Tran-DS: The Side Story of Tran-D
Tran-DS
The Side Story of Tolled Armor Tran-D
Chapter 5: The Beginning of the End
Epilogue
「そろそろ・・頃合いかしら」
暗闇の中で女性の声が響いた。
いや、完全なる暗闇ではない、スポットライトみたいな物が二人の人物を暗くだが、照らしていた。
一人は金髪の髪を腰まで伸ばし、白衣を着ている女性である。
もう一人はアンティークの椅子に腰をかけており、うつむいていた。
この女性、いや少女も金髪の髪を背中まで伸ばしてある。
しかし、うつむいているため、表情は見えない。
手を膝の上に組んでいるだけで、動く様子もなかった。
まさにだれかがそこにおいた人形のようである。
白衣の女性は少女から少し離れていたが、ゆっくりと少女の側に近寄り始めた。
だが、ある程度近づくと女性は見えない壁にぶつかる。
予想していなかったので、鼻を思い切りぶつけてしまう。
「いたたたた・・・・」
鼻を抑え、目を少女の方へと向ける。
反応は帰ってこない。
女性はため息をすると腕を組み、体重を右足に駆けた。
時間は無音はすぎていくが、少女はなんの反応も見せない。
女性はあきれたのか、腕を組んだまま、歩きだす。
ハイヒールを掃いているのか、足音がその空間の中でよく響く。
時間が再び無意味に過ぎていく。
この状態はかなり前から続いていた。
いくら女性が少女の方へ声をかけても、答えは帰ってこない。
女性もこの状態がある程度、いや、ほとんど自分に責任があると知っていたためあまり口をださない。
そして、その状態がしばらく続いた後、空間にちょっとした異変が生じた。
空間の上の方に小さな光が一瞬光り、消えた。
それをみると女性は少女の向けた。
「来たわよ」
だれが?と普通だれもが聞くであろうが、少女は何も言わない。
ただ、人形の様に椅子の上に座り、膝の上に手を組んでいた。
時間が過ぎ、彼方から光、スポットライトに照らされた人物が近づいてきた。
彼女は背中まで銀髪の髪を伸ばしており、青と白の線が入ったパイロットスーツを着ている。
そして、椅子の少女と白衣の女性の所にくると、少々おどろいたかのように、目を大きく開いた。
「何故、あなたがここにいるの・・・・?」
「ふふ・・・それは後程説明するけど・・・・まず自己紹介が必要ね・・・フェナ」
「??????」
フェナは白衣の女性の発言の意味が分からず、頭を傾げた。
そして彼女の視線は自然に椅子の少女の方へと行く。
その背格好、髪と、うつむいている顔の雰囲気からフェナはその少女が誰ににているのかすぐに分かった。
「これは・・・・」
「ようこそ、フェナ、貴方の精神の世界へ。私はだれなのか、言うまでもないわね。そしてこの娘は・・・・」
「あ・・・た・・・し?」
「そう・・・・・7年前、この世を一度去った貴方よ・・・・」
静寂の中で三人の人影が静かに立っていた。
そして、だれかがネジをまいたのか、どこかから時計の音がゆっくりと鳴り始めた。
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