アメリカで看護師免許を取得するには


アメリカで看護師(RN)免許を取得するためには、様々な方法があります。もちろんアメリカの大学で看護学を学び、学位を取ってから州の試験を受けるという方法もありますが、私のようにすでに外国で看護学を学び、看護婦免許を取得している者には、新たにこちらの看護教育機関に入りなおさなくてもいいようなオプションがあります。州によって規定が異なるので一概には言えませんが、CGFNS試験とNCLEX−RNという試験に合格し、アメリカの看護師と同等の知識があるということを認めてもらえば良いのです。

アメリカのほとんどの州ではCGFNS(Commission on Graduates of Foreign Nursing Schools)の試験を合格していることが、NCLEX−RN(National Council of State of State Boards ofNursing Licensing Examination for Registered Nurses)の受験の際にに求められています。アラスカ州では昨年10月まで、外国人ナースでもこのCGFNS試験を受けなくても直接NCLEX−RNが受験できることになっていたのですが、規定が変わってしまったようです。(涙)

CGFNS試験に合格すると、ようやくRN免許取得のための試験、NCLEX−RNの受験資格が得られます。日本では看護師免許は「国家資格」なので1回国家試験に合格し、免許を取ってしまえばそれは日本国中どこでも有効なのですが、アメリカでは「州資格(?)」なので、自分が看護師として働きたい州で試験を受ける必要があります。他の州に引越し、そこで看護婦を続けたい場合にはその州で看護師資格を更新しなければなりません。

以下、CGFNS試験とNCLEX−RNがどのような試験なのか、私の知っている範囲内で説明したいと思います。


CGFNS試験
CGFNS(Commission on Graduates of Foreign Nursing Schools)とは、外国の看護教育機関を卒業して看護師免許を持っている人々が、アメリカ国内で看護師になる為の活動・試験を助ける組織です。CGFNS試験は、大きく以下の3つのパートに分けられています。

1.Credentials Review 書類審査
2.Qualifying Exam of nursing knowledge 看護知識のテスト(もちろん英語・・・。)
3.English language proficiency examination (TOEFL) 英語力のテスト

書類審査のためには高校の卒業証明書の英訳文を用意したり、自分の卒業した看護学校や免許を取得した厚生省などから、CGFNSオフィスに直接英文の証明書を数通送ってもらう必要があります。TOEFLではペーパーテストで540点以上、コンピューター試験では207点以上が合格基準となっています。CGFNS試験に合格するためには、この3つのパートすべてに合格する必要があります。

ちなみに、看護知識のテストが行われる場所はアメリカ国内でも限られており、私もはるばるアラスカからニューヨークやヒューストンまで行かなければならないようです。(がっくり・・・。)


NCLEX−RN
これがいわゆる日本での「看護師国家試験」にあたるものだと考えてもらってかまわないと思います。この試験をパスすることによって、その州から看護師免許を交付してもらうことができます。様々な看護知識を問う状況設定問題を、コンピューターで解いていきます。

こちらの試験は州が取りまとめているため、私もわざわざ他の州まで試験を受けに出向く必要がありません。(とはいっても、試験会場のあるアンカレジまで車で7〜8時間かけて行かなければならないのですが・・・。)


この二つの試験を合格して晴れてRNの資格を取得できるのはいつの日になることやら・・・。ちなみに私は11月にCGFNS試験に挑戦してくる予定です。勉強しなくっちゃ〜!

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