重い、とか、軽い、とか
重いとか軽いとかの表現が、いつどんな風にして始まったのかわかりませんが、なんとも言い得て妙です。
もっとも、軽いという表現は、「重い」の反対側にあるのですが、あまり使われません。「サクサク」などと言われることの方が多いようです。
理想はもちろんきわめて軽いこと。ノートパソコンの重量のことではありません。
重い、とは、「このページを表示しなさい」と指示してから実際に表示されるまでに、時間がかかると言うことです。
原因は、一定能力のところに同時に多数のアクセスが集中するからです。
この重い状態というのは、電話料金や接続料金に反映しますから、ユーザーにとっては好ましい状態ではありません。テレホを利用し、定額制のプロバイダを選んだとすれば料金的な問題は解決されるかも知れませんが、表示までに時間がかかるということは、その間はただじっと待たされているわけで、精神衛生にいいわけがありません。
ですから、ネットユーザーの間では深刻な問題としてたびたび話題にも乗ります。
何故こんな状況になるのかというと、100の能力のあるところに、たった一人がアクセスすれば、その能力を独占できるのに対して、10人がアクセスすれば10の能力しか自分には配分されず、さらに100人もがアクセスすれば、一人あたり1の能力しか使えないということになるからです。
実際には、ネットサーフィン中に回線の中をデータが行き来している時間というのはそれほど多くはありません。じっと画面を見ている時間だってあるはずです。その間は、電話回線はつながっていますが、サーバーには負担がかかっていませんので、100の能力を100人で使えば、一人当たり1だ、というのは厳密には正しくないのですが、おおよその理解としては間違いではありません。
「重い」というのは、アクセスの集中が原因ですから、いわゆる交通渋滞状態です。
交通渋滞には、高速道路の料金所が原因であったり、カーブやトンネルでみんながスピードを落とすことが原因であったり、はたまた交通事故や悪天候が原因であったりします。
ネット上でも様々な原因があります。
まずは、アクセスポイントです。ここで時々通行止めを食らいます。
電話がつながらないという状態ですね。
また、NTT回線全体として混雑すると、NTT回線が使用不可能になります。災害時や超人気アーティストの電話受付などで時々発生して、話題になります。
次に、プロバイダの問題ですね。アクセスポイントから先のことになりますので、これはプロバイダが専用回線を増強しなくては解決しません。
そして、サーバーの問題。これも、サーバーが増強されなくては解決しない問題です。
さらに、最高速度の問題があります。
この速度は、bpsという単位で表します。ビットパーセコンド、1秒間に何バイト通信できるかということで、当然数が大きいほど優秀なわけです。
これには、パソコンの能力、モデムの能力、NTT回線の能力、アクセスポイントの能力など様々な要素がからんできます。
例えれば、最高速度が100キロの高速道路であってもその車の能力では時速80キロまでしか出せないとか、車の能力が250キロまで出せたとしても、最高速度が40キロの市街地では能力をフルに発揮できないとか、そういうことです。
つまりは、色々なようその中で、一番低い能力にあわせさせられる、ということです。
しかしながら、通信速度の低い携帯端末を使ったモバイルなどは別にして、通常僕は、28800bpsというおそらく最低ランクのスピードであっても、重いと感じたことはありません。
但しこれはお昼間の話。テレホタイム突入(午後11時)直後などは最悪の状態になります。
人によって環境は違うでしょうが、僕の体験では、テレホタイム突入直後のISDNが、昼間の28800bpsより重かったことがあります。
残念ながら、ユーザー側で決定的な対策を施すことは出来ません。
重いために長時間の接続が強いられ、電話代が高くなる、これを節約するための一般的な方法は、テレホーダイに加入することです。
同一市内局番ならば1800円、隣接地域ならば3600円の定額料金で、1契約に付きふたつの電話番号まで、特定の時間のみつなぎ放題になるシステムです。
特定の時間帯というのは、夜の11時から朝の8時まで。
この間は繋いでも繋がなくても一定の料金がかかるわけですから使わなくては損ですし、時間を気にせずに繋ぎたいからこの契約をしたわけでもありますので、当然11時の開始直後はアクセスが集中します。
また、朝の出勤前、つまり8時の終了直前にもアクセスが集中します。しかしこちらはせいぜいメールチェック程度ですますからでしょうか、夜ほど重い感じはしません。
ならば、重い状態を回避するために、この時間帯を避けるという方法が考えられます。
確かに電話代はかかります。けれども、メールの送受信やアップロードは事前の準備さえしておけばそれほど時間がかからないので、空いている時間帯にさっとやってしまい、サーフィンなどはテレホタイムに行ってはいかがでしょうか。
また、プロバイダの選び方にも一工夫してみたいものです。
プロバイダの料金設定には、3種類があります。完全定額制、一定時間までは定額制でそれを越えると従量制、完全従量制。
定額制とはどれだけつないでも料金は同じで、完全従量制は利用時間に応じて課金されます。
ひとつのプロバイダでこれらを選んで契約できることもあれば、契約方法がひとつしか無く選べない場合もあります。
ここからは一般論として、ということになるのですが、完全定額制の場合よりも、一部従量制または完全従量制の方が、つながり具合がいいようです。
やはり、つないでいる時間により課金されるのですから、あまりにもつながり具合が悪いとクレームの対象になるのでしょう。
僕の場合は、ふたつの契約を持っています。
ひとつは、完全従量制・一定時間まで定額制というふたつのシステムを持つプロバイダで、この一定時間にもいくつかあり選ぶことが出来ます。
メールアドレスは通常僕はこのプロバイダを利用しており、一番安い定額制(15時間までは定額、以後はつないだ時間に応じて課金)という契約をしています。メールのやりとりにのみ利用しています。だから、この定額で利用できる時間をオーバーすることはまずありませんし、それでも十分な余裕がありますから、もうひとつの方がつながり具合が悪いときには、アップロードや伝言板のレスなど限られた用途に使うこともあります。
もうひとつは完全定額制で、日常のネットサーフィンに利用しています。
ふたつまでテレホ契約が出来ますので、両方ともテレホに入っています。
こんな風に書くと、いかにもよく検討してプロバイダを選んだような印象を与えるかも知れませんが、実は結果論です。
一定時間まで定額で以後従量制というプロバイダを最初に選んだ為に、実はかなりの接続料金を請求され、慌ててもうひとつ定額制のところに入ったというのが実状です。
この時点で、さきのプロバイダを解約しても良かったのですが、アクセスポイントが多く地方に行ったときに便利であるとか、メールアドレスを既に広く告知していたとか、そんなこんなで解約に踏み切れませんでした。
もうひとつの完全定額制のところは、アクセスポイントのある地域が限られる上、通信速度が遅く、これひとつにしてしまうにも不安がありました。
今更遅い、といわれるかも知れませんが、先輩などによくきいて、自分のニーズにあったプロバイダを慎重に選びましょう。
もし、プロバイダを変えるのであれば、ホームページを開くまでにやってしまった方がいいと思います。
最後にサーバーについて、です。
ここではあくまで無料サーバーを前提にします。
となると、プロバイダ契約に付いてくる○MBまで無料というのを利用するか、さもなければ、ジオに代表されるような無料レンタルサーバーを利用するか、どちらかになります。
特に、自分でプロバイダ契約をせず、学校や会社からのみ繋いでいるという方や、すでにプロバイダ契約の中に含まれる無料サーバー部分は自分の家族が利用しており、他に独立したサーバーでHPを持ちたいとか、それだけではたらなくなったとか、色々な理由でジオのような無料サーバーを利用することになります。
無料サーバーでもっともメジャーなのは、やはりジオシティーズでしょう。その分、利用者が多いため、特にテレホタイムは重いと定評があります。98年9月のサーバー増強で改善されましたが、これがそのまま維持されるわけではありません。市民が増え、訪問者が増えれば、また重くなります。従ってそのペース以上にサーバーを増強しなくては環境は良くなりません。
登録者や訪問者の増加に伴ってサーバーの負担が増え、重くなっていくというのは、どのサーバーにも共通です。
また、サーバーの件に限りませんが、結局使ってみなくてはわからないという面が多いのも事実です。
地域的にプロバイダが限られることも少なくありませんし、「自分にあったところを選べない」という場合も少なくありません。
これらネット環境が地域を限らず整うにはまだまだ時間がかかりそうですが、賢い選択をしたり、妥協をしたり、工夫をしたりしながら、気が付いたとこはどんどんクレームや提案として投書するなどして、環境を整えるしかないようです。
冒頭に書いた、「残念ながら、ユーザー側で決定的な対策を施すことは出来ません。」というのは、こういうことです。
さて。すぐ上の項目で、サーバーについてを書くあたり、随分苦労しました。
僕はジオシティーズにコンテンツを置いており、しかもリーダーという立場にあります。だからといって、リーダー活動はボランティアであり、また一市民でありますから、提灯持ちのようなことは断じて書きたくなかったのです。
けれども、ジオに関してよく言われる悪口的なことも書きたくなかった。
だから、こうして別の項目を「おまけ」として書くことにしました。
ジオにコンテンツを置く人たちの声をきく機会が良くありますが、その代表的なものが「ジオガイドへの拒否反応」と「テレホタイムの重さ」です。
僕の場合はデザイン的にジオガイドは問題ないと思っていますが、僕の目から見ても明らかにデザイン的に良くないところもあります。デザイン面での完成度が高いサイトほどジオガイドは邪魔といえるでしょう。
これを横暴と判断して、ジオから出ていった人もいます。これは仕方のないことだと思っています。
ジオにコンテンツを置く限りはジオのやり方に従わなくてはなりませんし、ジオガイドに関していえば、貴重な広告収入であり、その広告収入によって市民は無料のサーバースペースを確保できているのですから、従わざるを得ないことです。
しかしそれならば、「しっかりと広告を取ってしっかりとサーバーを増強しなさい」ということは要求できるでしょう。
また、ジオガイドに対して要求することも出来るはずです。認められるかどうかは別として、僕はバナー広告以外の部分、つまり、上の方の「ゲストブック」「サーフィン」などが画像ではなくてテキストにならないか、という提案をし続けています。
この他に時々きくのは、「CGIを使わせて欲しい」「FTPに完全対応して欲しい」というようなものです。
CGIについてはどうかわかりませんが、アメリカジオがFTPに完全対応している状況から見て、日本のジオもそのうちFTP対応がなされるのではないかと推測しています。(あくまでも個人的に推測しているだけです、念のため)
一方、こうした要求や不満はきいても、メリットをきくことは全くありません。
おそらくそれなりのメリットを感じているからこそジオにコンテンツを置いているのであり、わざわざ語る必要がないからでしょう。
僕はまだはっきりと形として言葉にすることは出来ないのですけれど、いずれ近い将来ジオが大ブレイクするのではないかということをなんとなく感じています。
かってに思っているだけで、何も起こらないかも知れませんし、何か起こったとして市民にメリットがあるかどうかもわかりません。
しかし、プロバイダお仕着せのサーバースペースではなくて、わざわざジオにこれだけの人が集まってくるということが、僕に何かを予感させます。
念を押しておきますが、これはとてもとても主観的で個人的な想いですから、このことについてジオには一切の責任も義務もありません。
また、私に責任追及をされても困ります。
それに、きっと何かを起こすのは、ジオシティーズではなくて、我々市民のはずですから。
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