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再放送記念緊急特別企画

「銀河漂流バイファム」を解説する


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バイファム13について



 息抜きにテレビでも見よう、と新聞のテレビ欄を覗けば、 なんと! 「銀河漂流バイファム」が再放送されているではないか!
 深夜2時まで眠い目覚まして 「銀色の恋人」 読みながら起きてると、本当に 再放送している、している。しかも今回が第一回。やったぜ!
 ……で、研究(仕事)は?(爆)


 「大人」になってしまった男は、「下半身」でモノを考える様になってしまう。 もう少し「本当の大人」になれたら、又はもっと年をとって枯れたら、 きちんと「頭」でモノを考えられる様になるんだろうか。そう願う。
 閑話休題。まあ、それはそれとして。
 そうなる以前、「子供」であった時、僕は、下半身でなく「心」で、 心臓のちょっと下ぐらいにある「自分の中心」でモノを考えて、いや、感じて、いた。 あの日々、世界は輝いていた。だけど、「あの時のときめきを、 確かに思い出せるけど、もう二度と感じる事はできない」 (*1)のだ。
 友人とか、恋人とか、そんな分け方でなかった、「大事な人達」 が回りに居た時代。とてもそれが幸せだった時代。 僕にとってバイファムは、いつでもそれを「確かに思い出」させる。 青春の味とか、初恋の味とか、そんなものを持っているアニメである。

 ギリギリ、下半身でなく心で感じれてた時代。
 名作。



 という傑作アニメが再放送されているのである。
 これは、もう、布教活動に力を入れるしかない!(笑)
 布教の為に、私に何が出来るか?……
 とりあえず、「好き好き」と表明し、「どんな風に好き」とわめきちらし、 歌を口ずさみ……
 そうだ! 「まだ見てない、けど、このページを見て見たくなった。 次回から見るから、今回までの粗筋を教えて」という人の為に (居るのか? そんなの(笑))、 多少ネタバレ的解説的趣味的粗筋をここに載せよう。
 毎週更新予定。予定。

 あ! 著作権とか、まずいかな?……いいか。 これぐらいならまずくないだろう。

 急報!(98.1.頃記述) 「何故今バイファムか?」 詳細は ここ



多少ネタバレ的解説的趣味的な粗筋





 第0話:『銀河漂流バイファム』とは
「Main trans engine, No.1,2 ON, No3,4 OFF, No.5,6,7,8 ON...」
(*2)

 「十五少年漂流記」と言う名作児童文学をご存知だろうか。
 まず、あれの宇宙版であると思って貰って結構である。詳しくは、 ここではあまり書かない事にしよう。 一言、主人公は「子供達」だとだけは特筆しておく。
 また、この物語のバックボーンとして、 未来の「コンピュータと共にある生活」というのがある。 これは某解説に載っていたのだが、思い返してみてああなるほど、 と思ったものである。
 この二点を意識しながら観れば、又一つ深い味わいがあると思う。




 第1話:異星人来襲! 開拓星から全員脱出せよ!
「フレッド、行くぞ。フレッド!」


 世界背景の解説&主人公グループの半分の登場/紹介。
 次回、次々回ぐらいを通じて、主人公グループは全員揃う事になる。

 近い未来。コンピュータの発達、超光速機関の開発。
 人類は、地球から44光年離れたイプザーロン系にある惑星「クレアド」 へと、今まさに植民を始めていた。まるで地球にそっくりな、 非常に恵まれた緑の星である。 軍の保護の下、空港が、街が、学校が出来始めていた。
 だが、一般市民には知らされていないが、 この星には不思議な事実があったのだ。森林奥部の各地に建てられていた、 謎のモノリス。どう分析しても、 人類以外の未知の文明技術によって作られている。そして、 時々この惑星系の端に現れ、偵察する様にして返っていく謎の飛行物体。

 それらを知らずにすごしていた人々の上に、突然サイレンが響き渡り、 炎があがる。そう、アストロゲーター(異星人)が攻めて来たのだ。
 人々は混乱しながらも軍の宇宙港へと、そして軌道へと避難する。
 主人公たる少年達も、親とはぐれ、 混乱と攻撃の中を右往左往しつつもシャトルへと乗り込み、 そして地上を後にした。沢山の人の死を見ながら……

初登場主人公:ロディ、フレッド、ペンチ、 マルロ(一こま?)、ルチーナ(後姿?)。ついでに、ケイトさんに博士。



 第2話:緊急発進! 傷だらけの練習艦ジェイナス
「尚、本艦の乗員総数は32名、うち、未成年者10名。以上であります。」


 いよいよ物語の大半を通じて舞台となる、練習艦ジェイナスの登場。
 主人公達は3人を除いて全員集合。

 切迫した時間が流れていく。
 軌道に浮かぶステーションに避難した人々は、そのままそこにあった艦に乗り込み、 同じ星系にあるもう一つの植民惑星、ベルウィック星へと避難の為旅立った。 子供達の親は先発に乗り組んだらしく、両親との再会はままならない。
 主人公達の乗ったシャトルを最後に、地上は沈黙。 ステーションに最後に残っていた外宇宙航行練習艦ジェイナス号も出航準備を整えていた。 多くの民間人が、そして軍人が死に、人手不足もここに極まれり。 なんとか無い人員とコンピュータを総動員しての航海となる。 地表で発掘された謎のモノリスも、ジェイナスに運び込まれた。
 そして、ここにもアストロゲーターの攻撃が。出撃していくラウンドバーニアン達。 そして、帰らなくなっていくパペットファイター達。
 総力を上げて打ち出したジェイナスに乗り組み生き残ったのは、 わずかに32名、うち未成年者(主人公の子供達)が10名を数えた。

初登場主人公:ケンツ、マキ、シャロン、スコット、クレア。 おっと、忘れちゃいけない主人公(ロボ)バイファム。



 第3話:生存確率0.29%! 絶望への挑戦!
「奇跡を、見せてやろう。」


 幾多の敵の追撃を振り切って、ジェイナスはベルウィック星へと向かう。
 生き残った人間の数は、更に減って、いよいよ……

 かろうじて発進したジェイナス号だったが、士官はわずかに8名。 そして、敵の追撃の手が迫る。民間人をも砲台などの部署に配置し、 船はこれをしのごうとする。
 子供達の一部も、オペレーターとして乗り出した。だが……

「そんなはずないよおばさん、よく見て!」
「30分後には全員死んじゃうんだ。」

 戦いは、一方的に進む。そして、「奇跡」が起こる。

「所詮はコンピュータのはじきだした確率だ。 人間の決意など算出できるものではないだろう。」
「生存者は、ここにいる人間だけです。」

 残ったのは、士官2名。博士と助手のケイト。そして、子供達。
 わずかに通じた先行船との通信も、妨害で途絶えた。

「パパァ、パパァ!」

初登場主人公:今回はなし。次回で全員揃うぞ!



 第4話:ベルウィック軌道へ! 地上基地応答なし
「俺は爆風で気を失ったらしくて。……何がどうなっちまったのか……」


 やっと逃れて来たベルウィック星。だが、ここも既に敵の手に落ちていた。
 何も判らないままに、パーティーは星の地表を踏む。

 ジェイナス号はついにベルウィック星の軌道へと到着。 だがその軌道に浮かぶステーションですらひどいありさまだった。 人の姿は、死体でさえも一体も無い。 ここでの生き残りは、救難ボートに乗っていた子供二人のみ。 偵察へと出かけた士官二名も連絡を絶った。
 ジェイナスをステーションに残し、残された子供と博士達は地上へと向かう。
 直後に出会った戦闘。
 なんとか勝利したラウンドバーニアン・ディルファムから降りて来たのは、 なんとこれも少年だった。
「生き残りは、君一人という事か。」
「そうだ。……今の所はな。」

初登場主人公:カチュア、ジミー、バーツ。これで全員集合だあ!



 第5話:憧れの操縦席 ラウンドバーニアン始動
「私、ずっと一緒に居てあげる。」


 子供達はたくましく、放棄された基地の中で遊ぶ。玩具はラウンドバーニアン。
 そして、軍部の思惑が、子供達の知らない所で回っていた。

 無事な通信室を見つけたものの、相変わらず軍との連絡は復帰しない。 業をにやした博士は直接に指令基地へと赴く。
 軍は地下に潜伏し、無線封鎖をしてしのいでいたのだ。 ようやく接触のとれた軍のトップに、博士は問いつめる。 攻撃の前に、クレアドから撤退しろ、と異星人より警告がなかったか、と。
「あった様ですなあ、幾度となく。」
 それが軍の答えだった。いかなる犠牲を払っても、 地球以上に豊かな星クレアドを人類のものにする、と。
 子供達の知らぬ所で、戦争を避ける努力は放棄されていた。

 一方、子供達である。誰も居ないのをいい事に、 放棄された基地の中で力一杯に遊んでいる。目下の玩具は、 ラウンドバーニアン・ディルファム。 もう、触りたくって仕方がないのが男の子、なんである。
 こうして子供達は覚えて行く。戦い方を。
「俺達、自分達の面倒は、自分達で見るしかないんじゃないのか?」




 第6話:博士をさがせ! 異星人との遭遇
「この虫の名前知ってる? スターダストって言うの。」


 連絡が途絶えた博士を捜索に出かけたロディ、バーツ、 ケイトさんの三人が見つけたのは、飛行機の残骸。そして……
 軍は、彼らを見捨てた。

 軍の言葉によると、多くの民間人は、ここから更に地球へと避難したと言う。
 博士は軍と交渉し、護衛はともかく、 ジェイナス号を運転するパイロットを確保した。 これで子供達を地球まで避難させる事ができる。 そう思いながら飛行機に乗っての帰路、敵と遭遇。
 一方、子供達のいる基地の側である。突然途絶えた通信。不安を感じた彼らは、 ロディ、バーツ、ケイトさんの三人でバギーに乗り、 博士を迎えに通信途絶場所へと赴く。
 そこで見つけたのは、飛行機の残骸。そして、それを調べに来ていた敵だった。 不用意に近づいた彼らは見つかり、敵ARV(人型ロボ)に追われる事に。 間一髪の所を、友軍のディルファムに助けられる。
 だが、喜びもつかの間。彼らには、子供数人の為に何をするつもりもなかった。
「むやみに交信するなよ、それでなくても敵さん目を光らせているからな。」
「……ばっかやろおぉ!」
 そして、見つかったのは、博士の鞄だけ。これは、形見、なのか。
「この戦争、いつ終わるのかしら」
 そう願うクレアの思いはどこへ行くのか。




 第7話:孤立した14人 異星人飛行物体襲来!
「来るさ。連絡はきっと来る。」


 敵の輸送船が、彼らの潜む基地周辺へと現れる。それを機会に団結する子供達。
 軍からは、連絡すらなかった。

 軍は僕達を見棄てない、ただ黙って待とう、と主張するスコットと、 軍はあてにならない、と武器の用意をするバーツやロディの意見は対立する。
「ここで腹をくくっておいた方がいいかもね」
 議論の最中に、レーダーに反応。敵だ!
 年長であるスコットを指揮官として、子供達は子供達なりに防御を固める。
 だが、ルチーナが廃墟に遊びにいったまま帰ってきて居ない!?
 ケイトさんが、続いてロディが、危険も省みずにルチーナを探しに飛び出す。
「仲間、か……」
 ためらいながらも、指揮官として決断を、仲間を救う決断を下すスコット。
 敵は都市の中央メモリーバンクを回収して帰った。
どうやら、自分達は見つからずに、ひいては戦わずにすんだらしい。
 ほっとした空気が仲間の間に広がる。
 ……その間、軍からの連絡は、結局一度もなかった。
 それでもスコットは信じる。
「司令部が、我々を黙って見棄てるはずがない。」




 第8話:高ゲタ作戦!? 小さな戦士の出撃だ!
「フレッド、フレッド、聞こえるか。スロットルを切るんだ!」


 時々現れる敵の影。息をひそめて、その通過を見守るパーティー。 いつまでこんな日々が続くのか。
 それはそれとして、年少組もRV(ラウンド・バーニアン) に乗りたいのだった。

 時々敵が偵察に現れる。
 その度に、子供達は息をひそめ、自分達の存在がばれない事を祈る。
 そんな緊張の日々が続いていた。
 だが、子供のバイタリティはいつまでもうなだれてはいない。 それぞれに楽しみのある生活を繰り広げていた。 特に、思い悩む年長組に比して、年少組の士気は高い。 どうしてもRVに乗りたいフレッドやケンツは、 身長が足りない、というだけでは納得せず、 ついにはコクピットの届かぬペダルに高ゲタを溶接して、 無理矢理乗れる様にしてしまった。 そして、そんな折りも折り、又も異星人の偵察機が現れる。
 狙った様にして起きるアクシデントで、 RV・ディルファムの操縦を失うフレッド。
 とっさのロディの機転で、一行はなんとか難を逃れるのだった。




 第9話:雷鳴の中の敵襲 僕達だけで戦うんだ!
「くそ、もうダメか!」


 軍隊の援護は来ない。通信を傍受したのか、ついに敵が基地に来る。
 そして、初めての戦闘が始まった。

 軍からは何の連絡もないままに、一週間が過ぎようとしていた。 誰もが、その反応のなさにイライラしてた。 敵に傍受される危険を犯してまで連絡をとろうと試みるが、 やはり果たせない。
 そして当然の雷雨。一時、基地の電源が全て落ち、それが回復した時、 スクリーンには敵の影が現れていた。
 息をひそめたかいなく基地を探索され、自分達の存在がばれたその時、 ケンツが先走り、なしくずしに戦闘が始まる。 はじめは銃器で、そしてついでRV・ディルファムで戦う子供達だったが、 全く歯がたたなかった。
 ほとんど運だけで、勝ちを拾い、生き伸びる。 自分達の力のなさを、努力を、あれほどした訓練の無意味さを、 バーツは噛みしめるのだった。

 ケイトさんも、そして、スコットも、思い悩む。
「ここが安全でなくなったのはたしかね。」
「これからどうすればいいんでしょう。 本当にここに軍隊が来てくれるんでしょうか。」

 そしてロディは、戦いの中、微かに逃げる異星人=敵パイロットの姿を見る。 それは、あまりにも地球人に、「人間」に見えた、のだ。




 第10話:宇宙か地か− 基地攻防の大決戦!!
「バーツ……彼は、おとりになったのよ。」


 連絡のない軍にいらだつパーティー。皆の意見が二つに別れる。
 仲間割れした行動をとるうちに、 敵が、そして、待ちこがれた軍からの連絡が。

 このままじっとしていても仕方が無い。誰もがそう思っていた。 いい加減待つだけでなく行動に移ろう、と。
 だが、軍本部であるジュワイメル基地へ行こう、というバーツに対して、 いっそ地上を捨て宇宙まで逃げようというロディの意見は対立する。
 そして、パーティーは二つに割れる。
「誰もが自分の助かると思う方を選んだんだ!」
 ケイトさんもまた基地へと向かう事を支持し、 トラックに乗って姿を消した。
 その直後、待望の軍からの連絡が入る。
 だが、それは期待した内容とは全く違うものだった。 現在、ジュワイメル基地は攻撃を受けている、被害は壊滅的だ、と。
「君達は独自の判断で脱出せよ!」
 そんな馬鹿な。いや、それ以上に、 今そちらにはバーツ達が向かっているのに!
 そして、時同じくして、バーツ達も現状を知った。敵が、攻めてきたのだ。
 覚悟即決、おとりになるバーツ。援護にかけつけるロディ。
 そして、スコットの名采配。
 最初で最後の一撃により、なんとか敵は撃退されたのだった。




 第11話:さらばベルウィック ジェイナスの旅立ち
「パパとママのそのお写真、大切にするのよ」


 軍のサポートはない! ならば、自分達で、自分達だけで地球に帰るんだ!
 子供達は子供達だけでシャトルを飛ばす。 そして、懐かしのジェイナスへと帰る。

 いくら腕が達者でも、やはり彼らは子供達だ。だから、喧嘩もする。 はしゃぎもする。いたずらだってする。
 シャトルを離陸させる準備の傍ら、あれやこれやと賑やかである。
 そして彼らはベルウィックの地表を後にした。
 滑走路一面に、ペンキで大きな落書きを残して。それは、それぞれの似顔絵。 いつか、誰かが、いや、パパとママが、これを見てくれたら。 僕達が自分達だけで、地球へと向かった事を判って貰えたら。
 そんな、メッセージだった。

 そしてたどり着いた軌道ステーション。宇宙船ジェイナスは、 変わらずに待っていてくれた。搭載コンピュータ・ボギーと共に。 格納庫へと載せていた「遺跡」(モノリス)と共に。
 「遺跡」には、なんの作用なのか、わずかに露がついていた。そして、 その遺跡に見覚えがある、と語るカチュア。 だが、あまりに記憶はおぼろだった。

 父が恋しい、母が恋しい。その思いをつのらせる子供達。 中でもジミーはその思いがつのる。彼とカチュアは、 ここで敵の襲撃を受けたのだから。ついに思いあまり、親のなごりを求め、 真空になり破片舞い散るステーション内を単独で徘徊するジミー。
 その甲斐あって、ついに親の品を見つける。 カチュアも又、家族の写真を回収した。とは言っても、 彼女が赤子の時のものは無いのだが。 ジミーは、自慢げに赤子の自分が映る家族の写真を見せる。
 その無心な姿にカチュアは、ついに絶えれなくなって席をたつ。
 彼女はあの襲撃の時に目撃していたのだ。
 自分の両親が、そして恐らくはジミーの両親をも乗っていたシャトルが、 敵の攻撃によって爆散していったのを……




 第12話:発進準備完了! 地球へ向けて出発だ!!
「もちろん、目的地は……地球だ!」


 全員で役割を分担し、全員が役割を果たした。 いくつかの謎と問題をはらみながらも。
 ジェイナス号、出港。

 自分達だけで、地球まで行く。きっと両親はそこに居る。
 子供達は、リーダー・スコットを陣頭に、各員役職に任命。 ジェイナス号出港へと動き出した。
「マニュアルを全部マスターしてから出発するなんて余裕はないんだ。」
 マニュアル片手に、不手際ながらもしんしな準備が続く。
 だが、問題は山積する。
 まず、人員不足。
『出発は100%不可能です。』
 無情なボギーの声。誰もがあきらめかけた時、カチュアが打開策を示す。
「そっかあ! サブコンピューターに手伝ってもらえばいいんだよ。」
 更に、ジェイナスを格納している区画を塞いでいた鉄骨。
 これは、ロディがバイファムで引っ張り出した。慣れない操作の為、 あやうく宇宙のもくずになりかけたりもする。
「黴かしら? いえ、黴じゃないわ。」
 そして、謎の遺跡。その周囲にはなぜか「こけ」が生え始めていた。 しかも不思議な事に、カチュアの母親の荷物から、荒野に立つ「遺跡」 の写真が出てくる。その荒野には、遺跡を中心に植物が生え始めていた。
「この遺跡には、植物の生命力を促進させる働きがあるのかもしれない。」

 多くの不安と、それ以上の希望を載せながら、 航行プログラムのカウント・ダウンは続く。オペレーターに自らを任じた、 子供達の声がメインデッキにとびかう。
「発進!」
 ジェイナス号は今飛びたった!




 第13話:射撃訓練開始! 恐怖の宇宙戦闘初体験!!
「だから言ったんだ、敵はそんなに、あまかねえって事をなあ!」


 航行を続けるジェイナスの前に、敵が。そして初めての宇宙戦闘。
 この戦闘に、どんな意味があるのだろう。何故……

「クレアドは核汚染されていた……?」
 ケイトさんの遺跡の、そして惑星クレアドの解析は続く。 遺跡に植物を回復させる力があるとしたら、汚染したのも、 汚染を除去しようとしたのも、同じ異星人である公算が強い。 だとしたら、始めからあの星は地球人のものではなかった……
 一方、ロディとバーツは、宇宙でのRVの操作練習、 及び射撃訓練へと無断で乗り出す。
 そして、改めて宇宙の深遠を実感する。
「広い…………まるで吸い込まれそうだ。」
 カチュアも又悩む。あの写真の意味は。自分は何故遺跡に見覚えがあるのか。
「私、時々自分が自分でないような気がするんです。」
 ロディとバーツの訓練は続いている。厳しく。なかなかうまく射撃できない。 それでも続ける。
「敵は俺達のレベルに合わせてはくれないんだ!」
 そんなおり、レーダーに反応。本当の「敵」が現れたのだ。 戦いを避けようと、ケイトさんは必死の交信を試みる。
「私、こちらに戦う意思のない事を伝えてみる。」
「無駄だよ、そんな事!」
 無駄だった。そして始まる戦闘。
「にいさんがやられちゃうよお」
 だが、それぞれの力は小さくても。各部署の畳み掛ける様な連続攻撃で、 かろうじて相手を爆散させる。
 直後、休む間もなく新たな反応、 だが、これは「幽霊船」=以前の戦闘の残骸、だった。
 その姿を見ながら、皆は思う。
「俺達の、ジェイナスも、いつかはこんなになっちまうのかなあ。」
「いや、そんな事はない。ジエナスはこんな事にはしちゃいけないんだ。 絶対に!」
「寒そう……」

「なぜ、何故私達、戦わなくちゃいけないの……」




 第14話:敵のスパイか!? 舞いこんだ謎の逃亡者
「この人、パパに似てるの。」


 漂流する小型艇から発せられる救難信号。
 それに乗って現れた男は、傷を負っており、そして、去った。

 旅を続けるジェイナス号のレーダーに反応したのは、敵戦闘機の残骸。
 そして、救難信号を発する小型艇だった。
 中には大怪我をした一人の男。
 何故、こんな所に?
「敵の謀略かもしれねえぞ。」
 何も判らぬまま、看病をする子供達。

 だが、助かる傷ではなかった。それを子供達に告げるのをためらいながら、 ケイトさんは診察を続ける。
「なぜかしら。どこか地球人と違う様な気がする。」
 ペンチは自ら看護婦役をかって出た。父に、似てる気がするからだった。
 一瞬意識を取り戻した男は、カチュアを見て、驚いた顔を見せていた。

 引き続き現れる敵機。
 ベットから無断で起き出した男は、小型艇で姿を消す。
 そして、通信越しの告白が与えられるのだった。
 敵が追っているのは自分であると。だから、おとりになると。そして、 自分は地球人ではなく、君達の戦争の相手、異星人、ククトニアンである、と。
 ペンチへのやさしい一言を混えて、通信は切れた。 両親と会うのをあきらめるな、と。
「そうすれば、きっと会える。」
 レーダーから輝点が消える。
 ペンチの泣くブリッジに、無情にボギーの声が流れる。

『敵戦闘機との遭遇は避けられました。本艦はこのまま航行を続けます……』




 第15話:衝撃!! 異星人が残した意外なメッセージ
「お願い、答えて!」


 ジェイナスを去った異星人の残したメッセージに託されていた秘密。
 思いつめるケイトさん。そして、それを知った皆は……

 ジェイナスを訪れ、そして去った異星人が残したメッセージには、 大きな秘密が隠されていた。
 ひとつ。ベルウィック星、元来、クレアド星には、 先にククトニアン達が移住計画を押し進めており、 既にその為の研究者達が暮らして居た事。 それを、突然攻めてきた地球の軍が焼き払って、移住を始めた事。
 ふたつ。カチュアはおそらく、その時に地球人に拾われた、ククトニアン、 つまり、「異星人」である事。
 このメッセージをどうすればいいのか。ケイトさんは一人、酒に溺れる。
 だが、いつまでも隠しておけるものでもなく、 いつしかカチュアがククトニアンである事は漏れてしまった。
 「異星人」=「敵」。
 ギクシャクしはじめる子供達。
 そして、ついにケンツが爆発する。
 自分の「正体」を知るカチュア。
 カチュアをかばって喧嘩をするジミー。

 ケイトさんは全てを皆に公開する事を決意する。
 みっつ。ククトニアンにも、戦争ではなく和平を望む勢力のある事。
 よっつ。地球に向かったと思われていた避難民、 つまり、子供達の両親の大半は、ククト星の衛星である収容所惑星、 タウト星へと囚われている事。

 泣くカチュアに、ケイトさんは語る。貴方も私達と同じ仲間だ、と。
 そして、子供達は思う。両親達を助けたい、と。




 第16話:総員援護体勢! カチュアをつれもどせ!
「ケイトさ〜〜〜ん!!」


「おとなのまねなんかしなくていいの」
「子供なんかに、負けてられないわ。」
「一緒にお酒、飲みたかったわ。」




 第17話:さよならケイト めざせ新たなる目的地
「あばよ、ケイトさん。」


 




 第18話:落書き天国 キャプテン自信喪失!?
「ごめんなさい。」


 







 第19話:もう一つの戦争 ジェイナスの小さなママ
「」


 彼らは、全員子供で、そして、仲間。
 がんばれ、ジェイナス。



それでは、来週をお楽しみに(笑)
★「
銀河漂流バイファム13」 放送開始!(98.03.22)★
★それに合わせて、旧「銀河漂流バイファム」の再放送は停止中。★
★このページの更新も、暫く停滞します。長らくお待ち下さい。★



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