店主の読書日記 DEC2003 タイトルリスト 作家別リスト

2003/12/31

 大晦日。
 実は昨日、去年買ったプリンタをようやっと開封して(こういうの多いな、おれ)、年賀状なんか作っていたので……眠い。
 しかし、30枚くらいがあて先まで2時間くらいで出来あがっちゃいましたよ。
 ブラボー!
 科学の発達って素晴らしい!(イマドキそんなことに感動してるヤツはいないかも)
 とにかく、会社分は作って出しちゃったので、安心だ。昨年、1枚も賀状を出さなかったので、個人的なやつはあんまり来ないと思うし。

 一言書き添えて、郵便局に出しに行って、三択……じゃなくて(クイズやってどうする)洗濯して、ちょこっと掃除して、会社に行く。
 出勤してた人に年末のご挨拶をして、少しファイルをまとめて、本当に今年の仕事は終了。

 ……なんか地味っすね、私のおおみそか(笑)。

ラスト姐さん  今年の描き収めはハガレンから(汗)、ラスト姉さん。
 いやあ、こんなものを年末に描く自分なんて、想像もしませんでした。人っていつ何がどうなるかわからないもんですねー。(←そういう場合に使う言葉ではないぞ、リオハ)
 2004年、鋼は私をどう変えるのでしょうか?(笑)


2003/12/30

 なんだかようやっと余裕が出てきたので、日記などを整理しております。
 最近、日記が滞りがちなのは、ひたすら仕事のせいです。来年は、あんまり仕事をやらないつもり。いや、ええ、まあ、やってもアベレージ以上はやらないようにして、創作活動を戻そうと。人は何かの犠牲なしに何も……って、もういいですかそうですか(笑)。

 ハガレンで何かやりたい気持ちもするんですが、やっぱオリジナルで放っときぱなしのものにひと段落つけようと思います。
 少年の成長物語のつもりだったのに、15歳からちっとも育ってない主人公もどうにかしてやらないとなあ。
15歳の主人公



←初書き、こんなネタでやっちゃっていいのか……。


2003/12/29

 人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない。何かを得るためには同等の代価が必要となる――。

 と、いうわけで今年分の仕事を終わらすために根を詰めて作業してたら、首がものすごく痛い。もともと体質的に首が弱い(体型とかアゴの形とかで)と医者で言われているので気をつけてはいるんだけど、年末って書類仕事も多いんだよ〜。
 とりあえず、しなければいけないことだけ終わらせて今年の仕事は終了!


2003/12/28

 東京ミレナリオを見ながらジャズを聴く、というナイスな企画があったので、丸の内へ。
 ホットワインを飲みながら聞く女性ボーカルっていいッスね。くつろぎます。(2Fだったのでミレナリオはちょっとしか見れませんでしたが)
 充分堪能した後に丸ビルでご飯を食べて、今年最後の週末は終了。

 ……って、おい、なんかオシャレじゃねーか。誰の日記だ? (俺の日記だ)


2003/12/27

 中井ピーチ、もとい、貴一が出るので草薙くんの『太閤記〜サルと呼ばれた男』を見た。
 えー、藤木直人の織田信長、悪くないけど、なんか違う。(でも、個人的には『利家とまつ』の反町信長よりヨシ)
 私はキャスティングに文句たれるクチでもないんだが、ついでに信長ファンでもないのだが、なんか違う。
 時代的には下克上。そして、信長という人はかなりその時代の常識ををぶっ壊した人だ。
 血筋だけが尊ばれる時代でもないだけに、信長には人をそうさせるカリスマ性があったはず。恐怖によって人を支配するのでもかまわない。どこかで人に頭を垂れさせる何かがあれば。

 ……なあんて書いてみたが、この番組は「『いいひと』の秀吉が、その人柄だけでいかにのし上がったか」みたいな話なのだった。晩年の朝鮮征伐なんかナッシングですな(笑)。まあ、一種のファンタジーとしては面白いかな。


2003/12/26

 買っただけでなかなか見れなかったハガレンDVD。週末になったので、夜中に見ました。(ちなみに、私は今回収録の1話2話は放映を見ていないので初見)

 ……えーと。
 エド、拘束されています。半裸で。
 たしか、「賢者の石」の回でも鎖で拘束されてませんでしたか? その筋(どの筋?)の方にグッとくるもんがありそうな……。こんなに少年が毎回(←おおげさ)拘束されていていいんでしょうか。
 と、いうか、ここ3ヶ月というもの、アニメはハガレン以外見てないのでわからないのですが、最近ってこういう感じのが主流とか……?


2003/12/25

 部の忘年会。
 いくつか候補日があったのだが、みなさんが一番予定の合うのがこの日だった……って、いいのかみんな!
 場所はT.Y.ハーバーで、クリスマスのこの日、不幸なことにたくさんのかっぽー(←発音表記)が湾岸デートしていたのだった。うるさいし、やたら動いているし、一本締めはするし、「よぉし、今日は決めてヤルっ!」と来ていたかっぽー(←発音表記。しつこい)には大変ご迷惑だったと思う。思うが、それくらいの障害に負けては愛は貫けないのだ。がんばれ、かっぽー!(←発音表記←もう、よせ)

 そして、恒例の抽選会、くじ運のない私にも当たりました!
 何が当たったかというと……。











金運申

 サルの置物。(ちなみにDr.コ○もの)







金運申

 しかも2個。

 飾ればいいじゃん、と、いわれるかもしれないが、このシリーズの縁起もの、霊験あらたかすぎるんだよね。
 マンションにコ○置物を置いていた後輩は泥棒に合い、引っ越したらハウスシックになってしまった上に電車内でスリに合うというアクシデント続き。
 携帯ストラップをしていた別の後輩も素敵なアクシデントがあったらしい。
「ええ……色んなことが起こったのでソッコー捨てました……色んなことが」
と、ウツロな目で語っていた。
 つーことで、欲しい人はメールください。プレゼントします。携帯ストラップ2本もつけて、ばーんと!


2003/12/24

 花火、見ました。
 冬の花火は空気が澄んでいるせいか、夏よりクリアに見える感じ。

 今さら感があるが『R.P.G.』(宮部みゆき/集英社文庫)読了。

 住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。殺人に関わりが? 虚実が交錯し、見えてきたものは…文庫書下ろしミステリー!

 私がこの作品を長いこと読まなかったのは、「ネットの中の擬似家族」というものの扱いが「なんかアヤしそう」と思ったから。
 私や、この日記を読んでくださる方はある程度、ネットの中に「住んでいる」(なんか鍵カッコが多いわ、今回)ので、私が考えたこともわかっていただけるかもしれない。ネット使用当事者として、その扱いにガッカリしそうな意味での「アヤしそう」。
 でも、読んでみたら、きちんとしていて(きちんとしすぎかも)、その辺の齟齬はまったくなかった。

 同じくネットの世界を扱ったミステリということで思い出すのが、栗本薫の『仮面舞踏会』。
 まだ、パソ通時代に書かれた作品だったと思う。私が読んだのは新書に落ちた時で、ネットの時代に入っていた。ネットにしても、まだそんなに一般的でなかったので、インパクトがあったのかもしれない。『仮面舞踏会』は、とにかく私にとって衝撃作品だった。

 ある事件以後、長く日本を離れていた名探偵・伊集院大介。
 そして、パソコン通信のアイドル「姫」をめぐる事件。
 オフに出たことがない幻の「姫」が渋谷ハチ公前に姿を現すという約束の日、その場所で1人の女子大生が惨殺された。彼女は本当に「姫」なのか!? 手掛かりはすべてパソコン・モニターの中。2つを繋ぐのは、数年ぶりに再会した滝沢稔。
 伊集院大介が未曾有の難事件に挑む。

 普通の人の日常に虚構世界がこんなに近づいたのは有史はじまって以来の出来事じゃないか。
 そして、ある人にとっては、それはすごく危険なことじゃないか? と、気がついてしまったのだ。
 『R.P.G.』は、文庫裏のあらすじを読んで予想した内容とずいぶん違った。メールやBBSの書き込みが少しだけ引用されているくらいで、ほとんどは現実世界の人間が考え、話し、疎いている。
 『仮面舞踏会』は、もちろん現実世界の部分が多いのだけれど、精神はサイバースペースに入り込んでいる。
 作品が書かれた時期も違うので、作品の狙いも違うだろう。でも、私は2つの違いは作者の虚構というものへの考え方が違うから、という印象を受ける。
 パソ通時代から、ネットワークを利用してる栗本薫。大極宮(所属事務所)のサイトの最初の方を読む限りではネットをしていない宮部みゆき。
 状況の違いはさておき、もともとこの2人の作家の作風はずいぶん違う。
 自分が作る虚構から一歩引いて冷静に作品を作る(ように見える)宮部みゆきは、ネットの世界に対して非常に冷静だ。そして、栗本薫は自分が作る虚構に酔えるタチなのだ。(たぶん、あの膨大な著作の源泉は、それだろう)

 なんだか作家論になっちゃったなあ(笑)。
 でも、作家としては、どちらが悪いわけではない。読者が面白く読めればそれでいいのだから。
 『R.P.G.』という作品は、作品のよしあしの前に色々考えてしまうことが多いなあ、ということで。

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2003/12/23

 なんかハガレンネタばっかで恐縮だが、DVDに入ったちらしをみて少年ガンガンの増刊が出ていたことを思い出した。
 実家に帰っていたので、千葉の三省堂書店に行く。
「ガンガンの『鋼の錬金術師』増刊号はありますか?」
と店員さんに聞……けばいいのだが、やっぱりなんだかこっ恥ずかしいので、スタイリッシュでオシャレなマンガ(でも、マンガ)『RUSH』(西村しのぶ/祥伝社フィールコミックス)3巻をレジに差し出しながら聞いてみる。
 即、返答が帰ってきた。
「全部、売り切れました」。
 は、早っ。発売は18日でっせ。(←ちらしに書いてあった)
 しかも、店員さんが即答できるってことは相当数仕入れて、なおかつ同じような質問をされてるわけね。
 つーことで入手ならず。

 でも、三省堂の店員さんてみんなカワイイのでいいとこにする。
 ちょっとこれだけ粒ぞろいのカワイコちゃんズが揃った書店はなかなかないのではないでしょうか。いや、Yonda?くんしおりを1枚ずつ全種類もらったからではなくて(笑)。

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2003/12/22

 なんだかなかなかハガレンDVDを引き取りにいけない。打ち合わせで銀座に出たので、帰りに電器店に寄った。

 いつもそれなりに混雑している店だけど、年末のせいか、はたまたクリスマスのせいか「芋洗います」状態。(←間違い)
 がんばって人ごみを抜けてDVD売り場に行き、予約カウンターに出頭。もじもじしながら予約票を出したら、店員の兄ちゃんがすまなそうに、
「あちらのレジでお会計を済ませていただくようになるんですが」
と、いった。
 後ろを見ると、これがまたすごい。ここはディズニーリゾート? と、いうくらいの長蛇の列。レジ5台フル活動なのに、最後尾からは20分待ちの風情が漂う。
「この紙(予約票)を持って並べばいいですか?」
 私は並ぶ気満々である。
 兄ちゃん、少し私に顔を寄せて小声になった。
「ぶっちゃけ、8時半くらいまで営業してると思うんですよね」
「閉店時間(8時)くらいにもう一度来た方がいいですか?」
「うーん……」
 兄ちゃんはいっそう小声になり
「9時までは営業してると思うんですよー」
と、いった。

 聞くたびに 延びる閉店時間かな

と、思わず一句詠んでしまうほど、するすると閉店時間が延びていく。そんなにホイホイ時間延長してしまっていいのかっ。その言葉を信じて8時半に再来店したら、シャッターなんてとっくにしまってて、そこに紙が1枚貼ってあって「ばーかばーか」と書いてあるんじゃないか。
 そんな一抹の不安を抱えながら店を出て、他店でお買い物をして9時10分前に再訪したら……。

 開いてました。

鋼の錬金術師DVD1巻  無事、DVD1巻をゲット。しかし、店頭にハガレンDVDが1巻もないのはどうしたことか。「こんなもん仕入れたって売れねーや」と元々の仕入れ数が少ないのか、バカ売れして売り切れてしまったのか、深刻なハガレン問題として検討していきたい。
 ……じゃなくて。
 やっぱ2巻も予約かあ……。


2003/12/20

 Zac.さんに声をかけてもらって、「めるさま上京記念」EVE関係オフに行ってきました。

 みっちりと濃い(どんな風に濃いかはさておく)昼の部には出られなかったので、夜から参加。でも、充分楽しかったです。久しぶりに酸欠になるほど笑いました。みなさま、ありがとうございました。
 参加メンバーは幹事Zac.さん、めるかとるさん、カルテジアンさん、P.D.天龍帝さん。
 ここで出た「沖縄超特急」の話が個人的に大ウケで、私はこれで金を取る気満々です。
 とりあえず、賞金総額100万円の社内コンペに出してみようかと。応募形態は自由なので、「沖縄超特急・パイン37号」のCGイメージを作ってみようかなあ。(←ノリノリ)

 私以外の参加者はその後、オールでカラオケのために夜の街に消えていったのであった……。うーむ、若者は元気だのう。


2003/12/18

 お台場の某ホテルで会社のクリパ。
 今年の新人による出し物は、サンタのコスチュームで歌うモー娘だった。時間外に毎日練習したという歌も踊りもかわいかった。
 が。
 ひざ上2cmのスカートなんて、おじさんは認めません。(きっぱり)
 しかも、男サンタが混じってて、いらんことに露出が高いし。そして、まったくいらんことにミニスカートに編みタイツはいてるし。しかも、スネ毛、剃ってないし。

 ところで、遅れて『ヒカルの碁』ラスト3巻を読んだら、このホテルが出て来た。北斗杯会場という設定だったのだが……もしかして、北斗ってお金持ち?(笑)
 それはともかく、お台場のホテルが会場って、カップルがそこいら中でいちゃいちゃしてて選手は気が散らんのか。(みんな18歳以下だしさあ)


2003/12/17

 仕事をしてて、ふと思った。
「今日はDVDの発売じゃーん、『コガネの錬金術師』の」

 何か違和感を感じたが、しばらく気がつかなかった。
 ……いや、でも、きっとあの世界にはこういう二つ名の錬金術師もいるさ。そうともさ!
 (略称はコガレン)


2003/12/15

 だらだら3週間もかかっていた『ローラに何がおきたのか』(フレドリック・ヒューブナー、法村里絵訳/角川文庫)をやっと読了。
 読了に時間がかかったのはつまらなかったのではなく、ひたすら他のことに追いまくられていたせい。

 風光明媚な海辺で実業家タルボットが射殺され、側に気絶した妻が倒れているのが発見された。美貌の女流画家ローラが夫を殺して自殺を図ったという大スキャンダルに、世間は色めきたつ。「…ふたりとも、私が殺したの」謎の言葉を残したまま、彼女は沈黙を貫き続けるのだが…。

 表紙とあらすじからの予想とは外れて、読んでみるとカッチリとした法廷サスペンスだった。
 著者のヒューブナーのプロフィールを見ると元弁護士。ジョン・グリシャム、スコット・ロー以降、雨後の筍のように元法律家の作家が出たけど(そして、大した数は読んでいないけど)、アメリカの法律家というのはみんなこんなに文章がウマイのだろうか。いくつもの才能を与えられちゃってズルイ(笑)。
 特に興味深かったのがシアトルという街の描写。視線はシニカルで、年間365日のうち300日雨が降っているというシアトルに似合っている。
 日本人にとってはスタバやタリーズのコーヒーショップの原産地というくらいしかなじみがないが、シアトルは色々矛盾をかかえた場所みたいだ。本社をかまえていたボーイング社が移転しまったり、まあ、ツワモノドモが夢の跡みたいなところもあるらしい。寂れた低所得者と、裕福な住民とが同じ町に住んでいる。

 この物語では、シアトル市街からフェリーで30分くらいのベインズプリッジ島で事件が起こる。ヒマラヤ杉に降る雪』の原作の舞台だったり、『張り込みプラス』のロケ地でもあるそうだ。
 風光明媚な島で起こる大事件。
 ローラの失われた4日間についての謎は、実をいえば途中で推測がつくのだが、それでも最後まで読ませてしまう人物描写が見事。
 機会があったら、私もフェリーに乗ってベインズブリッジに行ってみようと思う。

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2003/12/14

 風邪の母の看病のために帰ったはずが、木曜日から調子が悪かったので、同病相憐れむ状態に!

 ところで土曜のハガレン、ついに偽エルリック兄弟ネタですか。
 水戸黄門が1クールで必ず一回はやるネタっすね。さすがドラマのTBS。


2003/12/13

 移動中に『介助犬シンシア』(木村佳友、毎日新聞阪神支局取材班/新潮文庫)を読む。
 う、うわー、もしかして20日ぶりくらいの読了本じゃないかい? いったい私は何をしてたんでしょうか。(お、追いつめられてる?)

 気を取り直して『介助犬シンシア』。

 シンシアは僕の身体の一部です――事故で頸髄を損傷、突然車椅子の生活になった木村さん。3年半の入院とリハビリの後自宅での生活を始めたが、生きる意味を見失いかけた。そしてシンシアがやって来た。やんちゃでお転婆なシンシアは、やがて「介助犬」に成長する。シンシアのお仕事/電話を取る。駐車券を取る。エレベーターのボタンを押す。冷蔵庫から飲み物を運ぶ…木村さんと遊ぶ。

 表紙は電話を取るシンシアと、電気を消すシンシアの写真。
 この表紙を見たうちの妹は言った。
「うわー、私、負けてるかも!」
 更に、冷蔵庫を開けてジュースを渡すシンシアと車から駐車券を取るシンシアの口絵を見て、
「完全に負けてるよ!」
と、言った。
 確かに、私にかかってきた電話を渡さずに放置した過去(それも2回)を持つ妹より、シンシアの方がおりこうかもしれない。
 いや、そんなことはともかく。

 こういう犬ものを読んでいつも思うのは、人間は犬の強さや優しさに助けられてばっかりだなあ、ということだ。
 人間の方が感じる嬉しさとかそういうもの、少しでも犬の方に返していられるといいのだけど。

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2003/12/12

 そういえば、ボーナスが支給になっていた。

 額をいったら、うちの母
「うっわ、少な!」
だって……。
 いや、私もそう思いますよ。カットになってるし。
 でもさ……。


2003/12/11

アタック・ナンバーハーフ  昨日、家に帰ってTVをつけたら、「アタック・ナンバーハーフ」をやっていた。
 スポーツコメディもののタイ映画。
 ちょっと「ウォーター・ボーイズ」みたいな感じ。違っているのはシンクロではなくてバレーボールで、しかも選手がオカマだという……。

 オカマであることを理由にバレーボールの県代表を外されたモンは、親友のジュンを誘って他の地区であるランバーン県の選手募集に応募する。見事に合格した2人だが、彼らと、彼らに偏見のない性転換監督に怒ったメンバーがひとりを残して代表を辞退。モンとジュンは、オカマの友人を集めて代表チームを編成する。彼らはサトリー・レック(鋼鉄の処女)とチーム名をつけて、国体を勝ち上がっていくが……。

 確かに物語とかオカマの描き方なんかコテコテなんだけど、これくらいコテコテの方が一般に広い範囲の人が楽しめるかもしれない。
 途中から見たので知らなかったが、監督も性転換してたのか〜。しかも、最後にエンドロールが流れてびっくりしたけど、これ実話を元にしていたらしい。
 すごいです、タイ。国体で化粧をしたゲイの人達が活躍。
 日本じゃ健全なスポーツマンシップがどうこう言われそうだな〜。
 でもまあ、映画の中でも、ゲイを快く思わない関係者も描かれていた。チームメイトにもノン気の男が一人いて、軋轢なんかも描かれている。実は、敬虔な仏教徒が多いタイでは、ゲイやオカマの存在そのものが日本よりはるかに厳しいものがあるらしい。

 後で調べたら、この映画はすごく低予算(日本円で3,000万円)で作られたそうだ。個人的には『A.I.』よりも楽しめた。映画って、別にお金をかけるだけがすべてじゃないんだなあ。

 しかし、先日のマニアック3連夜放映に続いて、コレかい。BS-JAPANの放映する映画って濃いよなあ。

『アタック・ナンバーハーフ』 SATREE-LEX (2000年、タイ)104分
監督・脚本:ヨンユット・トンコントーン、脚本:ウィスッティチャイ・ブンガーンジャナー、ジラ・マリクン、撮影:ジラ・マリクン 音楽:ワイルド・アットハート
CAST:チャイチャーン・ニムプーンサワット、サハーパープ・ウィーラカーミン


2003/12/10

 仕事をしていると全館放送があった。

「昨今のイラク情勢に鑑み、安全に配慮して業務をスムーズに遂行するように心がけましょう」

 ……って、うち、自衛隊じゃないんですけど。


2003/12/9

A.I.  先週のどこかで「A.I.」を見た。
 ワタクシ、本編146分をなぜか1時間46分と思い込み、ちょうどそこがビルの屋上からオスメントくん……じゃなかったディビッドが落ちるシーンだったんですね。
 そうかあ、デイビッドが望んだロボットから人間になるというのは「苦悩のあまり自殺する」という行為をもって昇華するとうことなのかあ、ブラックなオチだなあ……などと一人納得。
 しかし、146分は1時間46分ではなく(当たり前だ)、それから物語は延々と40分も続いたのだった。

 個人的には、あそこで終わらしときゃよかったのに、と、思わないでもない。
 あのオチじゃなあ。原案のスタンリー・キューブリックはラストに迷い、何度も書き直していたという。
 私があのラストに不満なのは、デイビッドがロボットである必然性がないからだ。現代を舞台に、養子として迎えられた難民の子供の話でもいいわけじゃん。(そうすると母親に捨てられるエピソードがアレだけど、そこいらはどうとでもなるさ)


 こういう魂なきもののアイデンティティの物語というのは、日本人の方がうまいと思う。
 それは、宗教のせいだろう。欧米で一般的なキリスト教というのは人間以外に魂の存在を認めない。(動物にも認めない)
 それに比べると日本は八百万の神様がいて、古道具も100年過ぎると妖怪になるというお土地柄。もともと体質的にそういうものを認めやすいのだ。
 どっちが勝っているとかいうことでなくて、そういう伝統なのだから仕方ない。

 オスメント君の好演が光ろうとも、デイビッドは人間ではなくロボットだ。所詮、彼のアイデンティティは0と1の集合体の中にある。ラストに万能の宇宙人を出すなら、わずか1日の幸福ではなく永遠の幸福を与えることも可能だろう。そこいらの疑問をクリアしてくれることもなく終わってしまうのがやっぱり不満だったり。

『A.I.』A.I. (2001年、アメリカ)146分
監督・脚本:スティーブン・スピルバーグ、原案・脚本:スタンリー・キューブリック、撮影:ヤヌス・カミンスキー、音楽:ジョン・ウィリアムス
CAST:ハーレイ・ジョエル・オスメント 、ジュード・ロウ 、フランシス・オコナー 、サム・ロバーズ 、ジェイク・トーマス 、ブレンダン・グリーソン 、ウィリアム・ハート


2003/12/7

めぐり逢えたら  ケーブルをつけたら「めぐり逢えたら」をやっていたので、遅い昼食(兼、朝食)を食べながら途中から鑑賞。
 「
めぐり逢い」の時にこの映画のことを書いたのだけど、記憶だけ書くのと実際見るのはやっぱり違うなあ。
 今見ると、メグライアンのアニー、危ないです。
 記者という自分の立場を利用してデータベースからサム(トム・ハンクス)の情報を引き出すは興信所を雇っちゃうわ。挙句の果てに取材と称してサムの住むシアトルまで行ってしまう。映画公開当時はストーカーということが、まだ社会問題化してなかったんだろうな〜(笑)。
 しかも、見たこともない男のためにビル・ブルマンふられてるし。イビキかくくらい許してやれよ、アニー。

 でも、10年の時間を置いて見てみてると、当時はラブロマンスと思っていたのが、映画へのオマージュが多いことに気がついたりする。「めぐり逢い」はもちろん、「危険な情事」、「ガンガ・ディン」など。
 あとは子供の元気よさ。
 サムが女の人とデートするか友達に相談したりして大騒ぎなのに、家に帰ったら8歳の息子は女の子と自分の部屋でしっぽりとデートしてたりする。
 臆病な大人はいつも元気な子供に背中を押されながら生きてるのかなあ、なんて思ったり。

『めぐり逢えたら』Sleepless in Seattle (1993年、アメリカ)105分
監督: ノーラ・エフロン
CAST:トム・ハンクス、メグ・ライアン、ビル・プルマン、ロス・マリンジャー、ロージー・オドネル、ロブ・ライナー


2003/12/6

 昨日の階段落ちの痕がくっきりと出てきました。
 左と右足のすねに大きなアザ、左ひざにすりむけ。
 しかし、私の後ろの席の後輩も、その横の子も、最近階段落ちしているのだった。みんな疲れているのだろうか?

 今さらお隣に夏休みのお土産を持っていった。(ホントに今さら) お隣のおじさんは「うわー、ごめんなさいね。ちょっと待って、何かあげるもの!」と、いったん奥に引っ込んだかと思ったら、箱が開けかけのお菓子をもってきてくれた。(中がまた個別包装になっている)
 この状態からして、今まさに食べようとしてたんじゃあ……。なんかかえって申し訳なかったな。(絶対、このお菓子の方が高そうだ)

 そういや、大学の時に友達が、
「なにかリオハ(仮名)ちゃんにあげるものないかな〜」
と、いって、よくポケットをさぐっていたことを思い出します。
 別の友達は、勤めはじめてから遊びに行くと、会社でもらったお菓子とかわざわざとっておいてくれました。
 ……ビンボくさいのか、おれ? (いや、ありがたいけどさ)


2003/12/5

 階段から落ちる。
 ちょっと眠たくてぼーっとしていたら、最後の2段くらいを踏み外してしまった。会社の非常階段でのこと。

 最後の段からつきあたりの壁までの距離が近いので、落ちる時、
「このままでは顔面激突だ!」
と、とっさに考え、受身を取った。
 しかし、背中で着地したのはいいとして、やっぱり壁までの距離は近かった。次の瞬間、後頭部を壁にかなりの勢いでぶつける。
 なにかどこかで見たぞ、この風景。  そうだ。コントとかでコケた後、天井から金ダライが頭に落ちてくるシーンと一緒だよ!
 ……と、しばらく立ち上がれないほどくらくらしながら思った私だった。


2003/12/4

 事情があって、うちのチームは本日の昼休みはなし。かわりに弁当支給だったので、まあ、いいか。
 しかし、食べながらPCを使い、電話も取るのはいいけど……うどんはそういう時に向かないのでは? おーい、誰だ、この弁当オーダーしたの?(笑) (ちょっと書類にツユが飛んでしまったよ)

 ところで、BS JAPAN、昨日は「アメリ」、本日は「ロスト・チルドレン」、明日は「マルコヴィッチの穴」という放映なんですけど。
 こんなコアな作品を3日連続で、しかもゴールデンタイムに放映するなんて……やるなあ、BS Japan。


2003/12/3

アメリ  BSで「アメリ」を見る。
 実は、日頃見てるDVDは音声を日本語にしちゃって、何かしながら見てることが多い。(一番多いのは食事とアイロンがけかな)
 しかし、TVなんで一時停止もできないし、しかーも今回の放映は字幕。「アメリ」はフランス映画だから、ちょっとでも画面から目を話すと何を言ってるかわかりゃしない。CMもほとんど入らないから、もうトイレなんかダッシュで行きました!(笑)(録画して見りゃいいんだけど、もうHDDがいっぱいいっぱいだった)
 本当は昨日と同じでやらなきゃいけないことはたくさんあるのだけど、ここ数日就寝2時過ぎが続いていたので、まあいいか。ちょっと映画でも見て休んどこ。

 主人公のアメリは、モンマルトルのカフェに勤める内気な女の子。人とうまくコミュニケーションを取れない彼女が考えたのが、周りの人に小さな奇跡を届けること。

 映画公開当時、あまりにすごい人気なのでヘソ曲がりの私は見に行かなかった。だから今回が初見なのだが、受けるのがなんとなくわかった。とにかくカワイイのだ。アメリの表情とか舞台や小道具が。特にフランス好きのお嬢さん方にはたまらんものがあるだろう。
 が。
 その表面のかわいらしさ騙されてはいけない。
 アメリ、かなりヘンです。
 たぶん、アメリカなら間違いなく精神科医にカウンセリングを受けさせられているだろう。アメリだけでなく、まわりの人も変人ばかり。いやー、万国変人博覧会みたいだよ。
 ダークでブラックなフランス映画をシュガーでコーティングした映画。
 そうそう、フランス菓子のドラジェみたい。ふわふわとしたかわいらしい表面なのに、噛むと硬いところも一緒。

『アメリ』Le Fabuleux Destin D'Amelie Poulain(2001年、フランス)121分
監督:ジャン・ピエール・ジュネ、音楽:ヤン・ティルセン
CAST:オドレイ・トトゥ、マチュー・カソヴィッツ、ドミニク・ピノン、イサベル・ナンティ  ナレーション:アンドレ・デュソリエ


2003/12/2

 そんな場合ではないのに、面白かったので1時間見てしまった、「ガイアの夜明け」(TV東京系、火曜10:00〜)。
 番組はビジネス・ドキュメンタリーという内容で、今週取り上げられていたのが「247みゅーじっく」だった。
 代表の丸山茂雄氏(63歳)は、ソニー・ミュージック・エンターテイメント(SME)、ソニー・コンピューター・エンターテイメント(プレステの会社だ)の役員を歴任し、前職はSME代表取締役。低迷化する音楽産業のテコ入れとしてME代表取締役に就任して出した社内体制の再編成案が受け入れられず退職。退職金を資本金として自ら会社を興した。運営にあたるのは丸山氏を含めわずか8名。
 その案をわかりやすく説明すると、親会社の下に各レーベルで子会社があり、社長に20%を出資させるというもの。各レーベルの社長は新人発掘から製作、宣伝までを担当する。事業部制をうんと小規模にしてベンチャーを混ぜたような感じで、売れれば出資した割合で配当されるし、売れなければ最悪倒産して出資したお金が戻ってこない。

 見ていて、色々な業界の人のヒントになるなあ、と、思った。
 私はもっぱら受け手側だけれど、音楽はなくても死んだり生活がすぐ困ったりはしない。ただ、音楽は心を豊かにするだけじゃなくて、人間の深い欲求に結びついた特別のものだ。そういうものをクリエイトしていく側の人が、洗濯機を売ってるのと同じ考え方じゃイヤだ。(洗濯機の開発や販売をバカにしているわけじゃないよ) パッションを持って受け手側に送り出して欲しい。
 このシステムは、ひとつには音楽会社の人間がサラリーマンになるのを止めるシステムなのだと思う。

 そしてまた、音楽会社にもミュージシャンにとってもシビアな要求がされる。
 たぶん、ある程度ひとつの仕事をしている人ならわかると思う。何の仕事をしててもいつかは腹をくくらなければやっていけない。
 番組中で、レーベルの社長がミュージシャン本人が行うマネジメント(マネジメント委託料が支払われている)について一喝するシーンがあった。
「(収支の計算をしないで宣伝するようなら)それはビジネスじゃない。遊びだよ」
 冷たく聞こえるが、ミュージシャン側にもリスクのあるシステムだからこそ、厳しいひとことをいっているはずだ。プロとしてやっていく以上、お金で評価されるのは当たり前だから。この40代前半の社長は音楽が好きで、いいバンドを育てたいのだ。
 そして、いいバンドが続くためには採算に乗っていかないとダメなのだ。

 先月、私は久しぶりに手売りのCDを買った
 インディーズシーンが熱い、なんて、実は音楽好きにとっては最近始まったことじゃない。20年以上前から、もう大きなインディーズ・レーベルはあったし、インディーズ専門のショップだってあった。
 インディーズ・レーベルからもCDを出していないバンドのライブにだって何回も行ったことがある。ろくな宣伝もなくてライブハウスを埋めるバンドは、絶対人を引寄せる何かがある。はじける前の勢いがある。そういう熱は長いこと、音楽がすごく好きでライブに年間何本も行く人だけのものだった。
 「熱」を熱いまま普通のCDショップに送り込む。
 丸山代表以下、247みゅーじっくがやろうとしているのは、たぶんそういうことだ。
 


2003/12/1

 一週間ほど唇がガサガサでリップをつけててもよくならなかったので、新しいリップクリームを買う。フェルセア・リップクリーム500円で、メンタムが安いところだと98円で売っていることを考えるとちょっとお高め。
 でも、夜つけて翌朝起きてみると、ほぼ一晩でよくなっているではありませんか!
 すげえや。買ってよかった!

 尿素配合ってやっぱり効くなあ。まあ、唇に「尿」の字がつくものをつけるのは、ちょっぴり勇気がいったけどさっ。



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