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第1編 白浜 |
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南紀は大学1年のときにバイクで周遊して以来です。しかし、そのときには夕方に神戸を出て、夜中にぐるりと半島を回ったという状況でしたから、実際上は初めてであったというべきでしょう。白浜にも来たとはいっても、そのときには駅で警官に呼びとめられて職務質問されたことを覚えているだけで、白浜の白浜たる白浜的景観は、今回初めて目にしたわけです。 |
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![]() ![]() 白浜は、いまでこそ、近畿から近場のドライブ・スポットですけれど、昔でいえば、「新婚旅行のメッカ」ですよね。確かに、このような風景というのは畿内では味わえないものです。 |
南紀や伊勢志摩は、いまも変わることなく観光地として栄えているのではないでしょうか。少なくとも訪れた印象としてはそんな感じで、どこに行っても多くの人たちでにぎわっていました。ある事典(98年版)にも「千畳敷・三段壁・円月島などの景勝にくわえ、水族館・海中展望塔ほか、ゴルフをはじめとする各種スポーツ・観光・行楽施設もつくられ、季節をとわず行楽客が多い。」とあります。新しいホテルと思われるものの建設中の場面にも出会いました。 |
ん?、白浜でホテルと言えば…
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さて、気を取りなおしまして、白浜に来たからには温泉を無視する手はありません。 「白浜温泉」という呼び名は昭和以降だそうですが、温泉そのものは、斉明天皇をはじめ歴代の天皇が入湯した記録が「日本書紀」ほかにあり、「万葉集」にもよまれたという、非常に古くからのものです。古くは牟婁温湯(むろのゆ)・紀温湯(きのゆ)と呼ばれていたそうです。 今回はその「牟婁温湯」の湯を引いているらしい「崎の湯」に浸かりました。文字通り、海に突き出した崎に作った露天風呂で、近くの海中展望塔から丸見えです。乳白色で青色みがかった湯で、確認していませんがおそらく「含硫黄−ナトリウム泉」です。源泉を舐めるとしょっぱい。沢山入浴客が居ましたので、のんびりというわけにはいきませんでしたが、それでも、目を閉じて、黒潮が岩を洗う音を聞き、潮風に吹かれながら露天風呂に浸かるというのは、ホテル川久に泊まらずとも、なかなかの贅沢です。 |
第2編 中辺路へ |
最終更新日00/11/09