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All people be HAYAKAWA'N

<<一億総ハヤカワ化計画14>>

: Presented by IPPO :

 今回のテーマは、「シリーズものをやっつけろ!」 で御提供と行きたいと思います。

 おっと、その前に御報告。こっそりと続けて来ました 「一億総ハヤカワ化計画」ですが、おかげを持ちまして、 あちらこちらの企画やらにリンクして頂く身分になりました。
 中でも特に ぴかさん の提供する 読書共同体 への参加、 それに数多くのSF企画盛り沢山の 溝口さん の 書物の帝国 とのリンクなどが目玉でしょうか。
 ありがとうございます、そして、これからもごひいきに。


激闘ホープ・ネーション!(上・下)
《銀河の荒鷲シーフォート 3》
デイヴィッド・ファインタック
  Prisoner's Hope David Feintuch
お師匠さまは魔物!
《マジカルランド 1》
ロバート・アスプリン
  ANOTHER FINE MITH Robert Asprin
進め、見習い魔術師!
《マジカルランド 2》
ロバート・アスプリン
  MYTH CONCEPTIONS Robert Asprin
盗品つき魔法旅行!
《マジカルランド 3》
ロバート・アスプリン
  MYTH DIRECTIONS Robert Asprin
帝国の秘宝
《銀河快盗伝 1》
ウォルター・ジョン・ウィリアムズ
  THE CROWN JEWELS Walter Jon Williams
エルトダウンの炎
《銀河快盗伝 2》
ウォルター・ジョン・ウィリアムズ
  HOUSE OF SHARDS Walter Jon Williams
コブラ部隊出撃!
《宇宙戦記 2》
ティモシイ・ザーン
  COBRA STRIKE Timothy Zahn
コブラの盟約(上・下)
《宇宙戦記 3》
ティモシイ・ザーン
  COBRA BARGAIN Timothy Zahn

 さて、まずはのびのびとのびておりました例のシリーズ。


激闘ホープ・ネーション!(上・下)
《銀河の荒鷲シーフォート 3》
デイヴィッド・ファインタック   [TITLE]
  [TITLE]
Prisoner's Hope David Feintuch
一九九八年発行 1995
ISBN4-15-011245-2 ISBN4-15-011246-0

 さてさて。私の様に、このシリーズを通して買っている人は、 何も言わずともこの本も買うでしょう。買ってない人は、まずは シリーズの第一巻 から買おうとするでしょう。
 つまり、この書評を読むのは、既に読むのを決定している人か、 でなきゃ全然読まない人かのどちらかな訳です。
 という事なら、と。
 今回は一ファンの愚痴、という事で、辛辣な感じで評価してみましょう。

 とりあえず、値段が痛かったです。上下で1700円ちょい払いました。 そして、分厚いです。なんか、読者の事考えてんのかって感じ。 これ立ち読みしようとしたら、腕がつりました、ほんと。

 そして肝心の中身。なんだか、作者の限界みたりって感じです。
 既に一巻、二巻で行なわれていたパターンからの逸脱が全く見られません。 これを「予想通り」として賛美していいのか悩みます。私が「飽きた」 とも言えるでしょうが。
 ですが、登場人物が進歩しないのは問題と思います。 主人公シーフォート君、相変わらず悩みのレベルがあのレベルなのです。 その一事象一事象に至るまでが、実は全く変わってません。「神は絶対」 もしくは「艦長は神聖」もしくは「士官候補生は礼儀正しく」 そして、そうでありながら「え〜ん、友達がいないよ〜(泣)」
 んでもって、新登場のキャラ達、新登場だったキャラ達も、 実は以前に出てて死んだり、出てても今は別れてたりするキャラの焼き直し、 というか、瓜双子、というか、同じ役をロールプレイする同じ性癖を持つ人、 というか、そういう感じなのです。
 更に、主人公に襲い来るドラマも「それは既にやったよ」 と突っ込みたくなる品の連続。誰かが「死ぬ」「狂う」「苛める」とまあ、 そんなキーワードだけでピンと来るのじゃないのでしょうか。
 私が個人的に期待していたのは、例の「敵」金魚の扱いの進展です。 「謎の敵」から、「異質なエイリアン」としての受け止めと共存、 そうでなくてもせめて「お互いの存亡をかけてと理解しあっての戦い」 という所までの相互理解と認識だったのですが。
 見事にそんなものはありません。
 ただひたすらに、彼ら金魚は「倒すべき悪」であり、物語としては 「襲い来る1イベント」にしか過ぎないのです。 昔々に「ベム」と形容されていた、あの理屈抜き、問答抜きの例のタイプの 「敵」です。殺すにためらいのいらない、 味方の英雄を作る為だけに存在するタイプのあの敵です。 人権もエイリアン権も当然無いタイプのアレな訳です。

 なによりおやあと思ったのは、てっきりこれで完結だと思ってたら、 なんと、4があるらしいんですな。
 おやあ? 俺、どこで3で終りだって思い込んだんだろう? はて?

 翻訳者のひとのやたらと褒めそやす「例の阿呆士官との対決」というのも、 なんだかイマイチ盛り上がりませんでした。
 っていうか、主人公本人がそれに重きを置いてないんですね。 なのに読者がその事象にのめり込めるかというと、はてな。で、 そんな事象でついた傷が、一冊半に渡って主人公の行動の脚をひっぱる訳ですが、 そうなるとこう、なんというか、御都合的についた傷ですねえ、 と一言言ってやりたくなる。
 コンピュータの死に涙するのは正しいが、 かと思ったら同じコンピュータの死を平気で命じたりもする。なんだ、 結局自分が可愛かっただけで、コンピュータの「生命」を認めた訳じゃないのか!

 あああ、文句を言い出すととまらない。良い事もあげて終りましょう。
 俺の魂に響いたシーン。それは、下巻です。悪いけど主人公にじゃないです。
「男だぞ、ヴァクス!!」
 この一言が、私がこの本に寄せる最大のプラスです。
 あとは、そうですね、舞台が「船の中」から「惑星」 レベルに広がっているのは、ストーリテリングの定石として、 きちんと仕事してるなと褒めていい所かと。

 別件。
 洋書で、シーフォートシリーズは近くの本屋にあったりします。
 洋書の表紙は結構おどろおどろしいです。まあ、 早川のみたいに少女漫画系とどっちがましかと言われると困りますが。
 で、その時隣に居た後輩に 「これの新巻探してるんだよ」と言うと、その彼曰く
「あ、クトゥ○ー」(笑)
 例の金魚が触手どろどろで描いてある表紙だったんですね。
「いや、それは液体金属状のエイリアンでね、金魚って言われててね」
「そうそう、ク○ゥルーの神って宇宙からの生命体なんですよねー」
 反論不可能(笑)
 納得してしまったじゃないですか

 あらすじ。
 ホープ・ネーションへと、再び帰って来たシーフォート。 前巻で怨み重なる例の上司はついに首。そして、 全てのツケを払って貰うとばかりに、誓っていた決闘を行なってそれに勝つ。
 だが、彼もかなり傷ついた。そして対金魚の事態は深刻化している。 惑星軌道上に待機する大部隊に、ついに襲い来る金魚の群。歯がみしながらも、 負傷の為地上からそれを見上げるしかない主人公。
 ところが。地上とて平安ではなかったのだ。 全滅と撤退を目前とする宇宙艦隊とは別に、ひそかな陰謀が進行していた……
発掘 Reference
  1. 茅ヶ崎花架さん宅 『銀河の荒鷲シーフォート』のフロア

 更に、前回4のみ紹介というポカをしました、私のお勧めシリーズ。 早川FT。


お師匠さまは魔物!
《マジカルランド 1》
ロバート・アスプリン   [TITLE]
ANOTHER FINE MITH Robert Asprin
一九九七年発行 1978
ISBN4-15-020234-6

 大柄。筋肉が踊る体つき。全身には硬そうな緑の鱗、黄色い瞳、口には牙。 まさしく「魔人」。いや、より正確を記すならば「異次元の怪物」(笑) なのだが……
 これが、主人公スキーヴの「新・師匠」オゥズその人である。
 彼が弟子である主人公をその腕で殴らないのは、ひとえに、 どんなに手加減してそれをやっても相手を一撃で殺しかねないから、 なのであるが、その変わりにまあその口のよく回る事回る事、 産まれなきゃよかったと思う程のバリゾウゴン、迫力、 説得力あるへ理屈でおしまくる無敵の師匠。 それもそのはず、彼は、全次元に跨り悪評を轟かせる 「天邪鬼(パーベクト)」という種族なのである。

 小柄。筋肉なしのひょろひょろの体つき。 黙って立ってればまあ二枚目に映らない事もない青二才。 体力の無さは知力でカバーとばかりに口はよく回るのだが、どうにも 「一言多い」性格で、激鱗に触れたり余計なやっかい事をしょいこんだりと、 産まれた星の性なのか彼自身の性格なのか、とかく問題に恵まれる非運の男。
 これが主人公「弟子」スキーヴその当人である。

 中世にも似たどこかの異次元世界「クラー」で、 この二人が巻き起こすやっかい珍道中……というのが、本書 「マジカル・ランド」シリーズと言って過言ではない。
 なんとも楽しくコイキなやりとりをやってくれて、楽しいのである。


 一巻あらすじ。

 スキーヴとて最初はこんな「魔人」が師匠だった訳ではない。 普通の「魔法使い」に弟子入りしてたのだが、 その師匠が魔人召喚儀式をやってたまさにその最中、 何者かに殺されてしまったのだ!
 誰がやったかも判らない。師匠には恩もあるが、 さんざんこき使われた事だし義理はない。とはいえ、とはいえ。 せめて、仇うちぐらいは……でも、どうやって……
 途方にくれていると、師匠の召喚していた「魔人」が口を聞きだした!  食われるかとおびえながらよくよく聞くと、実はこの世界には様々な 「並行宇宙=異次元」があり、彼はその別宇宙の住人である、というのだ。 そして職業は「魔法使い」! 彼の死んだ師匠とは旧知の間柄で、 お互いに呼んだり呼ばれたりして酒を呑んだり、はたまた 「魔人」役をして周囲にニラミをきかしていたりした商売仲間なのだという。
 地獄に仏、もしくは、他に手はないし出された料理に文句はつけない、 とばかりにスキーヴは彼に弟子入りし直し、さあ、仇をうたん、 そして更には魔法使いとして腕をあげん、としたのだが。
 問題が更に一つ。
 「魔人」オゥズは、 師匠のいたずらによって魔法の全てを封じられていたのだ!  簡単な呪文一発で解けるはずだが、それを知ってる師匠本人は既に死人!
 魔法を使えない魔法使い? 及び、その弟子、の二人組? なんだ、 非力という点でなにも事態は進展しない、いや、 こんぐらがってる一方だああ!……


進め、見習い魔術師!
《マジカルランド 2》
ロバート・アスプリン   [TITLE]
MYTH CONCEPTIONS Robert Asprin
一九九七年発行 1980
ISBN4-15-020236-2

 今度は就職問題(笑)
 就職したらしたで仕事が問題(大笑)

 再読してみて思った事は、なんだ、この頃からスキーヴ君、 ヒーローしてますよ、きちんと。って事。
 まあ、いまいち決まり切らない所もあるんですけどね(笑)
 「軍隊指揮管」として、なかなかな面構えを示してくれます。

 余談ですが、このシリーズ、全部タイトルに「MYTH」が入る、という、 活字的なギャグもしています。(確か、MYTH=魔法、とかいう意味のはず。) 他にも詳しくは各巻の後書きに譲りますが、単語で遊んでいる所が。 こういう語呂による遊び、というのは、 ザンス・シリーズ をホウフツとさせますね。


 あらすじ。
 「魔法使いらしい」生活、そして「楽して大儲け」な生活、 それが師匠オゥズの望みだった。もちろん弟子スキーヴもそれに反対はしない。 しないが、宮廷付魔術師にわざわざなりに行く事は……はい、判りました、 師匠のおっしゃる通りです、すぐに行きましょう。 なんにも文句なんてありませんとも。
 だけど、彼らは肝心な点を忘れていた。
「何故、今、急に、宮廷付魔術師が必要になったのか?」
 ウラが、きちんとあったのだ。……充分過ぎる理由が。
 さあ、自ら勝ちとってしまったこの悶着、君らは一体どう裁く!(笑)


盗品つき魔法旅行!
《マジカルランド 3》
ロバート・アスプリン   [TITLE]
MYTH DIRECTIONS Robert Asprin
一九九七年発行 1982
ISBN4-15-020241-9

 突然で申し訳ありませんが、私はタンダが好きです。 鼻の下のばして言っちゃいます。
 なんでかな〜、と、ふとデジャヴを感じて思い当たりました。
 峰不二子ちゃんに、どこか似てるんですよ(笑)
 男の永遠の憧れ、「ふぅ〜じこちゃぁ〜ん」に(大笑)

 いやはやしかしまさしく不二子、 今回の騒動はタンダの持ち込みで始まるのです……

 このシリーズ、もうすぐ5巻も出るそうで。楽しみ楽しみ。
4巻はこちら。)


 あらすじ。
 久しぶりに来たタンダが言う事には、もうすぐオゥズの誕生日。
 え? プレゼントを……盗みに行こう!?(笑)
 買うのでなしに??!(大笑)
 うまく行くのかな、と心配はしたのだが、案の定うまく行かない(激笑)
 懐かしい顔や新顔など、クセモノ顔も増えて行き、 そして事態はいつも通りにこれ以上ないくらいのしっちゃかめっちゃか。
 決着は某球技で!
 って、たかが「球技」ってなめてたんだけど……

 ついでに、ふと最近読み返して気にいってしまったシリーズ。
 これ、なんとなくノリが上述に似てない事もないですね〜


帝国の秘宝
《銀河快盗伝 1》
ウォルター・ジョン・ウィリアムズ
THE CROWN JEWELS Walter Jon Williams
一九九一年発行 1987
ISBN4-15-010928-1

 一回読んでも面白くないが、二回読むと面白い、という事が、確かにある。
 私にとっては 「終りなき戦い」 がそうだったし、 なんと、この本もそうである事が本日発覚した。

 思うに、両者の共通点、というか、何故そんな事があり得るのか、というと、 つまり、文の重さにある。
 訳者さんの癖か、作者の癖か、私の理解力不足か、そこの所は微妙だが、 描写の詳細を追いかけているうちに本筋を忘れてしまうのだ。いや本筋、 というのは適切でない。文調、とすべきか、間、とでも表現するべきだろう。
 この本で言えば「ノリ」というのが一番適切かもしれない。
 二度目に読む時は詳細をはぶいて、調子良く読み進める、というか、 読み飛ばす事ができるので、その「ノリ」を掴めたのであろう。

 本書は、可能であったなら、ノベルという形ではなく、漫画、アニメ、 とにかくそういうより映像的な媒体でこそいける話だと私は思う。 む、ひょっとしたら、この感想は、ドナルド・モフィットの 「星々の教典」 「星々の教主」などでも共通するのかも。 (<途中で投げ出して読んでません。)
 どちらも後書きで「漫画等を意識して書かれた作品」 とかいう解説がついているのだ。

 さて、脱線はこれくらいに。貴方は「快盗」と聞いて何を思い出しますか?
 まず間違いなく「ルパン」でしょう(笑)
 ですが、ここで一つの選択枝がうまれます、つまり、 「アルセーヌ・ルパン」を思うか、 「ルパン三世」を思うか、です。
 本書はどちらに近いか。「ルパン三世」の方に近いのです。

 二枚目を目指しつつ、どうしても二枚目半に、 気を抜いてともすると、三枚目にまで堕ちてしまう、そういうコメディな物語。 「重い事を何も考えない」で読むタイプの本な訳です。 ……その割りに、二回読まないとそれが判らなかった私、にとっては、 お勧めかどうかが非常に微妙な所(笑)
 非常に私的な感想なのですが、 大森望さん 翻訳版が読んでみたいなあ、というか、なんというか(笑)

 作者ウィリアムズさんは、良く言えば芸達者な人、 悪く言えば節操なしのパロディ作家のよう。 自身の作風というのの確立について、どう思っておられるのでしょうねえ。 ま、それはおくとして。だから、この人の名前で作品を判断してはいけません。 この人は作品毎、というか、シリーズ毎に作風を、 果ては対象読者を変えています。 だから 「ハードワイヤード」や 「必殺の冥路」を読んでこの人にあたりをつけた人、 この作品は全然雰囲気サイバーパンクじゃないですからね。 私はまだ未読ですが 「ナイト・ムーブス」とも全然違うでしょう。
 そこんとこをよろしくしてもらって、 頭にルパン三世系列を置きながら読んで下さいね。


 あらすじ。
 地球はコーサリィという種族の帝国に征服された。 彼らの容姿は犬に近いヒューマンタイプ。
 征服とはいえ、人類はいわば共存し、 その帝国内でかなりの地位を築きあげていた。まあ、人類の反乱もあったし、 そのおかげで地位のあがった事もあるし、 だからといって一致団結してるかというとどっこい、 穏健派、過激派、そんな感じで人類内だけでも様々な勢力がある訳だが。
 さて、この帝国の文化に人類のそれが侵蝕したおかげで、 非常に面白い職業が確立した。「公認盗賊」。 免許は帝国スポーツ委員会の発効、となる。
 主人公マイジストラル(人類)は、 ここ数世代で借金に首が回らなくなりだした没落しかけ貴族の跡継ぎで、 そして、この職業を自分に選んだ人である。 現在、銀河盗賊ランキングでは赤マル急上昇中。 執事のローマン(コーサリィ)、部下のグレイゴー(人類)と共に仕事に励む。
 そんな彼に盗みの依頼。どうって事のない小箱なのだが、 なにやらいわくがありげ。依頼通り盗んではみたものの……


エルトダウンの炎
《銀河快盗伝 2》
ウォルター・ジョン・ウィリアムズ
HOUSE OF SHARDS Walter Jon Williams
一九九一年発行 1988
ISBN4-15-010936-2

 てな訳で、快盗マイジストラルの第二冊。
 この手の軽い話で、この本の厚みはちょっと反則かも。一巻より太いし(笑)
 前回思わせぶりに出てきていた固有名詞が、全部きっちり処理されてる、 というファンサービス(?)な話です。
 題名にもなっている「エルトダウンの炎」、そして決闘話の中に出てきた 「パール・ウーマン」、そしてそしてライバル「フウ・ジョージ」。
 しかし、あれですね、個人的には、相当この世界歪んでますね。 人生に点つけて公開放送だもんねえ。
 でも、軟弱日本人として良く判る。そうなんだよ、 一度占領されて自分達の文化パターンってのが無消すると、 どうしたって猿真似をしたくなるんだよ。(笑)
 なにかお手本がないと自分達の文化ってのを再確立するのが難しいんだよね、 特に物質文化に浸っちゃってると、さ。

 他に話す事? う〜ん、主人公マイジストラルがええ性格してるとか、 個人的にローマンがとても好き、とか?  最後の「茶番」はよく判らなくて全然笑えなかったとか、
 あかん、ろくな話がないな(笑)


 あらすじ。
 星が星を食う景観を楽しむ為に作られた歓楽街、 シルヴァーサイド・ステーション。
 そのオープニング・パーティに主人公らが現れた。なんと、同業者 ジェフ・フウ・ジョージまでが登場だ。彼らの第一の狙いは、 伝説に名高き宝石「エルトダウンの炎」。
 もちろん、狙いはそれだけではない。
 そして、厄介事もそれだけではなかった。
 登場人物乱舞、状況惑乱。
 さあ、コメディのはじまりだ!(笑)

 そして、以前に1のみ紹介していたこのシリーズをもってシメと致します。


コブラ部隊出撃!
《宇宙戦記 2》
ティモシイ・ザーン
COBRA STRIKE Timothy Zahn
一九九一年発行 1986
ISBN4-15-010916-8

 んー。結構どうでもいい。
 リアルに溢れ過ぎてて退屈、という所か。ありがちだし、 設定御都合的だし。

 あらすじ。
 前巻において異星人クァサマ人とは一件落着、 事態は侵略ではなく貿易へと進んでいた。だが、 まだまだ両者間の緊張は途切れない……そんな時、 彼らから提示/提供された植民地には、おかしな所があった。 その調査に赴くのはご存知コブラ部隊。その中には、 前主人公の息子の姿があった……
 そして、訪れたその星にいた「人」の正体とは。

 とまあ、そういう訳ですね。
 あとは、何を言ってもネタを割りそうだしなあ。


コブラの盟約(上・下)
《宇宙戦記 3》
ティモシイ・ザーン
COBRA BARGAIN Timothy Zahn
一九九一年発行 1988
ISBN4-15-010946-X ISBN4-15-010947-8

 今度は、孫の話です。

 女性が単身潜入、てあたりがぐっと来ますね。2よりいい。 終り方では、何も実らずしかして犠牲はあり、みたいな部分があって、 ふと現実に立ちかえる感、それでもいき続ける感があって、なかなか良。
 同じ「現実感に溢れる」でも、2では駄目で本書ならいいのは、 やはり主人公がヒロイン、という事で、情感がこもったからでしょうか。

 あ。なんだ、全く精神的カタルシスが、2の時、ひいては1の時と同じだ。 パターンだな。 犠牲多くして実り少なく、 主人公らにとってとてもとても満足のいく結果は得られないけど、 ちょっとだけは成功している……


 あらすじ。
 二巻で問題となっていた惑星で、スパイ衛星が届かない地点が発見された。 なんらかの変化があの世界にあったのだ…… 再び派遣される偵察任務のコブラ部隊の中には初の「女性隊員」の試みが、 つまり、ヒロインが乗っていた。
 だが、初手から計画は破綻。偵察機の予期せぬ墜落から、 彼女は一人で村に現地人に装って侵入する羽目となり、だが、 メッキはすぐにはがれてしまい……


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よければ、見たついでに評価よろしく。ま、お代変わりにでも。
優  不可  努力を要す 











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