All people be HAYAKAWA'N
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<<一億総ハヤカワ化計画15>>
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そろそろ仕事が煮詰まってきました。
そうです。現実逃避です(笑)
さあ、そんなこんなと言う事で計画更新だあ!
今回は「短篇集特集」と行ってみましょう。
キャメロット最後の守護者 |
ロジャー・ゼラズニィ |
THE LAST DEFENDER OF CAMELOT |
Roger Zelazny
昭和五十九年発行 1980
ISBN背中になし |
短篇集。
一回目に読んだ時。何度も寝てしまいながら、読み終えた記憶あり。
二回目の今回。やっぱり、何度も寝たり中断したりしながら読了。
作者、書き散らしているだけの部分とか、
多分に感覚だけで書いてる部分とかあるのでは。
安易に幻想や伝説を文字化してちょっと化粧を施した、そんな部分があるのでは。
単に登場人物を機械化したりロボットにしたりすれば、
それでエスエフだって思っているのでは。
全くもってその通り(笑)
これで全然面白くなければそうけなしきれるのだが、
面白くない訳でもないから問題だ。
でもやはり、俺には一部馴染めない所があるのだろう。
だって、寝てしまったり、
更には初読時から、内容タイトル共に覚えてたのは
「フロストとベータ」
(ロボットもの。これは最高と思う。)
のみ、内容だけでも覚えてたのは
「血と塵のゲーム」
(「神のチェス」もの。ありふれてると言えばそうだが、心に残る)
のみ、というあやふやさなのだから。
褒めるなら、その詩感、とでもいうものなのだろうか。
それが心に突き刺さる事がある訳だ。
でも理屈がついてってないんだよな。
短篇集タイトルとなっている
「キャメロット最後の守護者」
に関しては、よく判らない、が感想。
これはアーサー王伝説にのっとった話なのだが、
よく判らないの原因はその当たりかもしれない。
例えば、星野之宣さんの漫画
「妖女伝説」
に、せつない輝夜姫の話があったと思うのだが、
あれがそもそも「かぐや姫」を知らない、
又は理解しない文化圏の人にどこまで判るだろうか、
「いい」と思って貰えるだろうか、と、そういうもの。
って、全然判る例えになっていないか(爆)
目次
はじめに
受難劇
騎士が来た!
吸血機伝説
おそろしい美
復讐の女神
心はつめたい墓場
いまこそ力は来たりて
異端車
フロストとベータ
生と死の浜辺
血と塵のゲーム
賞はない
ここにも悪魔を愛するものが
キャメロット最後の守護者
そのままでいて、ルビー・ストーン
ハーフジャック
発掘 Reference
- 私立東鳩学園分校No.6 の
##春だ一番!ロジャー・ゼラズニィ祭り##
- 風の十二方位 の
ロジャーゼラズニー
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カリストの驚異
《アシモフ初期作品集 1》 |
アイザック・アシモフ |
The Early Asimov Vol.1 |
Issac Asimov
一九九六年発行 1971
ISBN4-15-011136-7 |
アシモフファンとかマニアとか専用。熱烈に支持できるものはなし。
毎回差し込まれる序文が魅力と言えばそうだし、逆とも言える。
舞台裏って、見せられて嬉しい時と、興ざめする時とがありますよね?
ほら話、自慢話なんかにしてもそうだし。
時々アシモフは、特にこういう解説や解説本になると、
「楽しく」書いてくれると同時に、「教養が鼻につく」とでもいう時がね。
私にはあるんですね。
とにかく、初期短篇集らしい、一部不出来な所の混じる短篇集。
目次。
はじめに
カリストの脅威
太陽をめぐるリング
一攫千金
時の流れ
恐ろしすぎて使えない武器
焔の修道士
混血児
秘密の感覚
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デリラと宇宙野郎たち
《未来史 1》 |
ロバート・A・ハインライン |
THE PAST THROUGH TOMORROW |
Robert A. Heinlein
一九八六年発行 1967
ISBN4-15-010670-3 |
とりあえずハインラインを外してはイカンでしょう。
彼の造り上げた未来史ものをば。う〜ん、でもこれ、
短篇集って意味では邪道かなあ。要するに連作モノともとらえれる訳だし。
でもまあいいや。好きだから。少年時代を共に過ごしたSF、
とでも言えば判って貰えるでしょうか。
この短篇集はどれもこれも思い入れ指数のせいでお勧めなんですけどね、
「月を売った男」は外しちゃ駄目ですかね。
胸にくる迫力、狂った社会の力学みたいな所では「道路をとめるな」
ですか。なんか実社会に迫る所があるんだよね。オチが大好きなのは
「デリラと宇宙野郎たち」だったり(笑)
目次。
著者紹介/デーモン・ナイト
生命線
道路をとめるな
爆発のとき
月を売った男
デリラと宇宙野郎たち
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地球の緑の丘
《未来史 2》 |
ロバート・A・ハインライン |
THE PAST THROUGH TOMORROW |
Robert A. Heinlein
一九八六年発行 1967
ISBN4-15-010673-8 |
わが生うけし地球に
いまひとたび立たせたまえ
わが目をして、青空に浮く雲に
涼しき地球の緑の丘に、安らわせたまえ
- 「地球の緑の丘」p314 l5 より -
宇宙飛行士たちの物語集。と、私はこれを定義。
外しちゃいけないのは「地球の緑の丘」だろうが、通読してる人間には
前巻「月を売った男」の決着編である「鎮魂曲」もまた外せないだろう。
「果てしない監視」に出てくるダールクィストは、
「栄光のスペースアカデミー」で触れられている彼だろうか?
なんか名前が記憶と違うのだが。
目次。
宇宙操縦士
鎮魂曲
果てしない監視
坐っていてくれ、諸君
月の黒い穴
帰郷
犬の散歩も引き受けます
サーチライト
宇宙での試練
地球の緑の丘
帝国の論理
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動乱2100
《未来史 3》 |
ロバート・A・ハインライン |
THE PAST THROUGH TOMORROW |
Robert A. Heinlein
昭和六十一年発行 1967
ISBN4-15-010684-3 |
あれ? 何故か妙に印象の弱い本。中身は大半が「もしこのまま続けば」
に食われています。ハインライン節の聞いた話、ですね。この頃からなのかな、
彼の書く作品が長編化し始めたのは? と言えば、味が判るかな。
「不適格」は「メトセラの子ら」に出てきた”計算尺”リビィの前日談。
熱烈ファンなら読んでニヤリ、という所でしょうか。
目次。
もしこのまま続けば
疎外地
不適格
余談になりますが、これの巻末には<未来史>年表が載っていたりします。
歴史だけでなく登場人物の生没年の類も示されてて。
全三冊通読してから、ニヤニヤとしながら見るが吉。
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時空祝祭日 |
梶尾 真治 |
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昭和五十八年発行
ISBN背中になし |
私が好きなカジシンのトップは、
「おもいでエマノン」だったりします。
それから、一連の「ヤポニウム」に関る物語達。その、短編が集い、
まといして重奏的にかなでられる世界。
カジシンには、そういうやさしい味があると思います。
でも、もうひとつ忘れてはいけない所として、星新一などから継いでいる、
一発アイデア系、不条理系もあるのです。
本書は、それらの味が全てブレンドされてる、ちょっと不思議な短編集です。
ヤポニウムに関る、という事で、
ツウのカジシンファン(笑)には「百光年ハネムーン」をお薦めでしょうか。
単体としては人工知能という事で、「梨湖という虚像」がイチオシ。
柔らかい方のカジシンの味としては「ローラ・スコイネルの怪物」、
炸裂してる方のでしたら「インフェルノンのつくりかた」ですか。
ところで、非常に冒涜的な発言なのですが。
「三つの願い」、どこかのエロ漫画か同人誌でやってないだろうか?(笑)
いや、結構まじで。ごっついはまりそうな気がするんですが。
目次。
ローラ・スコイネルの怪物
−−B級怪物映画ファンたちへ
ふうてん効果(たぶん)最後の応用例
静止人口六億人
プロキオン第五惑星・蜃気楼(ミラージ・ハウス)
エミトンへ魚釣り
インフェルノンのつくりかた
カクテルパーティ効果
三つの願い
御町内の皆様!
梨湖という虚像
百光年ハネムーン
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有機戦士バイオム |
梶尾 真治 |
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Shinji Kajio
一九八九年発行
ISBN4-15-030305-3 |
らしい味が消えてる。まあ、もっとも、ショートショートだから。
それにしても、反則すれすれなのやら、それのどこがSFというのがある。
特に、「ハンスの選択」は、やっちゃいけないオチだと思う。
目次。
役立ち日記
ある私立探偵の日常
放蕩志願
医乱お世話や!
わが家のSDI(スペシャル・ディフェンス・イマジーション)
鈴木博士のケース
ライター
悪魔の嗅覚
昼休みの因果律
歴史がビリヤード
伝説
自動調理システム
情報絶対臨界量
精霊機械
ホビイダム・ロマンス
ドゥーピンピック2004
有機戦士バイオム
……のようなもの
すぷらった・ばぁばぁ
新登場! クローン製造機
いまはの際の……
”ぱんつ”
準備万端……
プライベートタイム・アイズ
新幹線の対決
彼女の家族
もっとも……
あなたが正しい!
あいつは変わってたなあ……
ハンスの選択
死霊のちりなべ
健忘症は忘れない!
真説・大魔神
愛のフェロモン
クリスマスプレゼント
ニューイヤーストーリー
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で、ちょっと順番が前後しますが、非ハヤカワ書籍からも。
いや、実は、下の二冊が今回のうちでは一番のお勧めだったりします。
短篇冥利につきる、と言いますか。
太陽風交点 |
堀 晃 |
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1981年初刷
徳間文庫
ISBN背中になし |
好み。知ってる中では、カジシンに近いか。SFをしてて、情感を込めてて。
ここで情感と比べて論理が一枚比重が上回ってる、と思える所がまたSF。
ロボット系のネタがよく出るのも好みな所、なのかなあ。
「イカルスの翼」や「電送都市」は結構どうでもよかったなあ。
「時間礁」は惚れた。っていうか、このネタでおいらも一つ捻りたくなった。
「骨折星曇」なんかもいいですね。
目次。
イカルスの翼
時間礁
暗黒星団
迷宮の風
最後の接触
電送都市
骨折星曇
太陽風交点
遺跡の声
悪魔のホットライン
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スポンサーから一言 |
フレドリック・ブラウン |
Honeymoon in Hell |
FREDRIC BROWN
1966年初版 1958
創元SF文庫 ISBN4-488-60504-4 |
いやはや、鮮やか。
鮮やかとしか言い様のないタイプのショートショートである。
そう、これはなんとなく星新一に似てるかもしれない。
そして海外作家ならではとでもいうような鮮やかな切口、
いっそ見捨てられたと思う様なすがすがしさ。
日本人の書くショートには、
どこか人情が込められていて、それが好きだったりするのだが、
その対極な感じですね。
好きなのは、やはり一発目。
なんとなく読んでいきなりぐわしと持っていかれた
「土人の魔術」だろうか。英語の方の表題になっている
「地獄の蜜月旅行」もいい、これは二重の駄洒落になっている、だって実は
”月旅行”の話だったりするのだし!(笑)
そして、「スポンサーから一言」。
なんていうかね、ブラック、いや、シニカル、そう、
シニカルという言い方が適切だね。そういうショートです。
でも、厭味になるギリギリの所を鮮やかさですっきりとさせている。
目次
土人の魔術
歩哨
最初のタイム・マシン
あたりまえ
実験
血
至福千年期(ミレニアム)
効きすぎ
立ち入るな
武器
選ばれた男
ドーム
鏡の間
地獄の蜜月旅行
最後の火星人
鼠
闘技場
かくて神々は笑いき
スポンサーから一言
翼のざわめき
想像
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