多自由度型バスレフシステムの開発 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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お勧めリンク オーディオ関連のリンクは様々にありますが、個人的に気に気に入り、また、役に立つサイトを紹介します。紹介するサイトは徐々に増やしていくつもりです。
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はじめに スピーカーの自作は、簡単であるとも、難しいとも云われます。前者の根拠は、電気的な設計が簡単で、つくればそれなりに音が出てしまうことであり、後者の 根 拠は、その音を評価することが難しいことであると思います。 既にお亡くなりになってしまいましたが、長岡鉄男先生は、スピーカー自作の面白さを世に広めた方で、未だに自作マニアに強い影響を与えています。その反 面、 専門家の中には、スピーカーの自作を毛嫌いする人も居ます。どちらを信じるかは、各人の自由意志によるべきです。しかし、長岡先生は、それを好みの問題と 結 論付けているのに対し、反自作派は、いろいろと理由を付けて、自作は邪道だと説く傾向があるようです。スピーカーシステムの自作は難し過ぎてアマチュアに は 困難であると説き、文脈からは、スピーカーの自作そのものが邪道であると読み取れるサイトもあります。しかし、そのサイトでの解説を読んでも、科学的な説 明 が十分であるとは思えませんでした(他人を批評するこ とが目的ではないのでこれ以上は書きません)。 このページの主張は、自作の面白さを伝えることですが、同時に、自分の好みを自分で決めようという問いかけでもあります。そして、科学的に解明されていな い理論に 対して疑問を投げかけるものです。オーディオ製品の理屈には、理論不明でオカルト的なものもあります。音の良し悪しを評価しようとすると、このよう なオカルト的な基準が入ってしまうようです。音の良し悪しには、主観的な要素が強く、また、風評や、専門家の評価によっての思い込みも各人の評価に影響を 与えます。同じ装置で聞いても、時間により、季節により、体調により聞こえ方が違います。恐らく殆ど同じ音波が出ているのでしょうが、それでも聞こえ方は 違います。このような曖昧さは、現実として受容れるべきです。 視覚的なものは、かなりの部分を科学的、幾何学的に説明することが可能です。説明できないものは、ある特定の人には一般 の人に見えないも のが見える、という超常現象くらいのものでしょう。しかし、音については、振動源の振動が、空気などの媒体を通して、聴覚神経に伝達されるまでの間に変調 されるのが自然現象であり、また、外部からのノイズも完全に遮断することはできないものです。また、人により幻聴もあり、その日の体調や気分により同じ音 を聞いたはずでも異って聞こえることは周知の通りです。視覚の場合は、美しいとか醜いなどの、心理的要素が影響するものはありますが、丸いものが三角に見 えたりすることは通常はありません。人は脳の働きを効率化させるために、パターン認識するという説明をテレビ番組で見たことがあります。確かにその通りだ と思いますが、じっくり観察することで、パターン認識だけでない認識が可能になると思います。形状については、強度の思い込みや目の錯覚以外で認識が異っ てしまうことは少いのではないでしょうか。 しかし音には、各人の頭(心?)の中に認識されているものと、実態とが合っていないことが普通と思います。音波については、測定によってある 程度評価可能なのですが、特に空気媒体を通した測定には、不確定要素が付きまといます。この不確定要素が誤差範囲内として切り捨てられるのか、或いは、有 為差となるのか、その考え方でも評価が異ってくるでしょう。 私の自作に対する考え方は、自分が考えて作成したものが、自分の意図通りの動作をすれば満足するのであり、音の良し悪しは二の次で す。音の良し悪しは重要な要素ですが、上記の通り、主観や曖昧さが強く影響するため、自分が許容できる音であれば良しとしています。恐らく、殆ど全ての場 合において、長岡先生のオリジナルを製作したほうが良い音を得られると思いますが、自分の思い通りの設計をするというのは、別な面白さがあります。 このサイトで紹介する方式は、科学的な理論に基いており実際に設計計算が可能なものです。これで音が気に入ることがあれば、望ましいものだと思います。 以上、長々と前置きしてしまいましたが、是非、並列配置型小部屋構造(MCAP)ス ピーカーシステムを お 読みくださ い。考え方、計算式、及び、 作例も紹介しています。 |
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信じられない..... このページで一番紹介したいのはMCAP型スピーカーシステムですが、自分の性格上理屈のはっきりしないものは信じられません。そのような理由で、MCAP方式については、数式を多用し、なるべく科学的なアプローチに努 めてきました。 冒頭にある、『信じられない.....』というのは、実は、私が最初にMCAP型の試作機を作ったときに思ったことです。まさかこんな音を再生できると は、クオドラプルバスレフで見事に期待を裏切った後だっただけに、正直云って考え込みました。MCAPは、クオドラプルバスレフを作成したときに、間違え て側面の板をもう1組分余らせてしまったので、別な板を購入してきてから、とりあえず作成してみたものでした。偶然とは恐ろしいものです。2006年のこ とでした。 それ以降MCAP型の理論解明と試作が続きました。1作目は、ダクトが4本でしたが、2作目は一気に8本のシステムを製作、3作目は、FE108Sを使用 したダクトが6本のシステム、4作目は、FF125Kを使用、同じくダクトが6本のシステム、5作目は、TangbandのW3-316Aを使用した、同 じくダクトが6本のシステムでした。そして、6作目が作例で紹介した、FE206Σを使用した、ダクト6本のシステムです。更に、今は、W3-316Aを 使用した、ダクト8本のシステムに取組んでいます。設計が終了し、MAKIZOUクラフトに板を発注してあるので、今月末から製作を開始、7月上旬に公開 できると思います。 それと同時に、既に製作したシステムの改造も進めています。普通のバスレフだと、改造すると云っても、空気室に何かを入れて容積を小さくするとか、1本の ダクトの寸法を変更するなど限られた改造しかできませんが、MCAPの場合は、露出したダクトだけでも、最低2本あります。上記のように、自分の試作品 は、露出ダクトが3本のものが多いので、ダクトの改造だけでもチューニングの余地がかなりあります。そのような理由で、既に製作した試作品の改造も同時に 進めています。 チューニングの方法は、既にあるダクトに別なダクトを嵌め込み、面積と長さを変更して、共振周波数の分布を変えるというものです。これでまた、冒頭の『信 じられない.....』という音になってしまいました。長岡先生ではありませんが、この音は、聴かなければ信じられないと思います。今、改造実験している のは、3作目のFE108Sを使用したシステムと、4作目のFF125Kを用いたシステムです。前者は、『自 作に ついて』の最初の部分に内部構造の写真を紹介しているもの、後者は、MCAPの項に写真が出ているもので、外形寸法は、共に300× 300× 300の立方体で、小型スピーカーシステムと呼んで差し支えないと思います。これらの差は、殆どダクトの断面積が違うということだけです。それが、今回の 改造実験の結果、恐ろしいほど低音が伸びました。試行錯誤の段階ですので、測定はしていませんが、オルガンの低音が、とにかく凄いのです。この音は、誰も 信じられないに違いありません。 3作目は、仕上も手直しする予定なので、改造の完了までには、ひと月くらいかかると思いますが、まとまったらこのページにアップロードするようにします。 MCAPを作ってしまうまでは、バックロードホーンや共鳴管でいいものをつくろうと思っていたのですが、今は、MCAPの改善に全力を尽くしています。そ のうちどこかでお聞かせしたいと思いますので、その機会にはよろしくお願い致します。 |
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コストをかけずに音を良 くする 音を良くするのに必ずしもコストをかける必要はありません。下記のことを実施すれば音は良くなります。 (1)周囲を静かにする 騒音源を断ちます。特に音を悪くするものは、パソコンとテレビモニターです。 パソコンは、盛大なノイズを発生させていますので、パソコンを止めるとフーっと静かになります。止めたときの静寂感は相当なものです。また、テレビを含む モニターも結構な音をたてています。このようなノイズ源を取り去ると、音が一瞬にして変わります(良くなっているのではないはずですが)。 気候が良ければ、エアコンも止めます。エアコンの風切り音は結構耳障りで、細かな音の聞取りを妨げます。 (2)照明を切る 暗くすると音が良くなったように聞こえます。その理由は諸説あるようですが、私は、人間の受容能力に限界があり、視覚を遮ることによって頭脳で処理する量 が減り、そのため、聴覚に割当てられる処理能力が上がるのだと考えます。視覚は、音のノイズではなく、音を処理する過程のノイズなのだと考えます。 証明ということにはなりませんが、照明を落とすと音が良く聞こえます。暗くすると良く聞こえるので、音量を下げることができます。明るいときは普通に聞こ えていたと思ったものが、暗くなると、こんなに大きな音だったのかと思います。 どうしても照明が必要な場合は、蛍光灯を避け、白熱電球にします。蛍光灯のほうがノイズが大きいのです。蛍光灯からは、結構大きなノイズが出ています。ま た、間接照明 にして明るさを落とすのも有効です。照明を落として、じっくりと聞くというのは、装置の能力を最大限に発揮する方法だと思います。 (3)部屋を清潔にし、ニオイの元を断つ 上記と同様ですが、ニオイも頭脳の情報処理に影響を与えます。無臭は難しいですが、心地よい香りぐらいであれば良いでしょう。 最悪なのはタバコです。タバコは体に悪いだけでなく、この世で最大の悪臭の発生源でもあります。タバコを吹かしながらでなければ楽しめないという人もいる のでしょうが、私には賛同できません。オペラ、交響楽、室内楽いずれのコンサートも禁煙なのは当然のことなのです。私には、タバコのニオイのする部屋で は、気が散って音楽を楽しむことはできません。 長岡先生の真似をしているわけではありませんが、我家では、どのような訪問客であっても、ベランダでのタバコさえもご遠慮頂いています。 |
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音の評価の80%は幻 聴?(2008/04/26追 記) 自分を含めたアマチュアによる音の良否の評価の80%は実際の音以外の評価だと思っています。80%と書いたのはパレート的な書き方で、数字に深い意味が あるわけではなく、主要なという程度の意味ですが、多少批判的に書いています。 では、実際にどのように評価されるのでしょうか? オーディオ装置の音を評価する場合に、完全なブラインド評価には相当のお金がかかります。直接評価者ではない人が、評価者と機材を無作為に集め、その装置 が絶対に見えないようにし、また、音量が同じになるように予め設定しておく必要があります。評価する機材の概要を教えては都合が悪く、価格帯を教えること も厳禁となります。また、順番も無作為でなければなりませんし、同じものを複数回聞かせるというような小細工も必要になります。更に回数なども厳密に検討 しておく必要があり、現実的には完全なブラインドテストは不可能と云って良いでしょう。 このような理由から、実際には、必ず予断の入った条件で評価をすることになります。予断には、下記のようなものがあります。
上記の予断とは別に体調や周囲の環境、録音ソース等の影響があります。 録音の現場は、通常は知らない訳ですから、作品に対しては思い込みの影響が強く出ます。すなわち、このような音がするはずだ、ということを知らずに評価す る訳です。 例えば、自分で、ケーブルの差を評価しようと思うと、とっかえひっかえ何度も同じものを聞くことになります。耳は疲れて、最初と最後とは体調がまるで違っ てしまうのです。更に、自分で良いと思って購入してきたものに対しては、良い音であってくれ、という希望が強く入り込みます。この状態で、差を聞き分ける ことが出来るだろうか、と思います。 以上のような状態で、我々は、装置の質を評価しているのですから、正しい音の評価などできる訳がないのです。ですので、深いことは考えず、素直になって好 みを評価する以外には、評価のしようがありません。目から鱗のような劇的な変化を何度も感じて、改善を重ねていたはずなのに、元に戻ってみると、以外に元 のものが良かった、などという経験は私にはよくあります。なかなか、終わりが見えないところが趣味の世界なのだと諦めるのが良いと思います。 唯一スピーカーだけは、比較的差が分りやすいので、測定である程度把握できます。アマチュア工作にスピーカー派が多いのはそのためもあるのでしょう。それ に、他人と違う自分だけのスピーカーというのは、可愛くもあり、良い方向に評価されるので、健全だと思います。 |
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