み続ける習性があるんで, プレイヤがあらかじめ数種類用意してある指示を使わなければいけない.
ただその回数は面によって制限されてるため注意が必要だ.
実際にやってみればさほど難しいシステムではない.
もちろん,だからといって簡単にクリアできるというものでもない.

このゲームのよさは,たぶん箱庭的なものが感じられるところであろう.
こじんまりとした世界を,やっぱりちまっとしたレミングがうろうろしてる様は なかなかかわいいのだ.
単純さはひたむきさに見えてくる.

華は爆破だが.


old ones.