アメリカには一言で「ナース」とは言っても、多種多様な職種に分かれています。CNA (Certified Nursing Assistant) は日本の看護助手にあたり、LPN (Licenced Practical Nurse)は日本でいう准看護師、そしてRN (Registered Nurse) が日本の正看護師にあたる、といえるのではないかと思います。さらに、この上に Nurse Practitioner(NP)という職種があります。この NP は RN でさらに上級の教育と訓練を受けた人々のことで,たいていは4年の大学教育を受け RN になり,さらに修士課程の約2年を終えた人たちです。なんと NP の資格をもっていれば外来診療を自分で行ったり薬の処方箋を書いたりすることもできます。 これらの職種は法律によって行って良い手技、行ってはいけない手技というのが事細かに決められています。例えば CNA は与薬を行ってはいけないが、LPN 以上の資格を持っていればできる、などなど。以下、あくまでも私の知っている範囲内でではありますが各職種の役割について簡単に説明したいと思います。 1.RN これが日本で言う「正看護師」です。2年から4年の教育課程を経て、州の試験にパスすることによって免許が取得できます。情報収集、看護ケアの立案から実践、フィードバックに至るまでを自ら行いつつ、LPN、CNAの指導も行います。 2.LPN RNの指導の下で簡単な看護ケアを行うことが出来ます。日本で言う「准看護師」にあたるといえると思います。1年間の教育プログラムを終了し、州の試験にパスすることによって免許が取得できます。 3.CNA RN、そしてLPNの指導の下で、看護ケアにあたります。州によって定められた教育プログラムの長さは違うようですが、アラスカ州では130時間以上のプログラムを終了し、州の試験にパスすることによって免許が取得できます。日常生活動作の介助やバイタルサインチェックなどの基礎的なケアが中心になり、老人ホーム等の長期滞在施設では大きな戦力になっています。 |