クルマって、決して安くはない買い物ですから大抵の人はいろいろな思い入れがあると思うんです。そして、大抵はそうそう買い換えるものでもありませんから、ちょっと大袈裟に言えば、持ち主と暮らした何年間かの思い出は全部そこに残されている。道具にすぎない、機械にすぎないんだけど、そう言い切れないなにかをクルマに感じている人は多いと思います − 少なくとも、わざわざここに足を運んで読んでいらっしゃる方は(笑)。

私も職業柄もあり何台かのクルマと共に過ごしてきました。「乗った」だけのクルマなら数知れないくらい。おまけにオートバイに夢中になる時間が多いものですから、クルマにお金と時間はかけられないのでなるべく合理的な選びかた、はっきりいって商用車ですな、こいつを足にしてきました。乗用車はどうせ仕事でも乗れるしね。といってももともとはスポーツカー大好き。それでおさまるはずもなく・・・

ある時、色々算段をして、こんな車を買っちゃいました。安物です。特別どうっていうことのないクルマです。でも、毎日こいつを運転していると、最高の相棒のような気がしてきます。プロの目からみれば最低のクルマなのかもしれませんが(苦笑)、乗った瞬間から口元がほころびてくるようなクルマはホント、こいつくらいしか経験にない。フェラーリはねえ・・・口元は引き締まるよね(笑)。にたにたしながらハンドル握れるほど人間できていませんからね(笑)。大抵のエキゾチック・カーはそうなんですね。

でも、フィアットはそんな懸念もいりません。きっと、テスタロッサのドア・ミラーくらいの値段しかしませんし(笑)。でも、この流麗なデザイン、気持ちのいいオープン・トップ、古臭いけどよく回るエンジン、何もかもが本当に楽しい。オープンカーならなんでも一緒?いやぁ、ちょいと違うんだなあ。このデザインは勿論こいつだけだし、このエンジンもこいつだけ。一生懸命走っているのにまず制限速度に達しない(笑)とろくささもこいつならではで、しかしそんな速度領域なのに爆笑しちゃいたいくらいに楽しいんです。

遅い車って一生懸命走らせる楽しみがある代わりに、結構疲れます。速いクルマって、思ったように飛ばせないお陰で、かなり疲れます。こいつは、実のその辺が手ごろにできていてキモチいいんですね。サイズもちょうどいいし、その気になれば結構荷物も積めないこともない。よく錆びるしよく壊れるけれども、完全な機械なんてありゃせんからそれはご愛敬。

そんなフィアット君との楽しい日々の一端をだらだらつづっただけのページです。リンクもイタ車とフィアットしか出ていません(笑)。フィアット・スパイダーのことなら何でも判るページですが、それだけ(笑)。そのくせ、情報量は強烈です(多分・・・)(笑)。ま、そういう覚悟の上でこの先に進んでくださいね(笑)。