青の部屋  〜 透明な心 〜



あなたを瞳に焼きつけたい
今の季節 この風の中の匂いごと

ファジーな表情が好きだった
その中に あなたの色んな気持ちが
詰まっているの 知ってたから

悲しい 幼なじみ
思い出以上には なれないね

薄いセロハン越しに
あなたの記憶も ぼやけていく

ときめきをさらって逃げた
あのいたずら坊主

波の音が甘く溶けた
あの瞬間をもう一度

私を追いかけて
捕まえたら逃がして

身勝手も かわいいと思って 許してね

心が走ったから あなたへと駈けていく

時計の針を 逆に戻せば
あの日のあなたに 会えるかしら?

素直な気持ちで あなたを呼んだら
素直な心で 答えてくれる?

言葉はうそつき
瞳だけを信じて

瞳に映った青空の中に
陥ちていきたい

きっと空は抱きしめてくれる

私が言いたかった言葉は
あの夏の浜辺の上に 置き忘れたまま

あの時の言葉を取り戻しに行こう

青いビーチサンダル
あの日の 風の香りがした

水色の視線
首すじをひんやり掠め
私は 足元を見つめるだけ

心のアルバムから
写真が一枚 剥がれ落ちた

心にそびえ立つ
この峠を越えたい

心の旋律は 細く透明な糸
やさしく奏でて









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