The new revelation.... I thought I knew everything about my brother. Seems I was wrong. I felt betrayed by my own brother. I always followed my heart and gut feelings. He said to keep believing in myself... But.... I don't know what to believe anymore... |
オレはアパートに着きベッドに横たわる。
グレイ・ミラーにも電話をして何も見付からなかったと報告した。 『そうか。…案外諦めが早いんだな』 少しガッカリしたような口調だった。 うるせー‥。どうせ何も期待してなかった癖に。 散々オレを苛めてうるさそうに追っぱらったのに、諦めたら諦めたでそう言う‥。 「あ〜、最悪な気分だ‥‥」 オレはすぐ側に放ったリュックをベッドから蹴り落とす。 ニックのファイル…。 どうせ読まなくても大体何が書かれてあるか予想は付く。オレは今まで色々な人の死亡レポートを読んできた。まさか自分の兄のを読む日が来るとは…。 『―きっと貴方に心配を掛けたくなかったのよ‥』 ほんとにバカだぜ‥‥ニック‥。 オレに心配掛けたくないだぁ? あったまくる台詞だ。 オレは物心付いた時からニックにちょこちょこ付いて行った。同じお菓子食べるとか 同じ玩具欲しいとか良く駄々こねた。そんなオレに笑いながらいつも優しかったニック。喧嘩とかしてもいつも折れるのはニックだった。ニックがいつも正しかったのに…。 怒ったことも一度もない…。 「あ〜、あるか…」 唯一本気で怒らせたことが最近あった。 それはニックが担当していた幼児虐待事件のファイルを見せてくれとせがんでいた日だ。最初は 後でな、とか言って適当にあしらってたが オレのあまりのしつこさにうんざりしたのだろう、 「この子たちは虐待されて殺されたんだ! 面白ろがって新聞の表紙を飾る為の道具じゃない!!」 あんなに怒ったニックをみるのは初めてだった。それまではオレが事件のファイルを見たがると「少しだけだぞ」と言い殆ど見せてくれてたが…。あの事件は違ったようだ。 ニックが最後まで解決できなかった事件…。 「オレに相談できない程、大事なことだったのかよ…」 ‥‥‥‥自殺する程‥‥。 ‘PRRrrrrrrrrrrrrrrrr’ オレは突然鳴った電話にビクッとする。面倒くさいのでそのままベッドに寝っころがる。 『せんぱ〜い、すぐ戻るって言ってもう2時間経ってるんですが。大丈夫ですか? 携帯にかけたら電源が切れててちょっと心配になって電話してみました。このメッセージを聞いたらおれの携帯にかけて下さい。失礼しま〜す』 チャド…、オレの心配より自分の心配をしろ…。 高校の時からずっと懐いてきた可愛い後輩だが‥‥ここまでくると少し不気味さを感じる…。 オレは苦笑する。 ま〜あいつも気遣っているのだろう。オレがどれぐらいニックを尊敬していたか分かっているし‥。 ‥‥多分ニックの同僚たちは知らない。皆、オレがニックを利用して記事を書いてたとしか思っていないだろう‥‥。 「まぁ、実際そうだよな…」 オレは自虐的な気持ちになる。 多分グレイ・ミラーも…。 オレがニックの死を他殺にしたがる理由は、記事が面白くなる為だと思っているのだろう…。 「何とでも思いやがれ、‥‥‥‥‥結果は同じだ…」 ―自殺―。 “難事件に悩まされ 次々と増える被害者たちに責任を感じた挙げ句、自殺をした可哀想なLAPD捜査官:ニコラス・ブライアント。” こんな風に有り触れた記事になるのだろう。 ニックの最期…。 「‥‥‥‥‥どうしてっ…」 オレは枕に拳を埋め込む。 ‥‥‥行き場の無い怒り。 「…オレは、どうすればいいんだ‥‥ニック…」 オレは震えながら目を閉じる。一日中の疲れの所為だ…。 Part 7: End Back top Next |