If there's a will, there's a way... My brother used to say that all the time. He was so optimistic about everything... opposite from my views of the world. As I wanted to believe his words, his death proves that he was wrong.... Dead Wrong...... |
「せ、‥センパーイ!!」
十日振りに会社に出ると、後輩のチャドが抱き付いてきた。 「お〜よしよし、いい子にしてたかー?」 普段は邪魔そうに押し返すが、久し振りなので頭をなでなでしてやる。 「You look like shit, Kenneth. ちゃんと食べてるの? やつれてるじゃない」 ボスの秘書、アメリアが笑ってぽんぽんと肩を叩く。 こうゆう仲間たちに囲れてほんと幸せだと思う。まー、みんながみんな良い奴とは言えないがオレが今だにこの会社に勤めている理由はここにいる連中だ。 「おいチャド、いい加減はなせ。オレはボスに用がある」 今だにオレにひっ付いているチャドを押す。相変わらず身体だけデカくなりやがって。 「先輩、おれ何回も電話したんっすよ? 全然繋がんないし、連絡もないし。おれ先輩ん家に行こうとしたけど ボスが止めるし‥」 『ボス‥感謝するぜ』 オレはホッと溜息を付きボスのオフィスへと向かう。 「あ、んじゃおれ コーヒーでも入れときま〜す」 ブンブンと張り切って手を振るチャドに軽く手を上げ、ボスのオフィスへ入る。 「えー、今度の日曜かい? その日はちょっと忙しいな〜」 案の定、電話で話しておりオレにちょいちょいと座るよう向かいの椅子を指す。 「ん〜、土曜はどうかな?」 この口調から言うとまた女だな、と苦笑しながらオレは椅子に座る。 全く、フィアンセもいるのに浮気ばっか‥。絶対彼女に言ってやる。 「ああ、分かった。また後で」 電話を切ってオレに微笑む。 「久し振りだな〜、ケネス。もう大丈夫なのか?」 ちゃんと寝てるか? と聞きながらデスクの引出しを開ける。 「ボスこそ‥‥相変わらずデートの予定合わせて‥。いいのかよ」 引出しからファイルを出しながら おや?と不思議そうな顔をする。 「どうしてデートの話だと分かるんだい? 俺だって友達とかいるんだぜ?」 ちょっと悲しそうな顔をしながら訴える。 『‥あんな鼻の下のばしてウキウキ話す相手って女しかいないだろ‥。』 オレは呆れて何も言えなかった。 「まっ、当たってるけどな♪」 ワッハッハッ、と笑いながら いや〜参ったなーとコカコーラを口に運ぶ。 「…ボス、忙しいのにわざわざニックの葬式に来てくれて有難うございます」 ボスの顔がいきなり真剣になる。 「いや、‥俺はお前に感謝されること一つもしてない。ニコラスは俺の友でもあった。ただ 社員の兄さんってのと違うからな‥‥。御家族の方はどうだ?」 「‥‥うちの両親は大丈夫ですけど‥、ヴァレリーの方が‥‥」 ボスはうなずく。 「彼女は一人になってしまったな‥‥。気の毒に…。‥‥‥で、お前はどうなんだ?」 本題にうつる。いよいよか‥‥。 「はい、大丈夫です。‥‥色々とご迷惑をかけました」 ボス、何でオレがここに来たか分かるだろ? 「そんなことない。‥‥‥んで、早速だが‥‥。すぐに答えなくても良い‥‥。もしお前が嫌なら‥‥」 「やります。‥‥やらせて下さい」 オレは即答し、手を差し出す。ボスは少し驚いた様な、しかしこうなることをどこか予想していた様な顔をしながらファイルを手渡す。 「ニコラス・ブライアントの死の全貌‥。必ず良いストーリーにします」 Part 3: End Back top Next |