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凍てつく空気に頭痛さえ覚えた到着時の衝撃は、未だ生々しい…シカゴ市内に着いてから24時間を経過したかしないかという頃であった。晴れ渡っていて冷えた空気を湛えた空は、日没が近付くと深みがかかった青系統の色で微妙な立体感が感じられるグラデーションを創る。9月のニューヨークの青空を引き裂くように発生した事件の後、未曾有の事態に揺るがず、人々が団結する象徴として、星条旗が随分持て囃されたことが記憶に残る。こんな時間帯の空が見せる深い青は、星が散りばめられた旗の一部を思わせる…星条旗の一部のような色の空の下、一日が暮れようとしている…そして星条旗を見直すかのような動きがあった一年も暮れようとしている。 到着した夜、オフィス街で静かに輝いていたクリスマスツリーに近寄ってみた。星条旗の紅白の縞は、米国が独立した当初の13州の数に合わせてデザインされたという。このツリーの装飾は赤いリボンをあしらったものだが、空の色と相俟って星条旗の赤を思わせた。星条旗が一際多く翻ったこの一年は、どのような年として記憶されるのであろうか。 そんな思いでツリーを見上げていたが、ツリーに灯る灯りは、寧ろどんな時代にも変わることが無い、人々の温もりのような感じがする… |
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